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スケートの話の前までの短編の話はくすりとしながら読んだ。
何となく、わかるよな。心のちょっとブラックなところを誰でも持ち合わせてるんだよな。
スケートの話は途中で挫折。
うちに帰りますのとこは、情景がありありと浮かんでくるようだった、
でも感情移入はできなかったなぁ
追記
部屋でくつろぐ、っていう表現。
そういう暮らしができる家に住みたい。休日は家でゆっくりくつろぎたい
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面白い!女がココロで思っていることの描写がとにかく上手い!ニヤリとする表現力に脱帽。この作家さん、いいです。ほかも読みたい
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津村さんのお仕事小説。
短編3作品が収録。
『職場の作法』は4編の短い話の寄せ集め。
とある地図会社で働くOL・鳥飼が主人公。
女性同僚の田上さん、浄之内さんがメイン人物で、その他各話、どこの会社にもいそうな人物をフックとして、オフィスの日常風景を切り取っている。
しょっぱなの田上さんの話が好きだった。
特に内勤の女性の働き方について、示唆に富んだ作品だと思う。
2話目の『バリローチェのフアン・カルロス・モリーナ』という舌を噛みそうなタイトルのお話は、引き続き鳥飼さんが主人公。
たまたま見かけた、日本では知名度のないアルゼンチンのフィギュアスケート選手、フアン・カルロス・モリーナが気になって仕方なくなり、
密かに活躍を見守る、というそれだけの話。
なんでもないお話なんだけどとても推進力を感じる、うまいなあと思う作品。
私も浄之内さん的いわゆる「逆神」傾向があるので、なんだか身につまされた。
表題作『とにかくうちに帰ります』は、
大雨の中、家に帰りたくて帰りたくて仕方ないサラリーマンとOLを主人公としたお話。
埋立洲のオフィスビルから出る手段のなくなったサラリーマンは歩いて本土へ向かう途中に、塾の送迎バスに乗り遅れた小学生と遭遇し、一緒に埋立洲脱出を目指す。
同じ状況に陥ったOLも、サラリーマンより少し遅れて同僚と本土へ向かう。
大雨の中、とにかく家に帰るために行動する2組を交互に描いただけの話ながら、ゆっくり読んでいくと些細な場面やフレーズがすとんと落ちてくる。
先週の爆弾低気圧もあり、かなりタイムリー。
震災で想起したのかと思いきや、初出は2009年ということで、やっぱり芥川賞取る人ってこういう引きがあるんだなと思った。
社会に出て働いたことのある人なら、一度は感じたことのある思いを丁寧に掬う物語。
これまでの作品より、暗い重さはない。
過去の作品はリアルだけど、怨念めいた、しかも私怨に近い負のパワーが全体を覆っていたのでイマイチ楽しみきれなかった。
この作品については肩の力が抜けていて、とても読みやすくなったと思う。
「主人公対同僚(敵)」という尖った構図から、「でも相手にも言い分はあるよね」という視点が加わって深くなった気がした。
恨みを出し尽くしたのかしら。
気になった作家の著作は全部読む、というのは確かにいろいろとコスト増だけど、こういう変化を捉えて、思いをはせる瞬間がたまらないのです。
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タイトル買い。
豪雨の中歩いて帰る…さみしい?くるしい?たのしい?きっと全部だ。台風だったり大雪だったりすると、もちろん怖かったり電車混みそうだな〜って嫌な気分になっちゃうんだけど、なぜか周りの人がいつもと違く見えたりもする。転んだりすると自然と声を掛けたり、雨宿りで一緒になると会釈交わしたり。そんな触れ合いを題材にするなんて、なかなかいい著者だななんて。
豪雨からの帰宅。暖かい飲み物、シャワー、タオル、カーペット、電気…全てのものに感謝する瞬間です。
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淡々とつらなる文章は、いつの間にかとてもクセになって、
あぁやっぱり津村さんはすごいなって、思いました。
フアン・カルロス・モリーナのはなし好きです。
日常ってこんなんだよな。こうやって過ぎていくんだ、
ちょっと悩んで、ちょっと可笑しくて、時にきもちよくて。
それに気付かされただけでも、この本に出会えてよかったです。
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面白い!!女性目線で描く会社小説、なんだけど、なんというか、切羽詰まってない感じがとても好き。うん、今月の一番の収穫、になりそう。(*^_^*)
津村作品は、「まともな家の子供はいない」に続いて二作め、だと思う。
で、こちらの方がずっと私にはしっくり来ました。たぶん、無力な子供たちがいくらジタバタしても力の及ばないことがある、という大人側の事情、というものが私は好きじゃないんだと思う。
そして、この「とにかく…」は、大人が自分の考えで動いているから、うまくいってもいかなくても、それは自分の責任っていうところが気持ちいいだよね・・・。
表題作は、大雨のある日、会社や塾からの最終バスに乗り遅れた帰宅難民たちのあれこれ・・・。
読んでいるうちに、すごぉ~~く寒くなってきて、この人たち、ホントにヤバいんじゃないか、この先、家にたどりついてあったかいココアを飲む、なんてことは永遠にやってこないんじゃないか、とまで思わせられるのだけど、それまでほとんどOR全然つながりのなかった人々が、なんかすごく自然体で助け合ったり、おしゃべりしたり。そもそも、なんでバスに乗り遅れたか、という各自の事情もその人の人間性を語っていたり、何も考えてなかったり、と、面白く読めました。
