紙の本
靄の中へ
2018/10/19 21:19
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投稿者:るう - この投稿者のレビュー一覧を見る
全てが靄に覆い隠されていくようなラスト。
あの後、浮舟は救われたのだろうか?この物語を書いて紫式部は幸福だったか?読んだ女たちは?
千年を経ても答えが出ないのは少し悲しい。
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最終巻。
考えてみれば、源氏物語訳本は何冊か読んではいる。
でも源氏が雲隠れした後の『宇治十帳』は、どれも読み終えることが出来なかった。
視点が違うからなのだろうか?
この『橋本治』訳は、スラスラと読めた。
その点にも、この訳本には感謝を捧げる。
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内容紹介:千年の時の窯で色を変え、いま絢爛豪華に甦る王朝文学の最高傑作。(「BOOKS」データベースより)浮舟 2・蜻蛉・手習・夢浮橋
資料番号:011220233
請求記号:F/ ハシモ/ 14
資料区分:文庫・新書
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浮舟?、蜻蛉、手習、夢浮橋が収録されていました。
最終巻です。終わり方がじ〜んときました。源氏物語はやっぱりすごいです。
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読み終わりましたー!最高です。とにかくエキサイティングな窯変でした。めっちゃ面白かったのに、文庫が発行から12年で二刷とは…田辺源氏はすごい増刷されてるのに!皆様ソフトカバー版でお持ちなんでしょうか…。文章がみっしりして密度が高く、細かい描写が美しくて好みでした。京極夏彦さんとかお好きな方にはこの訳をお勧めしたいものです。僧がねっとりしてました。しかし薫、超UZEEEEEE!って感じしますね。僧も困りますよね…。浮舟も出家するまであちこち言い寄られて大変だったかと思います。暑くなる前に大長編が読み終われてよかったです(笑)希望があるラストと読後感でした。
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橋本治 窯変 源氏物語 全巻読了。11巻〜13巻は読みにくいので 流し読みだが、他は読みやすくて面白い。特に3巻 9巻がいい
1巻〜10巻は「女=力」、11巻以後は「因縁」を強調。
1巻〜10巻 光源氏編
*源氏にとって 女=力→源氏物語=源氏の栄華盛衰
*女達にとって 源氏=罪→出家して現世の罪をみそぎ
11巻以後 宇治十帖
*薫、匂宮vs八の宮の娘=光源氏vs八の宮 代理戦争
*前世(源氏の)罪=現世(匂宮や薫への)罰
浮舟の人物像
*薫と匂宮の2人の男性の間で揺れ 入水自殺→出家
*浮舟=ただ流されるだけの小舟→初めから身を落ち着ける場所はない→男達の確執の流れに任せるだけ
*川へ落ちて姿を消せば〜煩わしさがなくなる
「生きることは手習〜書いて、書き消される手習。誤って、辿りつけるか危ぶんで 再び続けられる筆」
「前世からの宿縁〜縁のないところに課もない」
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今年、ほぼ1年かけて読んだ橋本治版「源氏物語」最終章。読書会で取り上げられ、読書会の中で、誰の現代語訳でもいいから1年かけて皆んなで読み進めましょうと始まったもの。
源氏物語の終盤、光源氏亡き後の宇治十帖は、話の展開のスピードなどがガラリと変わり、正直読み進められなくて苦戦しました。しかし、浮舟以降はまた様子が変わりました。
最終巻は600ページ近いわけですが、スイスイ読めました。よく考えるとこの最終巻では、薫も匂の宮もほとんど登場せず、浮舟が主人公。その辺りも関係しているのかも。
高校の古文とか嫌いで、「源氏物語」もほぼ読んだことがありませんでしたが、源氏物語は面白いのか?と言われると、どうかなあ?
橋本治版は多くの人にはクセが強すぎると思います。自分は橋本治さんの作品は大学生の頃に「桃尻娘」シリーズ数冊、訃報を聞いて短編集「蝶のゆくえ」、あとは「三島由紀夫とはなにものだったのか」くらいしか読んでいません。
桃尻娘と短編集からはこの源氏物語の濃密な文章は想像できなかった。だから戸惑い、苦労しました。
まあでも、橋本治版で読んでみたいと思ったので、読み終えられて満足です。
なので、源氏物語は「自分の読んでみたい人の現代語訳で読むと面白いかもね」というところでしょうか。