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弁当箱はからなのに、リビングに倒れていた死者はなぜ空腹状態だったのか・・・「お弁当ぐるぐる」
亡き父親から奇妙な打ち明け話を聞いた女性は、夜半、女の幽霊を見るようになり・・・「墓標の庭」
憧れの先輩からの呼び出しの手紙。いたずらかもしれないと思いつつ待ち合わせ場所に向かったが・・・「カモはネギと鍋のなか」
眺めの良いマンションの一室。殺人事件の容疑者のアリバイを確認しているうちに、デジャヴを覚えた若狭刑事は・・・「対の住処」
結婚式場へ向かうエレベーター内で起こった停電、そして殺人。最も怪しかったのは指名手配中の男だったが・・・「赤い糸の呻き」
以上の短編5編を収録。
犯人はどれも意外な人物だったし、ミステリとして面白いと思うんだけれど、話が突然終わるところが慣れないわぁ。
けっこう「えっ?ここで終わらせるか??」って思う作品が多かったです。
「対の住処」は犯人・動機共にびっくりさせられたし、話も突然終わらないし、バランスもよくて一番読みやすかったかな。
表題作はオチが読めたので魅力半減。あの人を犯人にするのもやや強引か。
残り三つはさらっと読めます。
ノンシリーズだし、軽くミステリ読みたいなーって人にもおススメ。
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ミステリ短編集。一見オーソドックスなようで、だけど実はかなり型破りな作品が多いなあ。現実的には無茶を感じさせてくれるところが、これぞ西澤ミステリという感じで好きです。
お気に入りは「対の住処」。まさかこんなところで繋がってくるとは思わなかった事件に絶句。そして表題作「赤い糸の呻き」にもやられました。運命の赤い糸なんて……一生見つからないほうが幸せなのかもしれませんね(苦笑)。
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ノンシリーズ短編集です。2と5番目が良かった。表題作は西澤さんらしくかなり強引、全く思い付かなかった。
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どんでん返しの鮮やかな表題作だがその他の収録作もなかなかの力作。家事を手伝わないダンナがリストラされてと言う少し耳に痛い話や憧れの先輩の手紙に呼び出された中学生の話など小粒でもピリリと来る話が楽しい。ただ幽霊探偵の話、面白かったが、刑事に穴を掘らせて死体を投げ込もうと画策すると言うのはどこかで聞いた覚えがある。
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【収録作品】お弁当ぐるぐる/墓標の庭/カモはネギと鍋のなか/対の住処/赤い糸の呻き
「お弁当ぐるぐる」は、犯人当て小説。「墓標の庭」は都筑道夫氏〈物部太郎シリーズ〉のパスティーシュ。「カモは・・・・」は高3の先輩に憧れる高1男子の話。「対の住処」は一見何の関係もない三つの事件の謎。「赤い糸の呻き」は、地震で停電したエレベーターの中での殺人事件。
いずれも普通に見えながらかなりずれている人達が怖い。
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短編集。
相も変わらずぞっとする動機多い。
どっかで読んだことあるなーと思ったらミステリーズだったのねなんて。
ちょこっとシリーズ物も混ざったり混ざってなかったり。
でもやはり面白いので。
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短編集で、最初の話が事件と解答編に分かれていたので
全部そうなのかと思いきや、違いました。
そうならば、指挟んで読み続けられたのに…w
そんな楽しみを奪うような読み方すると、面白さ半減、な
気分になりますが。
刑事の給料っていくら何だろう? と思ってしまった
最初の話の刑事(男)の趣味。
これは確実に休日は洗いに徹せねば、全部洗い終わりそうにない生活です。
そんな事、気にするべき所ではまったくないのですが、ついw
いやでもここから3つ目の話まで、すべて『女は怖い』でした。
2つ目は、女というより、やっちゃった事に対して?
飽きたからってポイ捨て出来るものでもないですけど
考えどころはよかったのではないかと。
3つ目は…結局どうさせる気だったのか、ものすごく気になります。
4つ目は、なるほど、と。
確かにそれが動機ならば、確実に容疑者にはなりえませんし。
むしろ、そこまで警察って考えるべきでしょうか??
発想が柔軟すぎる?
一番すごかったのは、やはり5つ目の表題。
ここまで引っ張ってきて、解決(?)させておいて
まさかこの落ちのため!? な状態でした。
よくあるパターンだと言われれば
この人に限ればよくあるパターンです。
赤い糸って…運命って、思い込みってすごいです。
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短編5本。比較的オーソドックスな本格物。中でも「赤い糸の呻き」はこの作者らしく、二転三転する展開が面白い。最後のオチも一捻りがあって良い。他の作品も「読者への挑戦状」もあったりで、なかなか良かった。
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特殊設定ミステリを書いていたころに比べて、ひねりが少なくなったのかなと感じていたが、最後の中編のラストでやられた。そこに持ってくるか、という感じ。ちょっと満足。
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初めての西澤さんの作品です。
会話を通して、
事件を解決に導いて行く手法で、
その先がどうなっていくのかと、
どんどん読み進んでいきました。
最後の物語は、
思いも寄らない展開で、
やられたなぁという感じです。
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なんと筆者の55冊目の本だそうで。55冊!ミステリーとしての旨みはそんなにないが、あとがきだけでも価値がある。
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読む毎に好きじゃなくなっていく…(-。-;
七回死んだ男は凄くおもしろかったのに…。
なんか、がっかりトリック、とんでも動機、ばっかりなので、意外性よりももっと王道的なミステリーが読みたくなります。
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短編集。探偵役達覚え書き。
「お弁当ぐるぐる」美貌の音無警部(クマのぬいぐるみ好き)と警部に惚れてる則竹佐智枝刑事
「墓標の庭」都築道夫先生作品「物部太郎シリーズ」のパスティーシュ
「カモはネギと鍋のなか」宝塚の男役さながらの風貌の世与那原比呂刑事と小柄で金髪ロングの川渡紗夜(小説家)
「対の住処」過去に妻子が事故死した若狭刑事といささか野暮ったい服装の若い女刑事、桝田美智子
「赤い糸の呻き」岩渓智香刑事と義理の妹、真音ちゃん
どれもシリーズ化できるような。話は「対の住処」が一番よかった。「カモ〜」はブツ切りみたいなラスト…
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久々にミステリーが読みたいと思って手に取ったのがこれ。
身代わりが読みたかったけれどなかったのでこの本を図書館で借りた。
結果的に、初の西澤保彦としては良い導入編だったと思う。
5作がそれぞれ驚きの結論が披露されているし、推理している登場人物たちも個性があっておもしろい。
次次と読んでしまった。
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5つの短編集。
読者に投げかけられる謎、事件の真相を仮定し、紐解き、予想のつかないところへ着地させられる感じ。
えぇぇぇ~、そんな動機かよっとちょっと突っ込みたくもなるけれど、短編の中で伏線を撒きながらバラバラとピースが集められていく展開は、ぶっ飛んだありえない動機だったとしても面白かったです。
いつもながらの難読な名前は読みづらさがありますが、だいぶ慣れました。
表題作の「赤い糸の呻き」のラストの独白は西澤さんらしいなと思います。どの話も個性的なキャラが多かったけど、表題作が一番よかったかな。