紙の本
全てを拾えてるか
2021/11/21 07:04
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投稿者:Pana - この投稿者のレビュー一覧を見る
痛々しい場面もあり、「読了できるか?」と思いましたが、読み進めるととても面白かった。
あるワードを検索すると痛い目に遭う。その理由を解明しようとする人に主人公が巻き込まれていく物語。
私たちは常に監視されているのでは?
というか、されている。と思わずにはいられない。
読了しましたが、すべてを理解できているのか、、
電子書籍
ストーリーテラーの真骨頂
2018/02/01 23:09
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投稿者:おじ屋 - この投稿者のレビュー一覧を見る
彼の言葉の軽さは否めない。
だが、それにも増してストーリー展開の鮮やかさ、言葉のスピード感、アイデアの奇抜さ。
それらがこの作品を一気に読み進める原動力となる。
訳のわからない巨大な物に立ち向かう主人公の姿が慎ましくいじらしい。
そして最強の妻のキャラクターが素敵!
ゴールデンスランバーと重なる。
紙の本
ぼんやりとした絶望
2015/09/30 15:56
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投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
井坂好太郎から安藤商会の所在を聞いた渡辺拓海は、何が起きているのかを知るためにその場所へと向かう。これまでに起きたことから、そこには厳しい事態が待っていると思い込んでいたものの、安藤商会とは意外な場所だった。
安藤商会から東京へ戻り、井坂好太郎から託された小説を妻の佳代子と共に分析した拓海は、そこで彼が込めた思いのいくたりかを知る。そして、事態の中心と思われる人物に話を聞くため、永嶋丈にアポなしで接触を試みるのだった。
拓海が妻に抗えないように、どれほどの権力者でも抗い得ないシステムの存在が語られる。誰かを悪に任じることもできず、中心すら見えないまま、何もできないということを受け入れるか、抗って志半ばに倒れるかの二択を迫られる、ぼんやりとした絶望が描かれているように思う。
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システムと戦う話。魔王から50年後の世界ということで、安藤潤也くんや詩織ちゃんが出て来ると嬉しい!のにめちゃくちゃ怪しい商会になっててびっくりしたし、主人公の奥さんはプロの恐妻家でかっこよかったです。いやこわいけど。でもすごい強いし、主人公の勇気はおうちに忘れないように奥さんが持っててくれるというのが好きでした。あと岡本くんの痛えよくそ!っていう場面がなんか好き。
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前に書いた『魔王』の感想を読み、安藤潤也・詩織を記憶に甦らせて、下巻に戻る。
ここに来ると不穏な空気の下に隠されていたものが脈絡を見せずに一気に噴出し、いや~これは大変、どこからどう収拾したら良いのか、ゾクゾクしてくる。
上巻の感想に『独裁者』を思い起こすと書いたけど、その中の台詞が引用され、安藤潤也のお金に纏わる話に『ライムライト』を思い起こせば、『勇気と想像力と少々のお金』も後から出てくる。
「あるキーワードの組合せをインターネットで検索した人たちに何かが起こる」という話に追いつ追われつ、『魔王』やチャプリンの映画との緩~いリンクに引っかかりつつ、書き留めておくことが出来ない程繰り出される洒落た台詞に、在り得そうもない話を読ませてしまう緩急自在の運び。
この話、どう読むか。
一連の事件を巡るキーワード「見せかけの真実」や「そういうことになっている」にも深い問いかけがあって、勿論、それに対峙する主人公たちの行動が同時期に書かれた『ゴールデンスランバー』と対をなし興味深いのだけど、私が最も共感したのは『人生は要約できない』とか『小さな行動や会話の一つ一つが、人生の大事な部分』というやつで、ここでもまた、『ゴールデンスランバー』の中の『習慣と信頼』という言葉ともつながり、人が生きていくことの意味を表現して、とても好ましく思うのです。
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滔々とした軽快な語り口に、残忍な場面でさえ聞こえない音楽に踊らされてるように頁が進む。
考えろ、考えろ。
ニュースになってるから真実なのか、ブクログで高評価だから良い作品なのか(駄作なのか)w
人の営みをシステムとするならば、個人はシステムの駒たるが、どこに自我を求め何に自由を求めるのか。
自分で「考える」のだな。
でも、検索するよね。
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終わり方がちょっとゴールデンスランバーと似てるなぁって思ってたら、あとがきを読んで納得。これだけ色々起こって最後がスッキリ終わってしまうと味気なくなってしまうので私的にはこの終わり方好きです。
それにしても、近未来に起きそうな(もしかしたらもう起きてるかもしれない)リアルに溢れたお話。
これだけネットが普及した今、情報操作されてても可笑しくないんでしょうね。読めば読むほどに前作の「魔王」を再読したくなりました。
長編って事で心して読んだけど、やっぱり伊坂さん、あっという間に読めました☆
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やっぱり、伊坂幸太郎作品はいい!
