紙の本
安楽椅子探偵ものだったのね
2015/03/12 11:46
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投稿者:papanpa - この投稿者のレビュー一覧を見る
小さな町で起こる連続殺人。被害者もさまざまで、犯人も動機も絞り込めず人々の不安は募るばかり。未婚の母の主人公は、日々の暮らしから犯人に迫っていく。
以下は個人的感想です。
連続殺人事件なのですが、緊迫感のない、何気ない主人公の日常が続き、合間に簡単にポコンと殴られて殺される被害者たちの描写がはいります。
いつ主人公が犯人に絡んでくるのか、いつ話がころがりはじめるのかと期待しながら読み進めますが、一向にその気配はありません。
そして下巻最後、「やっぱり君が探偵なのねっ」てキャラが、いきなり安楽椅子探偵をサラッとしてお終いです。
ありゃりゃ?
あとから読めば、主人公のその何気ない日常が、すべて事件解決への伏線になっていて、そこは、「ああ、なるほどね。あそこはこういう意味につながるのか。上手いねえ」と思わせはするのですが・・・。
私は小説のどこで惹きこまれて、どこでワクワクと盛り上がればよかったのでしょう?
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盆栽。シングルマザーの知子は、純和風の美に今日もうっとり見惚れている。三十の女性としては少々渋い趣味を満喫し、アイドルに夢中の娘と、お節介な父親の三人で、知子は騒がしくも平穏な日々を過ごしていた。しかし一家が住む町で電波系の怪文書が撒かれ女子高生の撲殺死体が発見され、のどかな地方都市を揺るがす大騒動の幕が上がる!第一回本格ミステリ大賞受賞作。
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平穏な町で起きた連続通り魔殺人。
まだ、前半だけあって犯人の影も形も見えてこないが、ここからどう展開していくかとても期待している。
今の時点で純粋に読み物として楽しく読めてます。
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倉知さんと表紙の可愛さに手に取った作品。
結構さくさくと読め、続きも気になりました。
でも、電波文書は見るだけで、気持ち悪くて、まったく読まずに進んじゃいました・・・。
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「殺人が起こるたびに撒かれる電波系怪文書!?」
理由の分からない殺人が起こり始め、のどかな町が一転、出歩くのも恐ろしいゴーストタウンのようになってしまう…と想像するのだけど、この上巻では殺人は起こるものの、主人公達にとってはまだ他人事。それほど緊迫感はありません。
のどかな町、それに伴う日常といった描写が多いので、あまりミステリを読んでいるという感じがせず、主人公が盆栽好きのシングルマザーということもあって、「人が殺されたんですって。怖いわねえ」という雰囲気の中、話は展開していきます。
人が殺されるたびに、大変読みにくい怪文書が撒かれます。どうやら犯人はある種の妄想に取り憑かれているようだけど、真意のほどは如何に。殺される人に共通するものは何なのか?いわゆる「ミッシング・リンク」ミステリですが、どんな風に解決するのか楽しみです。
ちょっと下巻への引きが弱いかな、と感じますが、平凡な日常をのんびりと読むのもいいものですね。
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読めば読むほど「いったいどうなるんだ?」と首をかしげる角度が深まってくる。
詳しい感想は下巻にて。
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ラストはある意味裏切られました。結局それで通すのか! と(笑) 「狂った論理」で一本筋を通してしまったのはお見事。
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上下巻読んでの感想
本格ミステリ大賞受賞作ということで読んでみた。
ん~っ・・・悪い作品ではもちろんないし、それなりに力作だとは思うのだけれど本格か?という疑問が残る。
日常的な描写が続く中に飛び込んできた事件。
電波系怪文書のインパクトは大きかった。怪文書の文に込められた謎に迫っていく過程にも伏線はしっかりと張られていた。
どことは指摘できないけれど、もう少し短くできたのでは?とも感じた。
本格ミステリと気負わずに読めば面白い。
ゆる~い感じで進んでいく雰囲気も嫌いではなかったし、ある種のこだわりを持つ人たちへの考え方も興味深かった。
「壺中の天国」というタイトル。
読み始めたときはよくわからなかったけれど、その意味は物語の中で明かされる。
なるほど・・・と。タイトルに込められた意図にようやくそこで気づかされる。
軽い描写の中に「!!!!?」という箇所もあり、読み終わってみれば面白かった。
それにしても「電波系」って言葉、最近聞かないなぁ。