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本の雑誌の特集もあったけど、最近書店で地図本をよく見かけます。通勤時間が読書時間の自分にはありがたし。読み始めたばかりだけどいきなり面白い情報、カラー図版満載で乗り過ごしそうに。
実家の近くも出て来てまた歩きたくなる。
読了。
文字どおり膝を打つ本。
新旧の地図を並べただけの本もあるが、本書は地図に描かれた、あるいは描かれなったあれこれを実際に見聞、今に残る帝都建設までの痕跡を読者に示します。
生活の場に近いところが取り上げれているのでなおさら興味倍増でした。ちなみに京王線沿線住民です。
探究心と確かな知識、確固たる歴史観に裏打ちされた地図本。
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「東京」の過去と今を新旧の地図を交えて解説。新書でページ数に制約があるからポイントを絞った紹介になっているが、十分に楽しめる。
なかでも、荒川放水路(荒川下流)開削の大工事で村が消えてしまったというのはあまりに壮大だ。バンコクの洪水被害のニュースを見るたび、これを応用できないものかと素人考えに思ってしまう。
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オールカラー! 地図や写真もたくさん掲載されている!
地図好きにはたまらない本だろう。
ちょうど荒川の掘削の話は、先週のNHK「ブラタモリ」とも重なっていた。
紙上ブラタモリといった趣もないでもないが、筆者の関心は近代にあるようだ。
奥多摩がなぜ東京都に編入されたか、多磨霊園のステイタス確立に東郷平八郎が関わっているとか、とにかく知ることの楽しさが味わえる。
また、いずれも幻に終わった山手急行電鉄や帝都復興道路の計画も、興味深かった。若干せつない話ではあったけれど。
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街の骨格や景観と言うのは,昔の街並みを色濃く残しているもので,東京もその例外ではありません.むしろ,東京こそ,江戸時代から現在に至るまでの歴史が凝縮された都市のような気がします.こういう観点でまとめられた著作は読みごたえがあります.福岡版もないかな~.
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「ブラタモリ」的な本である。ただ、テレビではないので、ネタの細かさ掘り方の深さはさすがによりディープだ。まあ、笑いをとる必要もないしね。読むのは歴史や地理、街に興味がある好き者だけだろうし。
あんまり興味がない鉄道絡みの話を含めて、どの章も中々面白かった。特に自分のよく知っている地域については面白い。「軍都赤羽」とか。実はときわ台は未来的な設計をされた住宅地だったとか。自分が勝手に推察していたことが当たっていて「やはり」とか、「そうそう、あの道路変だよね!」とか思っていたところの経緯が解説されていたり。歴史的説明、地図による解説とも浅からず長すぎず、丁度いいと思います。
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ブラタモリ系の本で、かなりツボです。
個人的に気になっていた建物が野方配水塔とわかり、さらに荒玉水道の延長にあったとわかっただけで、かなり満足。
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なかなか本格的な、古地図好きの人向けの本になっており、タイトルほど柔らかい内容ではありませんでした。
著者は長年雑誌『旅』で編集を担当していた人。知識と探究心の深さが文面から伝わってきます。
土地に詳しいだけでなく、普段まず使わない「供出」「喫緊」といった難しい言葉が文中で使われており、少し緊張しました。
上野の山は江戸時代から桜の名所だったそうです。
ただ、将軍家の菩提寺の寛永寺があるということで音曲も飲食も禁止で、日没で閉門されたという、かなり制限された花見だったようです。
上野は京都そっくりの名所が作られた場所だとは気がつきませんでした。
清水観音堂は清水寺、不忍池は琵琶湖、弁天堂は竹生島で、東叡山、寛永寺は比叡山延暦寺と対をなしていたそうです。
言われてみれば、そうなのかもしれませんが、言われるまでは気付かない程度です。
上野の大仏は、戦時中の金属回収令で供出の憂き目を見たが、顔だけは、寛永寺の僧侶が境内の檜にくくりつけて隠したため、鋳つぶされずに済んだとのこと。
顔だけ残った大仏の顔さえも、そんなに大変な思いをして守り抜いたとは。
将軍家菩提寺とはいえ、寛永寺も歴史に翻弄されてきたことがこの本につぶさに記されています。
井の頭という名前は、まずは水道道路についた名前だというのも初耳でした。
名付けたのは近衛文麿で、それから通りの名にもなったそうです。
井の頭通りがずっと直線なのは、水道道路だからだという説明に、納得しました。
さらに、井の頭線の途中、明大駅辺りのクランクまで、幻の東京山手急行電鉄だったという説明もありました。
『ホワイトアウト』はテロリストのダム爆破事件の話ですが、実際にドイツでダム爆撃が起こり、国民が多数溺死したそうです。
それを受けて、日本でもダム防衛が喫緊の問題となり、堤のかさ上げ工事を行いました。
その甲斐あって、空襲の時にもダムは決壊せず、大きな被害は出なかったとのことです。
