紙の本
革命前夜
2019/05/26 02:06
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投稿者:たっきい - この投稿者のレビュー一覧を見る
革命前夜。大柄で奔放なミラボー。その子分的な存在で頼りないロベスピエール。民衆を扇動するデムーランなど続々と革命家が登場。これらの人物の性格はどこまでが史実なのか、フィクションなのかは分かりませんが面白く描かれています。まだまだ先が楽しみです。
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文庫連続刊行は有難いです。
読了
降りる駅でちょうどラスト数ページ、降りずに一気に読み終えてしまった。ふう。もう、三巻めが出ているかな。直ぐに買わなくては。
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ついに民衆が立ち上がり、フランス革命が始まる。
この巻はロベスピエールの視点で語られる。
恐怖政治のロベスピエールもこのときはまだ若かったのね、と思ってしまう。
経済的な困窮から救ってくれる希望をだんだんとなくし、革命にいたる雰囲気が伝わってくる。
いつでも革命は、経済的困窮から始まる。それは今でも変わらない。
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いよいよパリの市民が立ち上がります。
ここではミラボーは完全に参謀役(なんせ倒れてばかりいるので)、ロベスピエールにいたってはその秘書状態です。
後半はベルナール・デムーランの独壇場といいますか。
しがない弁護士に過ぎなかった彼が、選挙にも落選し、うだつの上がらないことしきりな彼が、彼女にいいところを見せたいがために打った演説でペレ・ロワイヤルが沸く……。
本当に小さな意地が、小さな欲が、時に大事件を引き起こすのだなぁと思わされます。真相て、実はそんなところにある。それが歴史の面白さでもあると思うのです。
さて、この次はバスティーユ牢獄襲撃になるはずですが、どんな小市民が、どんな度胸をみせるのか。大変楽しみです。
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あまりよく知らない歴史だけに、読むうちにどんどん物語に惹きこまれていく。
フランス革命の主役、ミラボーにロベスピエール、そして、第三の主役になるのか、デムーランが登場するが、カッコ良くない登場だ。
次の巻が発売されるのが、楽しみだ。
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球戯場の誓いによって、憲法を制定するまで解散しないと宣言された国民議会(後に憲法制定国民議会と名称変更)は国王の軍隊によって威圧され、しかも大衆の支持高い平民大臣のネッケルが財務長官を更迭される。相次ぎ行われる既得権益者の仕打ちにパリの市民が暴発。デムーランは「武器をとれ!」の演説でパリ市民の蜂起を促す。若き日のコンプレックスの塊のデムーランだが、作品後半に、先導者に変貌していく彼の目線で描かれたパリ蜂起の模様にぐいぐい引き込まれていった。
気になった言葉たち
★ときの権力者は民意に迎合しやすい。
★つまるところ、巨大な革命というものは、しばしば大して冴えない理由から始まってしまうものなのです。
★民衆の力は確かに途方もない。しかしながら、熱しやすい半面で冷めやすく。ほんの小さな理由で熱狂するくせに、少し目先を変えられると、生死にかかわるくらいの大問題も簡単に忘れてしまう。
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「球戯場の誓い」からパリ市民蜂起まで。
国民議会は国王に翻弄され、期待した途端に手酷い裏切りにあった市民たち。引き金は常に単純なもの。
後半からデムーランが主役に。「武器をとれ!」は有名な言葉なのに、実際のところ平民たちは充分な武器をもっていなかったとは。
そんな状態でどうバスティーユ陥落へ持ち込んだのか、次巻が楽しみ。
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三部会が手詰まりになり、いよいよ革命が動き出す。きっかけとなる若き弁護士デムーランの演説は、はじめてこのあたりを勉強した時にかなり夢中になってあこがれたものだけど、この作者の手にかかると何とも拍子抜けするような感じになる。しかし、物事が動いていくというのは、実はそういうことなのかもしれないな、と思ってしまう。
ひとりひとりの人間はすごく卑近で卑小で、でも渦のようなものを創り出すことができて、ひとたび渦が回転し出すと、そういう人間を次々の否応なしに巻き込んでしまう。そんなことを思いながらも、このほんのラスト近くでの逆転劇には、やはり心が沸き立ってしまうのである。
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いよいよ1789年の7月が始まる。球戯場の誓いから,ミラボー「銃剣の力によるのでないかぎり、ここから動くことはない」,デムーラン「武器をとれ」による民衆と軍隊の衝突まで。
小説だけあって,主要登場人物が限られており,流れを追いやすい。一巻から引き続き主役級のミラボーとロベスピエールに,デムーランが加わる恰好。創作がかなり入ってて,活躍しすぎといえばしすぎだが…。昔,中公文庫『世界の歴史』で大革命読んだときは,人が多すぎいまいち消化できなかったなぁ。対照的。
デムーランがけしかけられる場面は,ええっ?という感じ。三国志で,諸葛亮が周瑜をけしかけて赤壁をやった伝説となんだかかぶった。…ていうかミラボーとロベスピエールはいつヴェルサイユから戻ったんだろ?自分でやらずになぜわざわざやらせたんだ??
「武器をとれ」演説のあとの軍隊との衝突で,デムーランが指揮をとっているふうなのは史実に基づくんだろうか?
…いやいけないいけない。小説なんだから,それはそれとして楽しまないとな。だけど無闇に気になる。最近伝記をよく読むせいだろうか。ともあれ次の巻はいよいよバスティーユ。
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革命ってこんなかんじで始まるのかなぁ。昨年のアラブの春を思う。1789年7月12日で終わった。まもなく7月14日。次巻が楽しみ。
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たぶん、「が、」「ために、」「あげく、」「となれば、」のような、接頭が全体を粗野な感じにしてしまっているのではないかと思う。回りくどい文章は好きではないが、単語を省略しすぎているように感じてしまうのだ。ストーリーは面白い。作家の書く文体は個性がある。はまれば最高!
デムーランがぼうやっぽくて可愛い。
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解説:鹿島茂
無念◆球戯場の誓い◆マルリ街道◆密談◆親臨会議◆最悪の展開◆銃剣の力によるのでないかぎり◆暴力◆思わぬ展開◆逆効果◆上申書◆返事待ち◆最後通牒◆貴族の陰謀◆爆発寸前◆民衆の力◆パレ・ロワイヤル◆負け犬◆挑発◆武器をとれ◆ルイ・ル・グラン広場◆武器がない◆テュイルリ◆武器がほしい
著者:佐藤賢一(1968-、鶴岡市、小説家)
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フランス革命を描くシリーズものの第2巻。今回は、パリ蜂起の場面が描かれる。こんな風に海外の歴史を物語として読むことができる本は、あんまりない。地の文に癖があるので、読み手を選ぶところはあるが、肌の合う人が読めばぐいぐい引き込まれてしまうような吸引力がある。
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1が面白かったので、すぐ2も買ってしまった。
1は三部会が行われているベルサイユが主な舞台だったのに対して、2の舞台は、国王から武力で排除されかけるベルサイユからフランス革命の足音がもうそこまで迫っているパリに移転。
デムーランがだいぶ活躍する代わりに、1では元気だったミラボーの衰えが著しくて、悲しい。
ロベスピエールのみずみずしさ、危なっかしさはそのままで、ミラボーがもっと長く生きていれば・・・ともう思わせてしまうあたりはさすが。
歴史だから、先は読めるのだけど、先が気になって読んでしまう。
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今のところ、主要人物と民衆の動きに関連が見出せないというかピンとこない。特にミラボーの挑発→デムーランの演説→民衆蜂起のあたりとか。続きは気になる。