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「警官の血」の三代目のその後を描く作品。
加賀屋の心情がもう少しわかりやすければより良かったのだが、
前作から読み込んでいるファンなら問題ないのでしょう。
潜入捜査や追跡劇などは息の詰まるような緊張感・スピード感。
厚さのわりにすぐ読み終わってしまった印象です。
また続編がありそうな予感。
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「警官の血」の直後、和也が加賀谷を「売った」場面から突然スタート。
何年かあと、和也は再び組対一課の係長となり、着任早々殉職者を出してしまう大失態を犯す。また、マル暴たちは情報を流してはくれず、改めて彼らは組織ではなく、人についていたのだと痛感していた。ちょうどその頃、巷では覚せい剤の調達ルートが変わったという噂が。警察内部ではついに、手のひらを返したように加賀谷復帰を願う声が高まり、晴れて加賀谷は五課へ復帰する。(一課…情報収集、五課…実行部隊)
最後に加賀谷は、またもマル暴との癒着の嫌疑をかけられ、殉職。死ぬ間際、和也に遺した言葉は「世話かけやがって」だったー。
正義とは何か?平和を保つために、軽犯罪に手を染める警官は「悪」なのか?著者はずっとこの議題に取り組んでいる。若干飽きはきているが。
本作自体は、まだ続くのかもしれない。和也の恋愛もフリがあっただけだし、何より和也自身にあまり主体性がなく、このままでは一人前にならないまま、物語が閉じてしまうからだ。
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『警官の血』続編である。最近、「警官」という文字のついた作品が目立つ佐々木譲であるが、そもそも警察小説の書き手ではない。本来が冒険小説のリーグの若き旗手としてあまりに多くの実績を残した作家である。『エトロフ発緊急電』が当時冒険小説界にもたらした疾風の強さを覚えている人は決して少なくないはずである。日本版『針の眼』と言えるあのエスピオナージュは、今後も永遠の金字塔となるに違いない。
さてその冒険小説作家が昨今凝っている分野が警察小説である。筆頭は『笑う警官』(『歌う警官』改題)に始まる道警シリーズだが、あちらがテンポのある活劇主体のシリーズであるのに対し、この『警官の血』『警官の条件』のシリーズは、日本の歴史にどっしりと根を下ろした太河小説である。とりわけ前作は父子三代に渡る警官の生き様が、昭和史をなぞる格好で語られる力作として、読書界の話題をひっさらった観がある。
さて、そのシリーズ、もしくはサーガと呼んだ方がよさそうな安城家の系譜に基づいてページを開いたものの、これはそうした昭和史というところよりも、警官が内部に向かって存在を問うような、むしろ人間哲学のような小説となっている。それ以上に、ミステリとしての読みどころが多く、前作に比べ、はるかにエンターテインメント性が強くなっており、ある意味裏切られ、ある意味楽しめる内容となっている。
とりわけ若きエリートである主人公の安城和也と対照的な位置に立ち位置を構える一匹狼加賀谷仁という老刑事の存在が浮き立つ。殉職した和也の父とかぶせて、刑事の世代といったところに踏み込み、その世代差のギャップを、ここぞとばかりに楽しんでもらえる構成になっているのだ。
道警シリーズも楽しく浮き浮きするチーム小説であるのだが、本シリーズは、とりわけ力の入った大作イメージを持ったまま、重たく、おそらく作者にとっても重要な金字塔的要素を強く持っているように思う。昨年の評価も高かった本書は、確かなシリーズ小説として、今後もぜひ書き継がれてゆくことを望みたい。
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淡々としつつも重厚な味わい。
文章が上手なんだろうか、派手な銃撃戦があるわけでもないが、ピンとした緊迫感が継続する。
裏切りと許しの描写がやや少ない。
「警官の血」の続編ですか。未読だけどあまり気にならなかったな。
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「警官の血」の続編。
ただし、親子三代にわたる警官の物語だった前作とはスケールは違い、三代目の部分の続きです。
安城和也は、祖父も父も警官だった。
暴力団との癒着を疑われた加賀谷警部の素行を内偵するために、その下につかされ、上司を裏切って告発することになったのが、前作の終わり。
覚醒剤を使っていると睨んだ摘発だったが、捜査のために覚醒剤を持っていた加賀谷も、一緒にいた女性も、覚醒剤を使ってはいなかった。
恋人をとられたための自分の偏見だったかと驚く和也。
スキャンダルが大きくなるのを畏れた幹部は、加賀谷仁の依願退職を許し、その後に逮捕という挙に出る。
騙された加賀谷だが、1年半拘置所にいる間、詳しいいきさつを何も喋らず、無罪となる。
隠退して三浦半島の釣船宿の親父となるが、その名前は伝説になっていった。
この間に、和也は警部に昇進。
叔父には、殉職した父親は和也が警官になったことを喜ばないだろうと非難される。潜入捜査のために神経を病んで暴力をふるうようになった父が自殺のように死んだことは覚えていたが、叔父の言う面だけではないだろうとも思う。
子どもの頃住んでいた谷中にあるマンションに引っ越した和也。そこは祖母が元々住んでいた所だと驚かれる。