読む前も、読んでいる最中も、読み終わった後も、幸せな気持ちでいられる。
『モダンタイムス』もそうだった。
上巻を読んでいる時は、引き込まれていって、とにかく先が気になってどんどん読み進んでしまう。
下巻の中盤に差し掛かる頃には、このペースで読んでいくと、早く読み終わってしまうと焦ってしまう。
でも、どうしても続きが読みたい!
こんな気持ちにさせてくれる作家さんって、あまり居ない。
「勇気はあるか?」
この問いかけがキーワードになっているけれど、なんだかずっと、「勇気」を感じながら読んでいたような気がする。
たぶんそれが、ドキドキとかワクワクに繋がっていたんじゃないかなぁ。
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伊坂幸太郎の書く物語は淡々としている、といつも思う。若者っぽいというか。感情移入が難しい。。
拷問シーンを読むのが辛かった。でも上下巻なので結構読み応えあり。
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読み終えたときに感じる読み終えた感は、この著者独特のもの。
伏線が多いので色々疑って、そして「なーんだ」って思わされる。
読んでいてとてつもない緊迫感は感じない。きっと敢えてなのだろう。
ゴールデンスランバー読み返したくなり、ゴールデンスランバー読んだあとは、これを読み返したくなるだろうなぁ。
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2011/10/14 Amazonより届く。
2023/11/9〜11/13
魔王の続編でゴールデンスランバーの兄弟作?である本作品。コメディの枠を借りた、伊坂さんの国家、政治への痛烈な風刺であった。
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『人は知らないものにぶつかった時、まず何をするか?
検索するんだよ』
その通り。なんて便利な世の中。今じゃ検索なんて日常。
でも、なんか気軽に検索するのが怖くなっちゃった!だってあり得なくない話だもの。
井坂好太郎みたいな濃いキャラ好きだなぁ〜
それにしても奥さん強すぎ!!
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魔王ほどストレートなメッセージは無いが、文句無しに面白い。
ある種のSFらしさもあり、世界観だけでも読ませるし、登場人物も特徴的で、台詞回しはさすがの伊坂幸太郎。
しかし、概ねシステムのせいにされていたけれど、何もかも奥さんの仕業だったりしてね(笑)
最後の方ではいかにも良妻のようであったけれど、振り返るとそういうものでもない。
作者は絶対に意図的に印象操作している。
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文庫化にあたって「事件」の真相を大幅に変えたと
あとがきにあったので、単行本も立ち読みしましたが、
個人的には変えない方がよかったのでは……
と思いました。
文庫版はごちゃごちゃしてて分かりにくかったです。
あくまで個人的な意見ですけど
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たぶん、伊坂史上最長の分量を誇る作品。
だけども、(いい意味で)そんな重さは感じさせない。
彼ならではのテンポの良い展開は健在で、特にこの『モダンタイムス』ではコミック雑誌を読んでいるようなイメージがした。
インターネットに依存しすぎた近未来への警鐘とも言える作品だけど、難しいことは考えずにケラケラと笑いながら読むのが良い。
でも、時折、今のネット世界の危険性を的確に衝いていてはっとさせられる部分もあった。