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北海道を舞台に、休職中の刑事が
知人に頼まれて事件の捜査に臨む話。
主人公は同一の短編集。
北海道の地域があちこち出てくるので
なるほどーと思ったりした。
表題作の「廃墟に乞う」が一番じわじわと心に残っている。
なんか切ない。
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直木賞受賞作品をたぶんほとんど読んでいないが、他の佐々木譲作品の方が面白い気がする。
直木賞かぁ…俺には向いていないって事だね、きっと。
という事で内容についてのレビューは無しで。
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読了!★☆☆☆☆ 2010直木賞受賞作。面白くない。
なんで面白くないか説明できるレベル。
まず、この小説はどのジャンルを狙ったのか?
ミステリとしてはトリックや動機や伏線の回収もメチャクチャでとんでもない。所轄が調べてもわからなかったのにちょっと聞き込みしただけで全ての謎を解いて真犯人をズバリ当ててしまう。しかもだいたい一泊二日で。
超天才名探偵の話かと思った。当然読者には納得できるものではない。
◆「死体はきっとあそこにある!・・・私は見たくない。後は所轄に任せよう・・・(終)」
マジでハァ!?と声に出して言いそうになった瞬間であった。
そんなん納得できるか!せめてホントにそこに死体があったのかと、理由をはっきりさせろ!
純文学としては、ハッキリ言って読みづらいだけ。ダラダラとよけいで意味の無い情景描写が続いてウンザリ。しかも持って回った言い方でわかりにくい。しかもなぜかやけに数字にはこだわりがあって、
◆「そこに着いたのは、昼の零時を15分ほどまわった時刻だった。」←12時15分以外の何でもない!
敷地が百坪とか、捜査員が3人とか、とにかくきっちり数字で指定された表現が多い。おかげで読者が自由に解釈する余地が全く無くなってしまっている。もっとアバウトでいいのに。だだっ広いとか、数人とか。
表題の「廃墟に乞う」も結局なんで警察にばれたのかの謎はほったらかし。
そもそも短編集じゃないか。どれがよくて受賞なんだ!?
東野圭吾の「歪笑小説」の後に読んだ直木賞受賞作だけに、ホントにこれ売れると思ったの?面白いと思ったの?と不思議におもえてしょうがない。かといって政治の力でもなさそうだし。
ちなみに受賞者本人はもうベテランでいくつもの賞を取っている。作風はサスペンス、冒険小説、警察ものなど多岐にわたる。
何が得意なのかわからない。
その道で、有名な小説家に比べると明らかに見劣りする。警察ものなら横山秀夫とは比べるべくも無い。
北海道の地方都市を書き分けてみたかったとあとがきにあるが、
つまらなかった直木賞受賞作。
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自分が道民なので、北海道各地を舞台にした作品というだけで購入。
休職中の刑事が出会ういくつかの事件を連作短編という形で書いているけれど、読んでる間じゅうずっと、「何か長編があって、それの番外編ではないのか」という印象が拭えなかった。これ1冊でオススメするには少々弱い。
ただ、この作家の堅実な作風が好みであれば、面白く読めるかも。
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主人公が休職中の刑事。
敏腕だったらしく、休職中にも関わらず彼のもとに犯罪に巻き込まれてる人々から事件解決の手助けを求める依頼が。。
一つ一つの事件の短編集。
事件を解決しようにも公務では動けず、管轄の警察からは邪魔するなと反感を買いながらも、独自の捜査で解決に導いて行く。私立探偵のようであるが、事件を追っている管轄の刑事の手柄・プライドを傷つけない様に配慮しています。
私としては、仙道にきっちり解決して手柄をたててほしかったのですが。
警察ってほんとややこしいとこなんだな~
休職となった理由、事件はなんなのか?気になりつつ読み進めましたが、それについては最後の短編で明かされましたが。。
北海道の地方都市を書き分けてみたくてこの作品を仕上げたそうで、主人公の設定はその必然から休職中となったとか。
なので、休職となった原因の事件についてもそんな意外性のあるものではなかったですww
ただ、心に傷を持っている刑事ならではの視点、それが北海道の寂びれた(?)地方都市・そこに関わる事件・人物と相まり物悲しさがより強く感じます。
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短編集であるがゆえにテンポ良く物語は展開するが、全編を包む雰囲気は重く、寂寥感が漂う。あっと驚くトリックはないし、派手なアクションもないが、琴線に触れるような佳作。
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「警官の血」作者の佐々木譲の直木賞受賞作。文庫になったら読もうと思っていて、やっと文庫になったので購入。ある事件のPTSDで休職中の警官が、プライベートで、北海道を舞台にした、色々な事件を解決したり、助けたりする一連の短編集。どれも、最初に見えていた事件の概要が思わぬところでひっくり返り、真相にたどり着く。特に家族だったり恋人だったり、人が人を思う気持ちが事件を複雑にしてたりして、単なる謎解きではなくて、人情小説?としても楽しめた。
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休職した道警の敏腕刑事が、道内の知人友人から“個人的な”捜査を依頼され、管轄外の現場に赴いて事件を解決する連作短編集。
つまらなくは無いのだが、印象に残らないのはなぜだろう?
