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図書館でどなたかの「私のおすすめの一冊」の紹介で借りてきました。児童書ですが、大人が読んでも心が動かされる作品でした。
馬からの目線で、第一次世界大戦時の戦争の悲惨さや、その狂気の
中でも心を失わず、馬と心を通わせる人々。
国境、身分階級、人種をこえたつながり。
スピルバーグが映画化したそうだが、この原作を彼がどのように映像にしたのか、興味がそそられる。ぜひ映画も観てみたい。
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馬の視線から見た戦争と、人と馬、人と人の交流でもある物語。
馬の視線での戦場というのが新鮮でした。
字が少し大きめだと思ったら、分類としては児童書でした。
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続けて戦争の話。
馬から見た戦争の向こう側は、
実戦の場面は少しだけだが
経験していなくても、痛々しい。(戦争の話はニガテ)
唯一救われた気持ちになれるのは、やはり人の優しさだった。
けれど、否応がなしに人も戦争に駆り出される。
日本の戦争では軍馬のイメージがないけど
欧州では馬も駆り出されているよね。
兵士だけでなく、軍馬も戦死したのをはじめて知った。
人だけでなく馬も被害者だよね?
信頼できる人・頼れる友馬に出会えた事が
ジョーイにとって幸せだったろう。
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農場の少年アルバートと信頼関係で結ばれ、穏やかに暮らしていた馬のジョーイは、戦場の最前線に送られることになった。過酷な戦場でも馬を愛する人と出会い、夢中で勤めを果たそうとするジョーイ。しかし、人々はあっけなく命を落としていく。イギリス軍からドイツ軍へ、運命に翻弄されながら様々な人との出会いを繰り返し、愛するアルバートとの再会を夢見るジョーイを待っていたものは…。
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第一次大戦に従軍した馬の物語。児童文学の作品ということもあり、善悪の二項対立的な描写や登場人物の類型化がされ過ぎなきらいもあるが、馬の視点で描くという試みは興味深い。スピルバーグによる映画で有名だが、それに先駆けて舞台化されたものは、馬のパペットに要る表現は必見ものか。
http://www.warhorseonstage.com/videos
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馬が主人公というのが珍しい。
映画の方を先に観たのは良し悪しだった。
展開は映画の方が好みだなぁ。
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舞台と映画で~イギリスのデボン州で競りに掛けられた私は酔っぱらいに落とされ,心優しい息子のアルバートにジョーイと名付けられ,買ったことを後悔している父親から私を守ってくれたが,大陸で戦争が起きて軍馬が必要になると,父親にアルバートの留守中に軍馬として売られたが,買ったニコルズ大尉は良い人だった。騎兵大隊がフランスに渡って最初の戦闘で,ニコルズ大尉は戦死し,二頭だけが鉄条網を飛び越えてドイツの捕虜となった。ドイツ軍では,前線から傷病兵を野戦病院に運ぶ馬車を引かされたが,野戦病院が移動する際に,病院の向かいの農家に引き取られた。肺炎の娘・エミリーとその祖父に愛されたが,ドイツの砲兵隊に徴用され,前線に取り残された。英軍・独軍から白旗を振った兵士が2名出て,コイン・トスで英軍に引き取られた。そこには懐かしいアルバートが軍馬看護兵として働いていたが,前線で負った傷から破傷風となった。破傷風となった馬は処分されるのが普通らしいが,アルバートや鬼軍曹の懇願と幸運が重なって助かった。突然,戦争が終了し,家に帰れるかと期待したが,軍の命令で軍馬はオークションに掛けれる。鬼軍曹は少佐の許可を得て,26ポンドをかき集めたが,肉卸業者は27ポンドを付けた。そこに孫娘・エミリーの思い出のために祖父が参加し,28ポンドで競り落とされた…~ ロンドンで舞台に掛けられたが,スピルバーグが映画化。映画はヒットしたのだろうか?