加賀谷の築いた人脈は全く役に立たなくなり、情報を得るのも人間同士の信頼だったのだと、和也らは痛感させられることに。
組織犯罪対策部では、成果が上がらないことを苦慮していた。
警察内部の縄張り争いも悪い方へ作用し、潜入捜査した警官が殉職する事件が起きた。ついに加賀谷の復職が求められる。
加賀谷は「一人前にしておくべきだった」と言ったという。潜入していた警官のことだろうと思う和也。
麻薬密売ルートの動きに、これまでとは違う現象が起きていた。
難しい捜査のために加賀谷を頼りながらも、彼の動向は完全に信頼されてはいない。
中堅どころのボス江藤のビルに招待されている様子を見かけた和也も、やはり取り込まれたと思う。
男が立てこもる事件が起き、男が加賀谷を名指ししたために、人質の代わりとなる加賀谷。犯人は別れた妻子に遺したいことを加賀谷に頼んだのだった。
和也らは警官殺しを追ううちに、加賀谷の単独行動を怪しみ、その言動を誤解してしまう。
理解したときには…
加賀谷警部がカッコよすぎます!
その点では☆5つ。
和也も誤解が解けたのは良かったけど…それなりに頑張ろうとしてはいても、敵役というかほとんど引き立て役だったんで~今後どう成長するのか? 人間、急には変わらないし~とあまり先を期待出来ない気分になるので☆4つ。
実際にあった有名な事件が途中で取りざたされ、年月を感じさせます。
いろいろな警官がいるものだとは、納得。
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警官の血の続編。
前作ほど、血脈に焦点を当てた訳ではなく、今作は単独でも楽しめる。
10年前、上司を組織に売ったことから、物語が始まる。
最初、時間の経過が分からなくて、戸惑うことも多いが、10年の時を経て、上司・加賀谷が復職し、二人の関係が動き出した辺りから、一気に面白くなる。
4に近い3つ星★
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警官の条件とはなんだろう。復職して悪を追い詰めながら無念な結果に終わる?ちょっと問題なサブ主人公が痛々しい。
2012/11/14図書館から借用;返却期限が近づいてきたので12/04から読み始めて12/06の深夜に読了
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私の評価基準
☆☆☆☆☆ 最高 すごくおもしろい ぜひおすすめ 保存版
☆☆☆☆ すごくおもしろい おすすめ 再読するかも
☆☆☆ おもしろい 気が向いたらどうぞ
☆☆ 普通 時間があれば
☆ つまらない もしくは趣味が合わない
2012.12.16読了
このタイプはあまり好きではないが、それでもとても面白いし、この作者の物は安定している。
特に、この作品のラストはちょーカッコイイ!
警官の血を先に読んでおくと、更にいいかも。
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警官の血の続編。「警官の血」から読んでないと物語がさっぱりわからないだろう。三代目和也の活躍かと読んでいたら、追い出された加賀谷さん。。。
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命令とはいえ安城和也は加賀谷仁の部下となり、彼の行動を監視して、監察に売った.彼は警視庁をやめざるを得ない状況になり、さらに微罪で逮捕された.裁判では無罪になったが、隠遁生活に入った.その後「薬」がらみできな臭い状況になったが、捜査は進展しない.加賀谷の情報網は抜群で彼なしではどうにもならない状態になり、彼は警視庁に復帰.和也も実力を発揮して大物を追い詰めた.大冊の546頁の1頁前で加賀谷が最後の言葉としてつぶやく「世話をかけやがって」に彼の和也に対する温情が現れている.
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「警官の血」ほどの深みはなかったが「血」という点では引き続き何か強いものを感じた。ラストは切なかった。
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『警官の血』の続編だった。これも読みごたえがあっておもしろかった。もう少し加賀谷と和也の絡みがあってもよかったかなと思った。
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加賀谷のようなベテラン先輩、いたら格好いいと思いながらも、関わっていない人にはわずらわしいのであろう。
なかなかの傑作。
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結構おもしろかった。
最後なんとか生きててくれればよかったなぁ。
けど、警察って組織としてどうなの?と思った。ホントにこんななの?
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三代続く警官の物語の続編。
少し長いかなとは思ったが面白かったと思う。
加賀谷が復活するシーンもよかった。
またその別々に動きながら確信に迫っていくストーリーや最後のシーンもおもしろかった。
ただ、全般通してだが親子三代に思い入れが出来上がる前に話が進み最後まできてしまったと思う。
ちょっと残念だったなと思う。