紙の本
円高やユーロ問題はこれが一番読みごたえあり
2012/02/07 16:18
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:QQQ - この投稿者のレビュー一覧を見る
通貨制度がどんなものであるかを平易に説明、
自ずとユーロの行く末が見えるように解説してる。
円高については、
結論からいくと、日本はマネタリーベースを増やすべき、だという。
リファレンスもさすがしっかりしてるので、
今後の勉強に役立ちそう。
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岩田先生の本は読みやすくて良いですね。学生さんにもオススメです。今回の本は、(1)ユーロ危機がなぜおこったのか、(2)ドルの信認は揺らいでいるのか、(3)超円高不況の原因とその対策、についてがテーマです。一見、異なったように見える3つのテーマの共通点がわかりやすく解説されています。
昨日、今年最初の『クローズアップ現代』のテーマが「岐路に立つ世界経済」でしたが、相変わらず<制御を失ったマネー>が世界経済危機の原因みたいな論調でゲンナリ。解説の伊藤先生やほかのお二人はそうでもないのに……。海外の「識者」がドーア氏とジャック・アタリ氏。お二人の業績・功績はともかく、現状の問題点克服にはあまり役立たないような……。
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面白かった。
今ヨーロッパがどのような状況で、どうして危ないのか、アメリカがどれだけ短期間で「100年に一度」と言われた金融危機を乗り越えたかがわかる。
日本は失われた20年と言われるほどの無能ぶり。日銀の問題点などがとてもわかりやすい。
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ユーロ危機やリーマン発のドル信認の揺れを解説した上で、日本の超円高の原因はこうした外部要因以上に、日銀のミスから発生しているデフレであることを指摘している。
・論理的でわかりやすい指摘
・「インフレ=悪」「日銀=正しい」など常識を鵜呑みにしない姿勢
はいつも通りといえばいつも通りだが、読んでて楽しい。
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ユーロ、ドルのところはわかりやすかったし、とても読みやすいと思った。ただ、日本のところは日銀批判に終始している印象をやや受けた。なぜ日銀がデフレ政策をとっているのか、日銀の意図なども書いてほしかったと思う。筆者の言うような政策をとれば本当にインフレになり、不況から脱せるのかも疑問に残った。ただ全体としては読みやすいし、勉強になったと思う。
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出張帰路で読んだうちの1冊。
岩田規久男教授の本ですから、主張は変わらず
「デフレは悪。その原因は日銀の不作為。円高も主要因はデフレギャップによる。日銀はマネーサプライを緩和してインフレターゲット政策を採るべき。」
というもの…
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1.ユーロ危機の概要を知るにはたいへん良い本だった。
2.「株価の上昇・下落は自己実現型予想でおこる。」というのは、そうい
う一面もあるという程度のものでは。
3.「政府はデフレ対策や円高を止める手段を持っていない、持っている
のは日銀だけある。」 これが全面的に正しいのなら日銀法を変える
しかありませんが日銀の独立性がなくなるのも怖いです。今の日本
には政治も経済も人材がいないので。
「円高の正体」を読むと、「これまでの量的緩和によって円高が止ま
らず、デフレも止められなかったのは、量的緩和が効かなかったから
ではなく、単純にその規模が足りなかっただけなのです。」この本で
も日銀総裁の権限が絶大すぎると書かれています。
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ユーロ圏の金融危機が起きた原因と今後の予想、ドルの信認性、デフレと超円高による不況と解決策について学ぶことができた。日銀の今後の動きに注目したい。
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リーマンショク後にドルと比べて円のマネタリーベースが相対的に小さくなり、インフレ予測が下がり、円の購買力上昇への予想から、円買いドル売りが促進され、超円高ドル安になったという意見。原因は日銀の政策ミス。超円高を回避するには、インフレ率を2~3%にする政策を日銀が実施し、デフレを克服することを提案している。現在、消費税増税の議論がされているが、別の策としてこのような方法もある。単に消費税増税反対がかり言わず、このような代案を出して、政策議論をしてほしい。
一方で、賃金が相対的に下降している状況で、このインフレ政策をされるのは家計にはとっても厳しい。結局のところ、家計の負担増は覚悟をしないといけないのだろうか?
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"様々な検証データに基づき解説される、
円高、ユーロ問題、アメリカ問題
これが非常に理解し易く書かれています。
これからのユーロの問題を自らの投資に結びつける為にも勉強になります。
皆さんにおすすめの1冊です。
今後の対策についての著者の考え方は賛同できますね。。
しかし日本は変わらないだろうなー。。
というのが本音ですが。。。 "
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2011年刊。
著者は学習院大学経済学部教授(現在は日銀副総裁)。
アベノミクスの理論的支柱たるインフレ・ターゲット論は著者らの提言による。
が、そのメカニズムの説明概念としての明快さは兎も角、前提たる予想インフレ率の上昇や円安誘導政策も含め、少なくとも5年程度のスパンでは机上の論に過ぎないのは、これまでのデータで最早明らか(例えば通貨価値は一国の金融政策で一義的に決定せず。戦争や本書のメインテーマたるギリシャ粉飾など具体的な擾乱要因が多々)。
とはいえ、そこは別儀。
所謂ユーロ危機の大掴みは出来そうと思いザッピングした。そのメカニズムについても、国外あるいはEU域外への波及と、棄損した資産が証券である点は別にして、平成バブルとその崩壊、そしてその影響について理解していれば特異な情報はさほど多くはない。
ただし、個人的には「最適通貨圏」の議論はなかなか興味を引いた。