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史実は知らない部分が多く参考になったが、いかんせん筆者の考え方が偏っていたり、古くさかったりする。
SONYの製品はハードは良い(あるいはそこそこ良い)のにソフトがダメ、というのが数年以上続いていると私は思っているのだが…
また、特に気になったのは、テレビという製品の見方について。テレビは「綺麗さと大画面化」が大切といった旨の記述があるが、もうそんな時代ではないと私は思う。
この本は、事実の部分を「へーそんなことがあったのか」といった感じで吸収しつつ、筆者の意見に対してはいろいろ考えながら読むと良いのではないかと思う。
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2012/03/20読了。
自分ならどうするか。
コンテンツを持ったエレクトロニクスメーカー。
Appleとの違い。
音楽、映画、ゲームの子会社保持。
AmazonはApple型か。
コンテンツは集められるのか。
Androidベースで独自OSか。
ハードウェアの技術。
カメラ、音質。ソフトウエアで実現。
PlayStation携帯かも。
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昔は音楽ファイルをソニー形式で保存してたけど、データ移行に失敗して全てパアになってからソニー製品は買わなくなったなぁ。技術がわかるトップじゃないとソニー復活は難しいだろうね。
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「技術のソニー」をこの著者が愛していることがいたるところから伝わってきた。著者はソニーならではの技術のこだわりがなくなり、現在の状況になっていると嘆く。具体的には液晶の画像技術など。
しかし、一方で情報化社会が一気に加速し、箱だけでは勝負できない世の中になっているのも事実なわけで、出井さんをかなり批判的に描写しているが、それは如何な物か?
ネットワーク社会に対応していくことは情報機器メーカーとしては必須であり、テレビの画像がきれいというようなことは基本要件になってしまったというのが正解なのでは?
よって、著者の見方は非常に偏狭に感じた。
おそらくいまのソニーの課題はソニー本来の技術力とネットワーク技術を融合させた、サプライズのある価値体験を太いメッセージで伝えられないことだろう。
その為には縦割りの組織では不可能で、トップの強い意志が必要。
ソニーだけの課題ではなく、大手企業全般の大命題。
APPLE、ユニクロ、楽天等々、現在成長できている企業の多くはTOPの強力な独裁体制を確保できている企業が多いのでは?
企業活動の拡大と生活者へのメッセージの絞込みという二律背反することを解決できる会社はあるのだろうか?
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本書は、17年間もソニーを追いかけてきたジャーナリストである著者が、過去の歴代社長のインタビューや、その時どきの戦略を時系列に沿って分析していくことで、ソニーという日本を代表する会社の歴史を振り返ります。
それは、創業者である、井深・盛田のスピリットが失われていく歴史でした。
当然時代の変化に合わせて会社も変わる必要があります。
ただ、その中で、本当に大切なものを選別して残すということが重要となる。
しかし、ソニーの歴史は、ひとつの組織が創業時のスピリットを保ち続けることがいかに難しいかということを証明しています。
近年のソニー経営首脳たちは、これまでソニーを支え、繁栄させてきたOBへのリスペクトの気持ちを失っていました。
そして、元来ソニーが強みとしていたエレクトロニクス事業よりもエンタテインメント事業の方を重視した。
そのような経営戦略の下、多くの技術者が流出しました。
もはや今のソニーには、ウォークマンやトリニトロン・テレビのような革新的な製品を生む力はありません。
本書で著者は最後にこう締めくくっています。
『私たちは、決してストリンガー体制のソニーに以前のような輝きを期待してはいけない。
今のソニーは私たちに「夢」を与えてくれた、ソニースピリット溢れるソニーではないからだ。
今の私たちに出来ることは、未来への「希望」を与えてくれた「SONY」に感謝の言葉を捧げるとともに、こう言うだけである。
「さよなら!僕らのソニー!」』
SONYといえば日本を代表する世界企業です。
そんなSONYがこのような状況になってしまったことに対して、日本人としてとても心が痛みました。
しかし、SONYは、どんなに歴史のあるブランドだとしても、ひとつの経営の失敗が、それを崩壊させるという教訓を残してくれました。
他人事ではなく、この教訓を活かせる企業が今後生き残れるのだろう。
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「モノづくり」が好きな著者が、従来のモデル転換を図ろうとする出井、ストリンガーが個人的に嫌いなのかな?という印象を持ちました。
とはいえ、社内政治とか、お気に入りの重用とかまあ結局普通の大きな日本の会社なんだなと。大きくなりすぎて求心力がきかないんだろうなという感じです。
個別のエピソードは面白いけど、ストリンガー体制の結論がでてないこともあり、一冊の書籍としてはオチなしで終わってると思います。
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今年の抱負②:通勤読書の15冊目を読み終わりました。
トップの考え方、行動で会社は変わってしまう、巨大企業であっても。
今のソニーについては、それほど詳しく知っている訳ではないので、別の見解もあろうかと思うけど、著者はソニーに輝きが戻ることはないと断言している。たしかに最近、ソニー製品は買った記憶がない。
技術者が大量に流れたサムスンのテレビが、きれいで売れているのも、なるほどと納得させられる。
ん~、ソニーが好きな人、好きだった人は読んでみると面白い。
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最後の数行が悲しいですね。