文京区小石川の播磨坂だけ、復興都市計画通りの工事が施行され、石川栄耀(ひであき)が意図した道路上の公園構想による桜遊歩道となったという話も初めて知りました。
もう少し早くにこの本を読んでいれば、桜を見に行けたのですが。
また、自動車社会が到来するまで、物流の主役は水運で、終戦までの東京は水の都といえる風情だったとの説明がありました。
多数あった堀割は、戦災のがれき処理のために、まず外堀の大部分が埋められていったとのこと。
がれき処理対策として埋められたとは。
また、オリンピックを控えて急きょ首都高速が整備された時期に道路用地として埋められたりもしたそうで、今でも残っていたら東京は水路による発展があり、観光も発達したことでしょう。
読んでいく上での軽い楽しさよりも、内容の深さ、詳しさが際立った本でした。
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【読みやすい新書】
歴史(歴女)ブームが、発展してきた。地図を片手にゆかりの地を散策するのが流行っている。次回東京へ、いや江戸に行くまでに読んでおきたい本である。カラー版なので見ているだけでも楽しめる。
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まー、こんな感じなのでしょうね。ネタは結構面白いですが、文章が何かワクワクさせるようなものではなくて、、、。
あと、自分の東京見聞も地域が偏っていることを感じる。城北・城東は足を運んでいないな。
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帯に「地図に隠されたミステリー」とありますが、
そんなに大げさな、大上段に構えなくても大丈夫。
普通に、
「あれ?なんでここは、こう言う形状なんだろう?」とか、
「なんで、道路がこんな風に曲がっているんだろう?」
とか言う、地形に関する謎について、
昔の地図を紐解きながら、記しています。
昔といっても、地図が無いと成立しないので
、明治期以降。そういう意味では、
近代日本発展の歴史といってもいいかも。
本書で初めて知ったんですが、
旧陸軍参謀本部陸地測量部からつならなる
今の国土地理院の三角点・水準点の他に、
全く系統の異なる三角点・水準点が、
明治初期の一時期、日本の存在したということには、ビックリ。
まぁ、明治維新は、歴史的には革命なわけですから、
何があっても不思議では無いですが、中々興味深いです。
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東京の地理に疎いのでわからないところも多かったですが、何個かおお!となるところがあって楽しめました。
たとえば、国立新美術館の横にぽつんとたつケーキカットビル、井の頭線の無駄に広い架橋、都心の広大な土地を使った代々木公園などなど、すべての地形には歴史があります。
関東大震災という言葉が頻発するのですが、やはり震災というのは街の作りを大きく変え、また変えるきっかけを与えるもので、それを考えると東日本大震災の被災地もこれから大きく姿を変えていくのかなと思いました。
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東京に生まれ育って五十年。知らないこともいっぱいあり楽しかったが、このての本、単行本サイズの方がやっぱりいいかな。
どこもかしこも、変わってしまって少しさみしいけど、仕方ないよね。これが、今の日本の進歩の仕方なんだから。あ
地方の変わりようは、東京よりある意味悲惨かもしれない。改めて、以前と比べると、なんだか貧しさを感じるのは私だけなのでしょうか?
こういう感情はただのノスタルジーなのでしょうか?
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行ったことある場所が出てくると前のめりになって読んでしまう。もっと色んなところに行っておけばよかったとやや後悔。
公園の変遷が一番興味深かった。
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東京の過去の街の姿を地図から捉え、その痕跡を現代の地図や実際の遺構に見出す。震災や空襲、度々の開発によって、過去の多くが失われてしまったが、それでも東京には歴史の名残が数多く存在する。それらの歴史を紐解き、歴史的事実、古地図、現代地図、そして現地を行き来していく。
ただ、書名に"散歩"とつくわりには散歩感がない。徒歩移動の醍醐味というのは、視点移動によって刻々と変わる景色であったり、足で感じる地形の変化であったり、そうした連続的な身体感覚を伴うところにあると思う。だけど、本書はちょっとその辺りが薄い。さまざまな歴史的遺構を提示してはくれるものの、それらが点として孤立してしまい、徒歩移動の連続性に欠けるきらいがある。そのあたりが繋がってくれるとさらに良かったのだが。
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ホントはこれ読んで、街歩きしようかなと思って手にしたんですが、結局1年積読して東京を離れてから読了。
明治の古地図、近代地図、今の地図、そして航空写真も交えながら、東京の発展の記録を振り返る。
俺の生活圏だったエリアのネタは少なかったけど、それでも、あの道はそんな歴史があったんだってちょっとした発見も。