投稿元:
レビューを見る
生命とは何か。前著からの問いに、更に深みを増した考察でこたえようとした一冊。遺伝子によって全てが決まるのではない、生命には自由であろうとする存在である。そんな新仮説も読み応えたっぷり。随所にみられる謙虚さ、そしてその先の真の知識人としての凄み。生物学を超えて、あらゆるジャンルにいきる人の参考になる一冊。
投稿元:
レビューを見る
この本もビンビンキタ━━━━ヽ(゚∀゚ )ノ━━━━!!!!
動的平衡で死生観、環境問題、生物多様性、持続可能性すべてが語れる。
動的平衡とは生物学であり科学であり地球学であり哲学であり人間学であり地球学だ!
詳しい感想は後ほど!
投稿元:
レビューを見る
杓子定規な考え方からの脱却。
人間はものごとを単純化しすぎなことに気づかされた。
遺伝子だけですべてが決まる。
遺伝子だけでは決まらない。
冷静に考えると、これほど複雑な生命が、遺伝子だけで継承されると考える方に無理がある。
でも、そう思い込んでいた。
でも、本を読んで、世の中はそういうことじゃないんだと、もっと全体的な調和とバランスで成り立っているんだと、新しい見方ができるようになった気がする。
ただ、やはり人が人の形でとどまっていられることは、とても不思議だ。
投稿元:
レビューを見る
高度にIT化された現代において、私自身システムを過信しすぎている気がします。無意識のうちに世界を恒常的なもの、完璧なものとして思い込み、日々効率的に管理されていることに甘んじていることで思考が停止します。無思考に日常を過ごすことでエントロピーが増大し、気付けば自分を見失っている気がします。食べ物においてもしかりですが、情報、知識も自分の頭で咀嚼し、継続的に取り込んでいく必要があります。
投稿元:
レビューを見る
「この世に因果律は存在しない」
この一言がとてつもなく救いに感じられる。
様々なことが同時に起こり、その関係性でいろんなことが変わっていく。
なんと自由なのだろう。
1の方を読んだときも思ったのだが、この「動的平衡」という考え方をすると、臓器移植について懐疑的になってしまう。
現在の技術としてはある程度有効なのだろうが、しかしその本質的なところは?と考えると立ち止まってしまう。
生き物は、その単体のすべてのつながりによって成立しているのだとすれば、他の個体の部分と取り替えることは果たして意味があることなのだろうかと思う。
エピジェネティックスという考え方は大変興味深い。
投稿元:
レビューを見る
今しがた読み終わったわけだが、やはりこの著者の本は面白い。どんな話が面白いのかを熟知してるというか。
投稿元:
レビューを見る
福岡伸一、実は会社(某食品メーカー)に入社した時の直上のリーダーと同窓、その他にも多くの卒業生を弊社に送り込んでいる、京大農学部・食品生物科学専攻・栄養化学研究室の出身ということで親しみがある。
著者の本は『生物と無生物のあいだ』から読み始めたけど、流れるような文体と、大学時代に携わっていたバイオサイエンス・遺伝子組み換えを含むサイエンス・ノンフィクションが両立していた希有な本で、これは非常に面白かった。その後、彼の公演会に出てみたり(場所・日時失念、独特の風貌とオタクっぽいしゃべり方が印象的)しばらくウォッチしていたけど、次に読んだ、『世界は分けてもわからない』がイマイチだったので、もう読まないなと思っていた。
ところが本屋で、発刊ホヤホヤのこの本の目次に「必須アミノ酸」「池田菊苗」「エピジェネティックス」など、自社に因んだ章があるのを見て、ちょっと迷った末購入。
まえがきの流れは『世界は分けてもわからない』を思い出させ、失敗したかと思ったけど、本文は好きだった頃の福岡節が炸裂していて、当該の章以外も面白く、あっという間に読み切った。
会社の部下にも「冬休みの課題図書」として貸し出し中。
『動的平衡』も読まねば。。。
