紙の本
資料集の裏版
2015/08/28 18:27
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投稿者:夜メガネ - この投稿者のレビュー一覧を見る
教科書と一緒に持ち歩くのが面倒だった変形サイズの資料集を思い出す。
あれはあれで楽しいものだったが、作者と時代と作品は一致するだろうか?
私は、絵画芸術が好きなのに、よく覚えていない。
あまりに絵的な記憶だけが雑多に増えていって、これでは知識にならないと思い、
解説書を探していた時にYAの部類でこちらを見つけた。
なんと、隠れた人気本ではないか。予約を入れて待ち、手にとってわかった。
良い意味でもそうでもない意味でも、「読んだら忘れられない」しかけが随所に見られた。
このトラップに嵌りさえすれば、芋づる式に時代と作家、その作家と親交のあった別の作家、
という風に繋がる。 …学校教育の残念さをまた思い知る(苦笑)
ヨーロッパに渡った日本人芸術家のサブ・エピソードは、
芸術好きでも知らないものも収録されていた。(トリビアといってしまえばそれまでだが)
日本でそれほど人物像が語られていない藤田嗣治の“パリ友”の様子あたりは、
彼の人格はビジュアル以上にオープンであった事がうかがえた。
思わず、同じ趣味を持つ人に話したくなるエピソードが満載。
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ローマ時代から近代のエゴン・シーレまで、世界の芸術家はどのような時代に生き、どんな人生を送ったか?を時系列にとってもわかりやすく解説してくれる。漫画『テルマエ・ロマエ』を引き合いに出したり、コラム「週刊歴女」なるページがあったり、奔放な画家カラヴァッジョを「武闘派ヤンキー」と呼んでみたり…。私は面白い!とはまりましたが、こういう表現が好きでない読者にはきついかも。
でも、一歩踏み込んだ解説が多くて、美術展に行く前の予習にはもってこいです。
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美術史というよりも、芸術家その人に力点のあるトレビア的な本。現代的な用語解説が駆使してあり、くだけていると言うかふざけていると言うか、、、でも面白かったです。
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乙女の〜シリーズ始めて読んだけど、面白かった。今風な言葉を使った具体的なエピソードで画家の人柄と作品を観ていくから、身近に感じた。ゴッホがヤンデレとか、永遠の中二病・青木繁(日本編)とかいいのかと思いつつ笑ってしまった。
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この分野はほとんど知識がなかったので,
名前と著名な作品しか知らなかった芸術家の意外な素顔や
エピソードを知ることができ、個人的には日本編より興味深く読めました。
美術史から見た世界史が垣間見えて,世界史も面白そうだなと
思いました。
ブルボン家とかハプスブルグ家とか…。
「乙女の~」シリーズの世界史編も出たら、是非読みたいと思いました。
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「一度読んだだけで頭に残り、すぐに美術館に行きたくなる」、「世界のアート、そして愛すべき個性的なアーティストたちとの出会いの扉となってくれる」(以上本書p.3)ことを目指して書かれた本。
ミケランジェロ『アダムの創造』の神の姿は人間の脳の断面図に似ている、ロダン『考える人』はアゴではなく前歯に拳を当てている、という件が面白かった。作品では、美しい死相をたたえたミレー『オフィーリア』に惹かれた(口絵のみで本文では触れられないのが残念)。
しかし、著者の視点や文体に馴染めなかった。「乙女」というキーワードに斬新な切り口を期待したものの、結局どこが「乙女」なのかよくわからず。くだけた口語体で、ゴシップ寄りのネタを紹介しているからか? 私の場合は、「だめんずうぉ~か~」や「ヤンデレ」といった紹介の仕方には、親近感よりも違和感を覚えた。
また、断定的な物言いが目につくが、事実というより著者の主観のように聞こえる箇所が少なくない。著者流の「味付け」が施された美術史だと思った方がよさそうだ。
「乙女」向けの美術家ガイドということなら、一迅社『美術男子』の方がまとまっているし、事実と脚色の区別もつくのでお薦め。
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私は、自分で絵を描くのは好きですが、絵画鑑賞となると
自信がありません。
「上手いなぁ」「意味がわからん」と思うけど、ただそれだけ…。
有名な美術館にも行ったことがないし、「○○展」というのも
見に行ったことがない。
この本を読んで、有名な画家の背景なども知ることが出来たので、
美術館に行きたくなりました。
それにしてもなんというか、画家の方々は一筋縄ではいかない
生き方をされた人の、なんと多いことか…。
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美術史の本って、興味があるのに、読むと眠くなる…。
でも、この本は違った。よくまとめてあるし、文章が面白かった。だけど、読後、何だか黒い気持ちになるのはなんでだろう…。
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ダ・ヴィンチが美少年好き
でBLに例えたり、ミケランジェロを筋肉好きのガチホモに例えたり…
病んデレゴッホとゴーギャンの話が一番印象に残ったかも。アルルの寝室はゴーギャンとのシェアハウスだったらしい。だから枕や椅子、肖像画が全て2つずつある。けれど、結局喧嘩別れして、少しゴッホがかわいそうだ。ゴッホは浮世絵を真似ていたが、鮮やかな色彩から日本を南国だと思っていたのも面白い。(だから暖かいアルルへ)
絵で印象的だったのはクリムトの『医学』。医学の神がいるのに死に神もいて人間が吸い上げられているという。
なんだかファインアートのヌードってエロい目で見たらいけない気がしてたけど、そんなでもないのかなーと思った。
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ざっくり本として面白い
言葉遣いがネット民っぽいので、個人的には面白いが
最近のテレビや本などでネットスラングを使うのは
個人的に痛いと思う
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2014年10月20日読了。
面白かった!ストーリー性・歴史的文書からの方がとっつきやすい私にとっては「読む美術」で受け取れたので。
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世界の名立たる画家が、どのような背景で作品を創りどのような人生を送ってきたのか。本書で、誰が読んでも分かりやすいように構成された美術史を読むことで美術館にて作品鑑賞の際より興味を持てるようになっている。
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砕けすぎ感もあるけど面白かった。
ルノワール、絵は大好きなのに。
女性の胸とお尻大好きだったなんて。。
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乙女の〜とかタイトルにつくのは、ゴシップ的なネタが多いと思いますが、これも例にもれず。
名画を生み出した、偉大な画家たちが、こんな人だった⁈というギャップが面白い。
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古代から近・現代までの世界の美術(主に西洋画ではあるが)を「乙女」の視点から鑑賞する。
第二章の「近世」ではヒエロニムス・ボスが面白い。
臀部、お尻、尻、ケツ。
フェリペ二世が大好きだったというボスの絵画。
彼にとってはまさに「秘宝館」であり、ストレスの多い日常をそれによって慰めていたのかもしれない。
第三章の「近現代」では西太后のエピソードが興味深い。
顔に影が描かれないわけ、「育ち」が文化にどのような影響を与えるのかという例の一つであろう。
西太后自身興味を惹かれる人物なので、彼女の背景、功績について小説やドキュメンタリーも含めて親しむと、このエピソードがより輝くであろう。
ミュシャの絵は今年(2017)大規模な展覧会があったこともあり、タイムリーな話題だった。
実際に彼の絵に触れてみると、アール・ヌーヴォーだけではない魅力も感じられる。
大女優との蜜月もまた芸術のひとつであったことを考えると、「愛」が創作に与える影響、いや、歴史に与える大きさを感じずにはいられない。