上手くいった時と同じ考え方ややり方をすることで、その時には戻れないです。昔は上手くいった戦略や技術や知識もも今の時代には通用しない。
著者が愛していた昔のソニーを取り戻すことはできなくてもいいのではないのでしょうか。昔にはさよならして、今の時代にあった方法で商売していく方法をソニーが見つけて実行できればいいと思います。
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この本を読んでいる最中に、例のソニーリストラがニュースになっていて、なかなかタイムリーなものを読んでるなあと実感。
タイトル通り、ソニーがいかにして今日のような状況になったのかと書かれている。
いわゆる迷走なのか、技術のソニーがそれ自体の方針を止めてしまったことが原因だと本書は指摘している。
私自身、ソニーは別格だと考えない世代だし、景気もすごくいい訳ではないので、すべてがそうだとは思わないが、ただ大企業であっても中小零細企業であっても、会社は人次第(正確には、そのマネージ)ということは共通かと思える。特にソニーのような、『製品自体の圧倒的な差別化』がコンピタンスだった企業には尚更かと。
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SONYの創業から現在までの栄枯盛衰が書かれた本。まさに「さよなら!僕らのソニー」です。井深さん、盛田さんが創業したときは、技術の可能性をとことん追求し、かつその先にある夢のある憧れの生活を顧客に提供し続けていた。そこにはSONYへの特別な憧れや信頼が存在していた。日本国民がSONYに抱く特別な感情。あの頃、SONYはまだ「僕らのSONY」だった。転換期は、出井さん時代からはじまる。その頃から、「技術」から「エンターテイメント」へのシフトが始まっていく。そして、ストリンガーの時代に入ってそれが決定的になった。エンターテイメントへのシフトをするためのコストカットの名の下に、「技術のSONY」の差別化の源となっていた技術者や研究所はもちろん、製品への最新技術の搭載までカットされていった。そこには「技術」で他社を一歩も二歩も先にいっていたSONYの姿はない。さらには、その裏で私利私欲のために、資金が湯水のように流れていき、組織は崩壊していった。極めつけは、エンターテイメントへのシフトには成果もなければ、驚くことに戦略さえ存在してなかったのである。そこにはすでに「僕らのSONY」は存在しない。だからこその「さよなら!僕らのソニー」なのである。
その物語自体も非常にドラマチックに描かれていて面白いのだが、胸腺の源泉を見誤ること、コストカットの名の下に無駄の削減ではなく強みの消滅が進んでいくこと、トップにより組織が決まることなど、事業経営の怖さや落とし穴が、これでもかというほど鮮明に描かれていたので、学びにもなった。
面白く、かつ学べる本書は、読んで損はない本だと思う。
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SONYの創業から現在までの栄枯盛衰が描かれている。
最後の数行が、非常に残念ではあるけど、この著者の本音に共感する人は多いと思う。
SONYの経営方針の変化の理由をを、経営トップの人となりにだけに求めるのはナンセンスだと思いながらも、著者の、SONYに対する思い入れに引きずられ先を読まされる。
ある意味、主観的なレポートとも言える。
人も企業も、他人や社会から期待されなければ、成長しにくい。
著者のようなSONY信仰者とでも言うような人たちが離れて行きつつあるなかで、今後、SONYがどのように変化して行くのか、関心が高まる一冊でした。
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近年でSONY製で買ったものといえばPSPしかありませんでした。昔はいろいろ買ったのに…。SONYがこういう風になったのもグローバル化のためなので、寂しいけど、まあしょうがないですね。
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会社の人に借りて読みました。SONYって、今の日本で有数の、優秀な人材が揃っている会社と思うんだけど・・・。古今東西、集団や組織の問題の困難さって変わらない、って事と、日本の右肩上がりの経済成長の時代は終わったんだろうけど、自分も含めて、人の意識って変わるのが難しいなあ、って事を思いました。
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ひとつの企業が存続して利益を上げ続けるというのは大変だなぁと。
ソニーの経営戦略、よく分からないが大丈夫かなぁと。
筆者は辛らつなことを書くだけソニーブランドが好きで好きで仕方なかったんだろう
説得力がすごくある。
でもいかんせん、私にはソニーブランドへの信頼も愛着もさほどないので「ふーん 大変なんだ」で終わってしまった
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そもそも、僕はSONYをアメリカや何かの会社とばかり思っていた。社名然り、アメリカ人CEOなどの印象が強かったせいだ。加えて、保険などやたら手広く事業を行っている企業、という印象もあった。筆者ではないが、少し前のSONYといえばやはり音楽機器の印象が、僕には強い。iPodの台頭以前は良くMP3プレーヤーを使っていたものだった。様々な事業に手を出しはじめた頃から、僕はSONYという会社がよく分からなくなった。
テレビをはじめ、確かに今は、ハードの売上は見込めない時代に来ている。SONYだけではない。他多くのメーカーについても同じことが言える。SONYがソフト面を強化しよう、という考え方は時代の中の必然だ。だが、SONY世代をはじめとするSONYファンが求めているのは、手広く事業を拡大するアメリカ的企業の姿ではなく、愚直にものづくりに専念し、皆を驚かせるような商品を世に送り出そうとする、その『姿勢』なのではないだろうか。SONYの盛衰を綴る筆者の文章からは、そんなSONYへの期待と愛情が滲み出ていたように僕には思われた。