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2015/08読了。映画はTV放送を見たことがあり、原作を娘が読んでいたので一緒に。
一般的に、小説を映画化すると伏線が端折られたり、なんだかわからない話になることが多いけれど、この本はもとが児童書だからか映画の方が話を膨らませてあったような気がした。というか、映画の方が感動した(するように作ってあった。)
馬を中心に置いた戦時下のイギリス、ドイツ両軍の物語。もとは同じ農夫たちが徴兵されて戦う虚しさ。罪のない動物も徴用されて使い捨てにされる理不尽さ。もちろん、人間の兵士もしかり。
少年から連れ去られた馬が成長した少年のもとに戻るストーリーはちょっと都合がよすぎる気がするけれど、最後に救いがあってよかった、というべきか。
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戦争の記憶を共有するために
違和感あり
終戦後に馬をフランスにのこして帰ること
戦争の悲惨さを伝える方法はいろいろあるが
馬が主人公の一人称の語りはなじめなかった
東郷は運のいい男ですから
乃木大将の言葉を思い出す
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イギリスの農家で飼われる事になった私ジョーイ(馬)は、そこの息子アルバートと幸せな生活を送っていた。しかし、借金の為に、大尉に売られて戦時下のフランスに連れて行かれる。そこで騎兵馬としてまたは運搬の馬車引きとして働く事に。
戦争の悲惨さ愚かしさ、動物と人間の絆を教えてくれる。
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映画を見て、原作を読んだ。
人がただの道具となる戦争に、普段から道具扱いされてしまう馬が従軍した話しが、馬目線で描かれている。
本は馬の気持ちを書くことができる点が映画とは違い、そこが決定的に違う印象となる。
映画は少年の話にも思える。
本は馬の話。
戦争の悲惨さはどちらからも伝わる。
でも本の方が好きでした。
どちらも見てみることをお薦めします。
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馬を主人公にし、戦争の中で彼がたどった道のりを描いています。
「馬の目線から語られる物語」というところが、なかなか無い視点で面白かった。
馬の美しさが存分に描かれている作品だと思いました。
人間と馬の信頼関係も美しい。
詩的。
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第一次世界大戦直前のイギリスから物語が始まります。
物語の語り手(主人公)は馬のジョーイ。彼は母親から引き離されて農場に買い取られますが、アルバートという少年と出会い、愛情をかけられて育ちます。
しかし、戦争の波がイギリスの片田舎にも押し寄せ、ジョーイは軍馬として供出されフランスの戦場へと運ばれます。
イギリス軍の軍馬からドイツ軍の捕虜となり、ドイツ軍の軍馬として戦場で荷馬車を引くようになるジョーイ。
馬に親切にしてくれる人もいれば、その余裕もない人もおり、またその人の善悪にかかわらず戦争という状況は無慈悲に人の命を奪っていきます。
ストーリー展開に「甘さ」はほとんどなく、「戦争」という大きな力に振り回される兵隊たちと、彼らに翻弄される「馬」の視点から当時の状況を垣間見ることができ、生きることの大切さ、平和の価値を改めて考えさせてくれる作品です。
物語の終盤では「救い」もあり、読後感も穏やかではありますが、やはり戦争の悲惨さをかみしめさせられました。
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2019/1/2 詳細は、こちらをご覧ください。
『あとりえ「パ・そ・ぼ」の本棚とノート』 → http://pasobo2010.blog.fc2.com/blog-entry-1217.html
2012/4/27 記
この本を原作とした映画 「戦火の馬」が、2012年3月2日公開され、見てきました。
すごく面白かった。 馬がこんなに賢いとは思ってもいなかったので、感動です!
戦争映画というと、鎧兜の歴史絵巻だったり、ハイテク機器や宇宙ものだったりを見ることが多いですが、
これは、等身大で行われる戦いとして 怖さのリアリティが伝わってきます。
本では 馬(ジョーイ)は主人公で 語り手です。
映画を見た後で読んだので、あまりなじみのない馬の状況(騎馬、農耕馬、使役)など
イメージが沸きやすくよかった。
敵も見方も同じ人間(馬も!)なのに・・・・、戦争の悲惨さ、無意味さが 伝わってきます。
2012/3/19 予約。4/20 借りる。4/21 読み始める。4/27 読み終わる。
内容 :
愛する少年と農場で穏やかに暮らしていた馬のジョーイは、戦場の最前線に送られた。
そこで眼にした光景は…。
ジョーイは少年との再会を信じて戦場を駆け抜ける。
2012年3月公開の同名映画の原作。
著者 :
1943年イギリス生まれ。ロンドン大学キングズ・カレッジ卒業。小学校教諭を経て作家となる。
著書に「星になったブルーノ」「やみに光る赤い目」「よみがえれ白いライオン」など。
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第一次世界大戦直前のイギリス。サラブレットの血を引く子馬が、ある農家に買われていった。その子馬はジョーイと名付けられ、農家の息子アルバートが愛情こめて育てた。しかし父親は借金返済のため、ジョーイを軍隊に売り払うのだった。
馬のジョーイの視点で語られる戦争の物語。騎兵隊としてフランスの戦地へと赴き、戦いの渦に巻き込まれ、混乱の中ある時はドイツ軍の荷馬車引きとなり、ある時はフランス農家の世話になり、ある時は激しい戦火のもと命からがら逃げることとなる。
そんな時にジョーイのそばには、ジョーイを気にする人が必ずいてくれた。ジョーイの美しさや強さに惹かれた人が。
しかし戦争はそんな人との別れを予告なくもたらす。愛してくれた人との別れ、苦楽を共にした人との別れ、共に助け合った仲間との別れ。どの別れも不意に訪れ、感傷に浸る余裕もなく次々に戦争の嵐が襲いかかります。
馬のジョーイの目を通して書かれるためか、それらの別れは実に淡白なものです。しかし実際に戦中での人の生き死にや別れは、そんなものだったのかも知れません。
物語終盤に訪れるジョーイに大きな運命。希望へと繋がるラストシーン。悲惨さとは対極の終焉を迎えることにより、より一層戦争の過酷さや冷徹さが浮き彫りとなるのかも知れません。