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12月3日読了。不眠症から人々と街の「オーラ」と、奇妙な存在「ロングタイマー」が見えるようになった二人の戦い。・・・現実を超えた高次の世界の「見え方・感じ方」、その世界に生きる「ロングタイマー」との対話などをウソっぽくなく描く筆力は、さすが。だが、ロングタイマーの目的が目的だから仕方ないのかもしれないが、二人が手に入れた「力」とその使う目的、得られた結果の規模が小さいような気がしてならない・・・ザ・スタンドやザ・セルなどの世界崩壊ものと同じ語り口で小さな町の事件を描いているのがイカンのだと思うが。話のサブテーマになっている「中絶の是非」について、キング自身考えを保留しているのか、どちらの派からも攻撃されるのを恐れたのか、主張の腰が定まっていない印象。もっと突き詰めて考えてから小説のネタにしたらいいのに。
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妻の死後、不眠症になった老人ラルフ。
それは、未知な世界への導きだった。
日常が、じわじわと崩れて行く恐怖から始まって、キングらしい観念的な恐怖になり、そしてびっくりの冒険活劇になる物語。
でも、終わりは、とてもキングらしい。
ある意味、とてもキング的で、キングらしい作品といえると思う。
にしても、主人公を老人にもってくるあたりが、心ににくい。
でもって、彼が老人であるがゆえに、あの結末なのかと思うと、切ないのである。
想いは、個で終わるものではない。
きっと、それは誰かを揺らし、伝わっていくものなのではないだろうか。
そうやって、人間たちはたくさんの個が重なりあり、絡み合って、一つに大きな文様を描いていくのだろう。
そういう命の永遠性を感じられる作品だった。
やっぱ、キングは面白いです。
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オーラに目覚めたラルフとロイスは、医者1号と2号からショートタイマーの話を聞く。そして2人に、2000人が死ぬというテロ事件の阻止を頼まれる。
ロイスのイヤリングを取り戻す必要のあったラルフはその申し出を受けることとし、やがて2人は医者3号、真紅の王(グレムリンキング)と退治することになるが・・・
デリーを舞台にしたシリーズ。所々にガンストリンガーの影がちらつく。
前半の睡眠不足に悩む老人の話から、後半の展開はまるで別の小説を読んでいるよう。
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健在のキングワールド・キング節。彼ならではの独創的な単語が目に馴染む頃にはすっかり作品の虜に。伏線回収や節の終わり方も好き。終盤になって別の作品と繋がりだして驚いた。まだやんの (笑)
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不眠症、というタイトルからして、神経衰弱で現実と妄想の区別が混濁してシャイニングる話か?......と思っていたら、大違い
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1408 キングらしさを満喫しました。相変わらずキングの世界観が繋がった瞬間には垂涎です! またいつか色々並べて読み直したいなぁ。
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お馴染みデリーが舞台。ITの老人版。
でも、やっぱりITの方がずーっと面白い。こちらの分厚さはまとめられない故の冗長さに感じて途中、飽きてしまうことも。それもまた老人が主役だから、主役たちの人生の時間軸に合っていると言われればそうだけど、1冊で充分な内容に感じる。
ダークタワーネタが出てくるのは、嬉しい。