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アメリカ合衆国の解禁秘密文書によって、戦後60年あまりアメリカに従属させられてきた日本、日米安保体制の隠された真実に迫ってい る。 章立ては次のとおり
第一章 米軍駐留は「憲法違反」
第二章 植民地化反対と軍政
第三章 ベトナム戦争と日本
第四章 闇の中の核持ち込み
第五章 隠される主権侵害と災難
琉球新報に連載された記事をもとに書かれているので、沖縄のことが多く書かれているが、いかに歴代の日本政府がアメリカ合衆国の顔 色を伺ってきたかということが良くわかる。
この本を読んで改めて知ったこと。
1.沖縄返還は政治家の努力ではなく、人民のたたかい(様々な事件や運動の積み重ね)によって成し遂げられたのだということ。
2.「原子力の平和利用」キャンペーンによって反核世論が弱体化され、原子力潜水艦用の軽水炉が導入された。同時に、日本への核兵器 持ち込みが用意されていたこと。
3.1968年11月19日、嘉手納基地でB52爆撃機が大爆発事故を起こしていたこと。それでもB52は出撃を続けたこと。ベトナム爆撃のため の行動であることが、当時、隠されていたこと。
4.自衛隊が管理しているはずの富士演習場はアメリカにとっては「米軍基地」であること。
沖縄の基地問題も、原発事故後の対応も、TPPの問題も根っこはひとつという気がしている。