一番好きだったのは、「職場の作法」。バリバリ有能、というわけでもない女子職員が、同じ職場の人たちをきっちり見ていて、うんうん、それっていいかも、と思ったり、こういうことを言う人って結局はその奥にこういうことを秘めてたわけね、と腑に落ちたり。(*^_^*)
どうしても、弱い立場になりがちな女性ワーカーたちが、自分の身を守るため、あるいは、職場を自分なりに快適にするため、小さかったり、根本的だったりに画策している様が小気味よくて嬉しかった。
男性が読むとまた違うかな。うちの女子職員もこんなこと考えているのか、なんて怖くなったりもするんだろうか。うふふ・・・ちょっとは怖くなってもらいたい、と言いたくなるほど、私、この本を読んで機嫌よくなりました!という話です。
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簡単にまとめると、
大雨の中、びしゃびしゃになりながらバス停まで歩いたら、その道のりが辛すぎて、暖かい家でのんびりTVを見ることが死ぬほど幸せなことだと思え、絶対家に帰ってやるー!と誓う
という話。
辛い登山の帰り道、仕事でクタクタなのに交通期間に乱れが出て立ち往生したとき、ディズニーランドは楽しかったけどすごく体が冷えて帰りの電車を待つのも辛いとき、など、誰でも1度は「家に帰りたい!!!」と切実に願った経験があると思う。それを、ただ書いた小説だからこそ、共感できるのだろう。
他、短篇集もあり。
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仕事もそこそこで、出世もしなくていいし、彼女もいなくてもいい!とにかく、家でくつろぎたい!わかる。わかるー。この家への切実な愛着。帰宅難民になった登場人物でなくても、共感できる!
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タイトル通り大雨の中とにかくうちに帰ります、話。最近ではだれにでもこういう体験、気持ち、あるんぢゃないかと思います。
「べつに愛は欲しくないから、家に帰りたい」
「うちに帰りたい。切ないぐらいに、恋するように、うちに帰りたい」
「おれも帰りたいです。自分と周囲の人たちの健康を願うように、うちに帰りたい」
今度「うちに帰りたい」と思ったときに、どんな「~ように」が自分の中に沸いてくるか覚えておこうっと。
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前半の連作は、会社勤めしていたら、あるある!と言いそうな、日常の話。表題の話は、大雨で帰宅難民になってしまった四人が自宅を目指す話。
日常でありそうな話ですが、感情の揺れの描写や着眼点が好きです。
津村さんの小説、「ポトスライムの舟」しか読んだことがなかったのですが、他のも読んでみたくなりました。
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いくつかのショートストーリーと、表題のとにかくうちに帰ります、で構成された本。
前半は職場における作法をテーマに、主人公の同僚にスポットを当てていく。シーンの描写が丁寧なのか、光景が目に浮かんでくる。
後半は、前半とは特につながりはないのだけど、震災の時の帰宅困難を彷彿させる。
(作品自体は震災以前に書かれたものらしいのだけれど。)
ピンチになったら人は助け合う、実際に見たなー。
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どの短編もよかったー。モリーナの話のひいき選手が不振になったり、怪我したりするというくだり、めちゃめちゃ共感した!!とにかくうちに~は、小学生とサカキのエピソードにほろりした。
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職場の作法は「そういうものだろ、仕事ってのは」
に入ってる作品だった。あら。
短編集だったのか。
働く女子の本当に細かいとこまで想像できる、日常。
はるか昔にこういう生活とおさらばした私にはとても懐かしい感じ。
好きです。
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無類の面白さ。津村さんのお仕事小説。津村さんの書く人は、社内でバリバリ成績を上げるというような人ではなく、けれど地道に堅実に支える本当にいそうな人ばかりで、それは実際に働いている人が書いているリアルさがある。多分、同世代で似たような経験をしているからだろうが、「そうそう、そうなんだよね~」とつい読みながら同意したくなる、そんな小説だ。
表題作『とにかくうちに帰ります』は、よりエンターテインメントに近い、読後感のいい話。大雨で交通麻痺の中「とにかくうちに帰りたい」という一心で駅を目指す会社員たち。派手なドラマチックさはないけれど、年に一度ありそうな非日常感。地味ながらリアル。「ああ、ありそう」と思う。そこが、いい。
表題作以外には『バリローチェのファン・カルロス・モリーナ』のテンションの高さが好き。津村さんは本当にスポーツ観戦が好きなんだな、というのがわかってしまう。『職場の作法』と登場人物が一緒だが、どこか抑えた『職場の作法』とは明らかにテンションが違う。HDがいっぱいになって、夜更かししても休日に片づけなければ、という感覚、すごく共感。面白かった!
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とにかくうちに帰りますは、期待していたよりタンパクな話しだった。でも、「部屋でくつろぐ」はわかるー!
職場の作法は、女性の気持ちの描写がかなり頷けた。