投稿元:
レビューを見る
「動的平衡」で、命の不思議さという面の知的好奇心を大いに刺激されたのを思い出し、本書も読んでみた。文化・芸術面にも明るい生物学者が、興味深い話題を生物学の観点から分かりやすく解説してくれる。生命の深遠な世界は哲学にも通じる。。。
投稿元:
レビューを見る
一言でいうと、「美しい」本だと思う。
もちろん内容が、である。
※
「真偽」「善悪」の次のフェーズとして「美しいか、美しくないか」という「美醜」のレベルがあるように感じている。(p247)
まさにその通りだと思う。
そういう価値観を持つ人が増えれば・・・。
そんなことを思った。素晴らしい一冊。
今年最後にして、最高かもしれない。
投稿元:
レビューを見る
阿川さんとの共著「センスオブワンダーを探して」の内容と被っている箇所が散見されたが、フェロモンの話などは面白く読めた。今まで読んできた作品(ルリボシカミキリの青など)に比べると、文章から立ち上る魅力がパワーダウンした印象だが、気のせいだろうか。
投稿元:
レビューを見る
前作の動的平衡はまだ未読だが、動的平衡とはという内容前提なので不明点が多かった。ただ内容としては、楽しめたので、前作も読んでみたい。
投稿元:
レビューを見る
まずは福岡伸一の知識量に圧倒される。
この人すごいんだなーとしみじみ思った。
そして。
遺伝子とかDNAとかいまだにうまくイメージできないというか、どう解釈していいのか迷う部分はあるのだけれども。
いろんなところに「動的平衡」という概念は通用するのではないかという示唆に富んでいた。
面白い。
投稿元:
レビューを見る
私たちは、遺伝子によって脳から命令される「産めよ、殖やせよ」という命令に背くことが出来る。とすれば、遺伝子の中には「産めよ、殖やせよ」という命令の他にあらかじめ別の種類の命令が含まれていることになる。それは、「自由であれ」という命令だ。
投稿元:
レビューを見る
過去に読んだいくつかの福岡氏の他著との重複が多く、特に前半はまとまりに欠ける印象が否めず、やや不満が残る。既に読んだ内容をさわり程度に書かれているだけに見えるからだろうか。
あまりに簡素な感じがしたので、細かいコラムのようなものをつなぎ合わせた本なのかと後付けを確認したが、それほど細切れに書かれたものでもないらしい。
ついこの前読んだ「センスオブワンダーを探して」と重なる部分が非常に多かったので尚更かな~。伸一少年が博物館へ発見した虫を見せに行く話とか、フェルメールの話とか、ネオテニーの話とか…。
重複しつつもところどころ心に留めておきたい言葉なども見つけたし、後半8章9章あたりは興味を引く内容もあったが、う~ん、物足りない。
似たような本を書きすぎ??読みすぎ??
追記。
一年以上前に買ったきり読んでいなかった「働かないアリに意義がある」という長谷川英祐氏の本と、スティーブン・グールドの「ワンダフル・ライフ」(こちらは5年以上も積読…)が紹介されていた。そうだった、まだ読んでなかったっけ、と思い出した。読もう。
投稿元:
レビューを見る
著者である「福岡伸一」氏が生物について語ると、まるで輝きを放つ宝石のごとく美しく、愛おしくなるのはなぜだろうか。
それは福岡氏が、生き物に対する飽くなき好奇心とセンス・オブ・ワンダー(自然などからある種の不思議さを感じ取る感性)を備えているからだとおもう。
エントロピーの増大という不可避な「死」を運命づけられているすべての生き物が、その短い命の中でこれほどダイナミックに生を謳歌しているという事実。
リチャードドーキンスが利己的な遺伝子で、生物は遺伝子の運び屋でしかないと僕ら人間にとっては非常に「味気ない」生命観を提示していたが、福岡氏のいう「動的平衡」な生命観は、まさに「自由」という翼を与えれくれる。
知性と教養を兼ね揃えた著者のようになれれば、きっと世の中違って見えてくるはずだ。