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日本が抱える3つの領土問題の本質について,分析しています。
特に,元外務省官僚だった著者の東郷氏が,当時,当事者として関わった「北方領土問題」について語っているのを読むと,「領土問題は,双方の歩み寄りが,色んな形で必要なんだなあ」ということがよく分かります。「両国間には領土問題は存在しない」「もともとここはうちの土地だ」なんて言っているだけでは,外交は進まない。
日本は「武力による問題解決をしない」と決めた以上,少しずつ前進する如かないのだと思います。
ナショナリスティックな構えだけで突き進むのは大変危険です。
本書を読んで,冷静な対処が一番大切なんだなあって思いました。
そして,あきらめないことも…。
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3つの領土問題、それぞれの経緯と問題点を明らかにする。筆者の専門が北方領土なのでそこだけ妙に情報量が多いのは置いておいて、それぞれ違ったアプローチが必要であるということは外交の素人にもよくわかる。
尖閣諸島も石油があるとしても掘らなきゃわからないしねぇ。国と国とかでなくもっと大局的な判断ができる人が両国にいて欲しいものです。なかなか難しいのでしょうけど。
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日本の領土問題のポイントを知るには手軽な本。外務省官僚らしく、どちらにも片寄らない引用はさすが!放置したらどんどん悪化する領土問題、、、北方領土返還のチャンスがこんなに沢山あったなんて、、、
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現行の領土問題として知られる、北方領土、竹島、尖閣諸島について、歴史から現状までを幅広く記述した一冊。
日本の見方はとかくこれらをどうやって奪回(尖閣諸島は維持)するかというところだが、実際には世界のパワーゲームの中で様々な見方があることを知った。
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領土問題。
政治問題、歴史問題、資源問題。
感情論に走ると収集がつかないのは当然だが、見る角度によって変わってくるよなー。
太平洋戦争後、サンフランシスコ平和条約を基準にするのか、その後の各共同声明、日露共同、日中友好か。はたまた、1903年か、1905年か。
最初に見つけた方が所有者、実行支配した方が所有者、最初に見つけたという現存する歴史書がある方が所有者...
仲良く出来んかね。北方四島の時には共同開発の妥協案が出たが、日本敗戦後のプライドなのか強引に撥ね退けたな。
遡れば、パンゲアなんて大陸が地続きだった時代は誰のものでもなかったのにな。市場経済主義に戦中戦後の歴史問題が絡むと果てがない。白人の開拓精神しかり、日本の満州しかり。アメリカだって、マルコポーロのものでもコロンブスのものでもなく、ネイティブ・アメリカン達の土地だったのにね。アメリカなのに、ニューイングランドなんて名前が今じゃそのままだし。
国境。国連憲章で一国が持てる面積はこれだけ。緯度経度は何度から何度までとか決めりゃ良い、なんてのは暴論ではあるけどもさ。
グローバル社会で、金の流れだけは国境越えて世界中飛び回ってるけど、民族アイデンティティってのはあるのが当然か...
問題提起の一冊。飲み屋で触れる話題じゃないだろな。
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元外交官の人は、発言が極端に慎重になるんだなあ。私が読んだ2021年現在、領土問題は日本にとってすべて悪化してる
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北方領土、竹島、尖閣諸島の問題は、考えるたび虫の居所が悪くなるというか、気持ち悪い、すっきりしない、…どういう表現が適切なのかわからないのだが、とにかく嫌な気分にさせられる問題である。しかし、本当に最近の動向は憂慮すべき状況であり、少しでも見識を深めなければと思い、読んでみた。
「(2008年の教科書と竹島問題に関する)韓国の反応は、韓国事情をフォローしている人から見れば、予見されたものといってよいと思う。
しかしながら、である。この韓国世論の盛り上がりぶりのなかに、考えこまざるをえないものがあることも、否定できない。戦後の日韓関係全体のなかで、日本がけっしてこの問題を大上段にふりかざしたことがないことを、韓国側は、理解しているのだろうか。竹島の周りで起きている軍事演習や、喧伝される『独島戦争』で盛り上がる韓国世論を、一度もそんなことを考えたことのない日本人が、けげんな眼差しで見ていることに、思いをはせたことはないのだろうか。
教科書についても、自分の教科書にあれほど明確に書いていることを、それよりも比べものにならない地味な表現で書こうとしていることに対して、かくも激昂することが、『二重基準』だと、冷静に思うことはないのだろうか。
この袋小路から抜け出す方策が、一つだけあると思う。
民間の研究者・有識者のあいだで、相互の認識のギャップについて、冷静に意見交換をすることである。」
「大まかにいえば、北方領土は『歴史問題』であり、竹島は『政治問題』、そして尖閣諸島は『資源問題』ではないかと思う。」
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領土問題について体系的に知ることができた
北方領土竹島尖閣それぞれ違った課題がある
北方領土 歴史問題
竹島 政治問題
韓国は異常なまでの熱量
日本が侵略してきたときの状況と同じで、また竹島を奪うことで韓国を侵略してくるのではないかと言う思いを持っている
尖閣 資源問題
石油が出る所から問題となった
尖閣はエネルギーを共同開発する方が良いのではないか