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哲学の歴史がわかる本ですね。
題材は面白いです。
哲学に答えがないことは初めからうすうすわかっていましたが、
やはりそのようです。
著者も明確に「正義とはこれだ」と断言はしてなくて…
理系の人間としては、もう少し断言してくれていいのに、って思います。
とはいえ、○と×をつけることが重要ではなく、
哲学の観点から(思想の観点から??)
意見を言い合うこと、場合によっては議論することが重要、
正義とは何かを考え続けることが重要ってことのようで…
それはその通りな気もします。
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あなたは幸せですか。
では、あなたのその幸せは、どのくらい「富」に関わるものですか。
全く関わらないと考えた方は、いま、その幸福だけをもって別の国に生まれ直してください。この日本と同じく幸せと言えますか。
これらの問いは、富めることが幸福であり、貧しいことが不幸であり、またその逆を意図して質問したのではない。
ただ、今、「幸せ」というものに、どれだけ「富」が関わっているのか問いたかったのだ。
長らく持っていた疑問に、市場主義、自由経済の正義がある。
歴史上、特権階級が、そうでないものから「搾取」していたことは、多くの国であったことと思われるが、現在は、富めるものはより富み、貧しいものとの格差が広がる一方。これも、「搾取」ではないのか。より悪いことに、全世界的に合法的な。
本書は、そうした疑問の解消につながるもの、とまではいえないのだが、それでも考えるよすがにはなる。
ベンサムからカント、アリストテレスまで、多くの哲学者たちの考えを元に、現代世界の問題を読み解こうとしている。
何より心強く思えたのは、これからの世界の趨勢を担うであろう、ハーバード大学の学生の多くがこの教授の講義を受講し、「正義」について考えているという事実である。
そして、ご存じ、NHKでこの政治哲学の講義が放送されるやいなや、何度も再放送されるほどの人気番組となった。
実を言うと、「正義」といわれるとよく分からない。
しかし、人々が、その「良心」によって考え、行動することこそ、世界の幸福へと近づくと信じる。
最大多数の最大幸福にこぼれた人が、一人もいなくなるように。今、生まれたばかりの赤ん坊まで、「すべての人が幸せであれ」と、人々が願って行動できるように。
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正義、共通善、自由、選択、目的、合意、宗教、道徳、
権利、責務、連帯、帰属。理解したか同意できるかは別として
「マイケル・ジョーダンの金」(自由至上主義の章)
「テニスコートとクマのプーさん」(アリストテレスの章)
身近だったり感覚的に捉えやすい例を挙げての説明で
とても読みやすい。
しかし、この手の話は本を読んで
自分の知識になったと思うのは全くの不完全、思い上がり。
与えられた枠組みと、考え方を使って
自分はどのように考えるのか、同じ考え、異なる考えを持つ他人と
意見を交わしあったり、考え続けてまとめたりしなければ。
お題を提示して、考え方を紹介し、ポイントの整理をして
著者の考えを述べ、一緒に考えることを求めるので
明確な答え・解釈・だけ欲しい人には不向き(?)。
一時期よくTVで見かけた人なので興味を持って購入。
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難しい!が例えはわかりやすい。
読破するには時間かかりそ〜う。
やっと読みおわった!やっぱり難しいしよく理解はできてない;;
ただ自分と違う意見があり議論することの大切さはわかったかな。
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正義とはなにか。生きていく上で直面する困難をどう理解するか。
哲学とは面白いが,抜けだせなくなる怖さがある。
本書は多角的な考え方が示されており面白い本であった。
今までとは違う視点から物事を見つめなおすように心がけたい。
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物事を判断する時
自身にとって心地良いか否かを
判断基準にすることが多々あるが
それらは全て、今ある選択肢の中で
あるいは自分が経験したことの中からのみ
“今の自分にとって”どうなのかが指標になっているのだと思う。
公正であるというのは思っている以上に難しく
「適切なことを『適切な人に、適切な度合いで、適切なときに、適切な動機から、適切な方法で』すること」は難しい。
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やっと読了
難しかった
一つ分かることは、必ずしも正義は、これという断言できるものではないということ。
