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2011/12/15 Amazonより届く。
2021/5/4〜5/9
「どすこい」に出てきた四流小説家、南極夏彦を主人公にしたギャグ小説集。「小説すばる」に連載されていた。白川道「海で乾いていろ!」、大沢在昌「新宿鮫」、馳星周「夜光虫」、こち亀の秋本治氏とのコラボ「ぬらりひょんの褌」、漫画デスノート、東野圭吾「探偵ガリレオ」、平山夢明「独白するユニバーサル横メルカトル」、赤塚不二夫氏とのコラボ「巷説ギャグ物語」。作品中にも書かれていたが、文字でギャグを表現するのって確かに難しいが、そこも含めて挑戦してる。
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20111229 久々の京極本。遊んでるようでやっぱり遊んでる。作者の乗りにあうかどうか?私は帰ってくる前の方が良かったです。
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http://blog.livedoor.jp/masahino123/archives/65722425.html
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どすこい。に続く京極夏彦のギャグ小説で、前作同様ふざけにふざけたおした作品となっている。この人のブランド力があるからこそ許される作品かなぁ。
個人的には700ページという長さは少しくどかった(^^;; 半分に分けて出してくれたらもう少し楽しめたかもしれないな。にしても、「毒マッスル海胆ばーさん用米糠盗る」と聞いてあの有名な小説のタイトルを思い浮かべれる人はいるのかな?
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夏彦先生のメタ発言がたくさん読めてにやにや。
もう、なんか、先生が楽しそうだからいいや(笑)
干菓子野ケーキに笑ってしまったし・・・(笑)
廉ちゃんの末路が心配なものです。
そして何といってもぬらりひょん!昔を懐かしむ古書店主にじんわりしちゃいました。
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前作(?)の『どすこい』は読んでないので、初京極ギャグ。
京極はギャグ小説も、お弁当箱のように分厚いのですね…
うーん、でも安定感はあるよ。
京極堂シリーズその他で披露している知識に裏打ちされたバカバカしいオチ。さすがです。
まあ、知らない作家のナンセンスギャグを読むかって言ったら絶対読まないので、こういう有名な人しか書けないよね。
しかし、こち亀や赤塚不二夫とのコラボもあってびっくり。
まぁ、京極堂がやったらシリアスになってしまうから、まんがとのコラボにはちょうどいい距離感なのかも。
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卑怯な作品集だ。
京極氏は文庫化に当たって要所要所をリライトしているから、これは文庫の形として、全ての構成を踏まえた上でのものだろう。だからこそ卑怯だ。
もう、こんなものを読んでしまったら、受け入れるしかない。
まず表紙がコレなのだ。南極のソフビ人形。ご丁寧に巻頭にもある。
その上で挿絵も使う。タイトルを既存の作品からパロディする。登場人物の名前も作家名をパロディ。もう、最初から最後までパロディ。時事ネタもぶっこんでくる。政治や風刺などといったレベルではない。まどマギとか書いちゃう。
文庫になった時の話の並びを考えて、どこまで設定の説明が必要かというのを登場人物に語らせる。
「僕は知らない設定なんです。これより前に書かれてた作品はまだ読者の目に触れてないので」「文庫になった時には、これより前にそれが配置されてるから読者は知ってるのよ」というような流れまで登場人物が喋る。
よく、「メタな話」という表現をネット書評で見かける(私が苦手とする作家が、マニアな読者によって時折そうカテゴライズされている。曰く「メタな世界を表現した秀作云々」と)が、これはそういったレベルを遙かに超えている。
小説と漫画の表現方法の違いなど、普通、小説の登場人物は自分たちを例に語ったりしない。
京極氏は定石から奥の手、裏技、そして禁じ手まで使って、「ギャグ小説」を成り立たせようとした。ナンセンスなギャグ小説を。
まぁでも、難しいんだろうなぁ……。
この短編集は面白かった。息抜きにというよりも、脱力するのにちょうどいい。
けれどそれでも、疾走感は漫画に及ばなくて、その点でだけ、やはり小説をギャグにするのは向いていないんだろう。
でも、京極氏にはぜひチャレンジし続けて欲しいと思う。私は京極氏の挑戦の結果を読みたい。
後半、ちょっとだけ南極が可愛く思えてきたしね。
……でもクサイのはいやだなぁ。
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「わ・し」
いやあ、バカバカしい! しかもくどい! それが誉め言葉となってしまうのはギャグ小説だからなのかも。他でも荒唐無稽な作品を書かれてますが、それとこのギャグ小説は似て異なるもの。ギャグだからこその展開や表現を嬉々として読んでしまいましたよ。しかもパロディやらメタ表現なんかも交えてしまうからより楽しい。しかもしかも伏線の張り方はいつもの京極作品と同じなんですよね。まあギャグ特有の「いつものパターン」というもので判りやすいものにはなっていますが。
読んでいて高橋留美子の絵が頭の中に浮かんでいたのですが、判っていただけるだろうか。いやはや。
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”南極。”京極夏彦著 集英社文庫(2011/12発売)
(2008/12発売 集英社単行本、2010/12発売ノベルスの文庫版。)
(時事ネタ・文庫化を扱った小ネタなどに変更・追加あり。)
・・・ギャグマンガならぬギャグ小説。すだれハゲの小説家・南極夏彦と編集者達が繰り広げるナンセンスギャグ。
連作八編。
南極探検隊
”海で乾いていろ! 消極的彦”・・・人気小説家の別荘へ向かう南極と編集者が出合ったのは・・・。
”宍道湖鮫 京極メキシコ”・・・謎の首長竜がいるという宍道湖へ向かう南極と編集者達。
”夜尿中 ナッチー京極”・・・涙を流す仏像の取材に向かう編集者達。
”ぬらりひょんの褌 秋本治&京極夏彦”・・・大原部長が若き日に出会った怪異とは?