短編で読みやすいのだが、反面、一つ一つの物語が強烈に印象づけられないためかもしれない。
この作者の長編は心に残るのだが・・・
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上品な印象の連作短編警察小説。
各話のエリアを北海道の地方都市に限定し、
時間も2,3日の短い間に収めていてコンパクトな作り。
主人公も飛び抜けた能力がある訳ではなくて、
セオリー通りの足を使った操作を行い、
論理的考察から妥当な推理を行う。
時系列の前後もなく、
主人公と読者がだいたい同じスピードで推理を進められる。
同調の気持ちよさがあるなあ。
休職中の刑事のおせっかいという枠の中の出来事なので
事件の結末に至る一歩手前で主人公が現場から離れてしまうのも面白い。
「じゃあ、まあ、そういうことなんで」と。
野暮なところは見せない。潔し。
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ハードボイルドで、かなり枯れた小説
最初の2編はどこでだか既に読んだことがあった。各話が独立して楽しめる。
休職中という設定は全話の冒頭で触れられるが、休職のきっかけなどは最後の話に語られる程度。全話通してどうのこうのというストーリーはゆるい
各話ともオチがあっさりしていて、あ、これで終りかという印象がある。ほのめかして終わる程度なので、若い人にはとても書けないなぁと思わされる。解説で皆勤賞で直木賞受賞と書かれているが、かなり年齢を感じる文体だった
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直木賞受賞作という期待の高さからすると飛びぬけて趣向が凝らされているようには感じなかった。休職中の刑事が個人的なツテから捜査に携わる、北海道の田舎町を舞台としている、バーが出てくる、刑事同士のつながり、少しハードボイルド感を感じる、トーンは統一されているがの良いのだろう。
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これって直木賞受賞作だったんですね。
ちょっと意外というか・・・
個人的に佐々木譲は短編より長編の方が好きだな。
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北海道人なら読むべき作品
作者は、警察小説の形式を借りて
北海道の地域に潜む問題や人間模様を
如実に描いてます
また、設定を活かした主人公の心情や
抱えている悩みがヒシヒシと伝わる!
やっぱ、直木賞は半端ねえ!
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読書【廃墟に乞う】第142回直木賞受賞作読了。捜査で心が病んだ休職中の警察官が知人に頼まれ探偵の様な事をする物語全6作連鎖短編。受賞作の【廃墟に乞う】は受賞作だけあって納得の読後感。娘が酷い目にあう2作品は読んでてつらかった。主人公の仙道刑事のシリーズやってほしいかも…
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直木賞受賞の短篇集。
PTSDの後遺障害で休職中の北海道警本部捜査一課の腕利き刑事、仙道が休職中にも関わらず事件を解決に導く。
警察小説というより探偵小説に近い。
事件を表面的に解決しようとする所轄の刑事や捜査本部とは違った視点で事件関係者を訪ねていく。
関係者の心のうちに気づくのは、仙道がPTSDに苦しんだからか。
解決に導くと言っても、はっきり解決はしないのだが。
容疑者が逮捕されるシーンはない。
容疑者は死んだり、死んでいたり、逮捕されないかもしれなかったり。
北海道各地を巡る話になっているのが面白い。
道警本部にいたのであちこちに仙道の昔の仲間がいて、仙道を頼りにする人たちもいるのだ。
仙道が本部捜査一課に復帰してからの活躍が待ち遠しい。
アパートやマンションのことをすべて「集合住宅」と表記するのはなんでかな?作者のどういうこだわりか。