ある考え方に基づけば、こういう主張になるし、また違う立場にたてばまたかわってくる。
議論では、お互いの拠り所となるものが違えばきっとぶつかり合う。
理解しながら生きていく必要があるんだなあ。
もう一度読み直しても果たして理解し切れるかはわからないけれど、哲学的知識は身につくかなあ。
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素晴らしい。
一般人がちょっと興味をそそられるような導入部の話から始まり、分かりやすい実例と仮説、反証を論理的に展開して行く。功利主義、自由主義、カント、ロールズ、果てはアリストテレスまで。話は前段部をからめとるように展開して行くんですよ。ふむふむと読み進めて行くわけです。
そんでマッキンタイアの物語的な人生の話で、「うーむ、なるほど」ってなるんですよ。いやホントに。
自分、哲学知らないです。でも面白いと思った。
正義っていうより生き方、在り方の話じゃないでしょうか。
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遅ればせながら読んでみました。
きっと誰しもが、正しくありたい
と思って生きているのだと思うけれど
「正しさ」は一様じゃなくて
いろんな正義がある…
だから、僕は僕、君は君…
そんなスタンスが一番スマートなんだ
と(無意識のうちに)考えてたけど
それは間違いでした。
僕は僕、君は君…と言うとき
僕は(やはり無意識のうちに)
自分の正義を絶対化していたのかも…
絶対に正しいことなんて、
本当はないのかもしれないけど
正しさを追求することの中にしか
(暫定的な?)正義はないのかも?
そんな風に考えちゃいました(^^)
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サンデル教授の政治哲学が集約された文庫。これはほんまに読むの時間かかった!笑 理解しながら読み進めるのが新鮮でもありしんどい作業でもあり。
内容としては、例をとりあげながら3つの政治哲学的観点を議論していくもの。最後はサンデル教授の理想論に近い考えが述べられてるけど、この本を読み進めていくにつれてやっぱりそうなるよねーとはなる。
自分がまるでサンデル教授の講義に参加しているような気分になりながら問題に取り組める作品。
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出てすぐに図書館で借りて読みました。そして今日、文庫を見つけたのでまた読んでます。こういう話が大好きで、皆に意見を聞いて回りたくなる。何度読んでも答えはでて来ないし、そこには多少影響を受けた自分の根底にある哲学を再認識するだけ。でも再認識をする機会を本で得られたのは初めて。本当に貴重で何世代にも渡って遺したい本です。
それにしても、こんなに込み入った複雑極まりない話を、整理してとてもわかりやすく書いたサンデスさんの表現力は本当に勉強になります。
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いま現在を生きる僕たちにも、先人の哲学者たちの哲学が、知らないうちに浸透していて、思考や行動に多大な影響を与えている。しかも哲学は今ある課題に対して、さらに新しい視点と深化を深めていく。
2元論に整理される「善」と「悪」が、本気で論じる対象でなくなったけど、「正義」という新しい価値観を身につけるといいんですね。
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アリストテレスからロールズまで、正義をめぐる哲学問題を具体的事例に即して見事に解説している。日ごろ理屈はわかるがなんとなく嫌だな、と感じていた違和感の元が完璧に整理されていて、おそろしいほど。ってことは、著者のオルグに参ってしまった、ってことなんだろうか。
アメリカの選挙でいつも「中絶」とか「同性婚」なんかが争点になるのを見て、「そんなことより年金とか税金とかの方が大事じゃないの?」と突っ込みをいれていたが、本書を読んでその浅はかさに気づかされました。すみませんでした。
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功利主義から始まり、その後に生まれた主義・哲学者の考えをそれぞれ取り上げる。
哲学者の多くは、主義ありきで各現象を考えている。しかし、物理学で物理現象を説明するのとは異なり、人間の行動に対して主義ありきのアプローチは正しいのだろうか、と個人的には思う。
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正義についての議論。正義は人によって、見る立場によって違う。また時代によって正義は変わっていくということを学んだ。
具体例が多く理解しやすかったが、結局何が言いたいのかも曖昧だった。哲学の議論はそういうものかもしれないが。