帰ってきた南極探検隊
”ガスノート”・・・そのノートに名前を書かれた人間は指定通りに屁が出るという・・・。
”探偵がリレーを・・・”・・・全日本ミステリ作家協会結成五十周年イベントの第二会場へ向かう南極と編集者達。
”毒マッスル海胆ばーさん用米糠盗る”・・・人気作家の別宅で幽霊が出るという噂が。
”巷説ギャグ物語 赤塚不二夫÷京極夏彦”・・・小説の世界に来た”本官さん”他、赤塚キャラと編集者達の邂逅。
南極夏彦インタビュー
・・・小説の世界でギャグを、という試みは楽しかったですね。
多くの作品で語り部を務める冒険作家赤垣が悲惨さが話を盛り上げ、締めにはすだれハゲの南極。
見事にパターンが決まっていました。
(もう少しサブタイトルの元ネタに近い内容ですと良かったのですが。)
秋本治・赤塚不二夫とのコラボ小説も見事。それぞれのキャラクタの妙味が出ていたように思います。
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またもや京極ギャグ小説です。
やはり面白い。京極夏彦はもうギャグ小説家ってことでいいんじゃないかな。そうだ、そうしよう。
しかしそれだと読むものが残り少ない。
でも京極堂シリーズにはなかなか手を伸ばす気がしないんですよねえ・・・怪談とかホラーとかあんまり好きじゃないし。
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読み始めた理由は、この本に収録されている「ぬらりひょんの褌」が読みたかったからです。大好きな関口巽さんが登場すると、書評サイトで拝見したからです。
でも、出なかったです・・・(悲)仕方ないです、仕方ないですが、やっぱり大好きな関口くんの出番を心待ちにしていました。
と、悲しむのはこれくらいにして、本はとても面白かったです。かなり電車で読んでいるときににやけてしまいました。
すごい下ネタ。お下品。京極さんすごいなぁ。
それぞれの物語のタイトルからしてすごいです。
夜尿中やらガスノートやら・・・。
1番面白かったのは(ぬらりひょんを別にして)、「毒マッスル海胆ばーさん用米糖盗る」。もうタイトル意味がわからないし、海胆が「うに」って読むって初めて知ったし、テンポがよくて笑みが次々生まれました。
ちなみにオリジナルのタイトルは平山夢明さんの「独白するユニバーサル横メルカトル」です。はちゃめちゃ・・・。
<以下引用>
もし幽霊を捕まえたとして、犯行動機を尋問できたとしても、きっと犯行の理由は、
「あのー、別にい、誰でもォ、良かったんですよォ。なんかぁ、自分だけ不幸ってのはぁ、納得いかないつうかあぁ、ドイツもコイツも道連れっていうかぁ」(p.547)
もうこの箇所がツボで・・・今書きながら読んでも顔がにやけてしまいます。ホント、世も末ですよね。
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京極夏彦の「ギャグ小説」。確かに笑える小説やギャグの出てくる小説はあっても、ギャグを目的とした小説はあまりない気がする。しょーもなさすぎるからかもしれないが。
しかし、京極夏彦のお笑いは、ちょっとバイオレンス過ぎていただけない。意味不明でもちゃんと起承転結あるところはさすがだと思うのだが。