紙の本
19世紀英国ヴィクトリア朝 ひそやかに花ひらく淑女の物語 完結
2012/03/16 00:58
9人中、9人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:りん - この投稿者のレビュー一覧を見る
本編完結。
あとがきでは番外編の計画もあるとのことですが、やはりここでひと区切りと
なるのでしょう。
ここまでどっぷりと、はまった少女小説は久しぶりでした。
途中の一冊をほんの気まぐれで購入したのを皮切りに、既刊本を全て集め、
毎回楽しみに新刊を買い、何度も読み返しては19世紀英国ヴィクトリア朝の空気を
感じつつ、クリスやシャーロックと一緒に泣いたり笑ったり。
等身大で描かれるヒロイン・ヒーローは決して完璧ではないし、欠点もあるけれど、
それすらも愛おしくなるほどに人間味あふれる物語が、私にとっては最大の魅力でした。
貴族と労働者。
当時の社会構造から考えて、本来はありえない組み合わせですが、
それが少女小説として無理なくハッピーエンドに導かれていて、
読後感がとても良かったです。
誰かを愛して幸せになろうと思った時、心がまとう光、優しい思い。
それがもしかしたら恋のドレスだったのかな。
最後まで、「結婚」そのものに、言い知れない不安を抱いていたクリスが、
幸せになってもいいのだと信じられたとき、クリスの心も本当の意味で
「恋のドレス」をまとっていたような気がします。
もちろん、そう思うことができたのは、誰よりもロマンティストで努力家で、
一途にクリスを愛しているシャーリーや、親友のパメラを始めとする周囲の人々が
いたからでしょう。
そして、彼らから愛されるクリスの、誠実に相手を想う心があったからだと思いました。
だからこそ、クリスは淑女と呼ばれるにふさわしい女性なのかもしれません。
決して、人目を引くような大輪の薔薇ではないけれど、
ひそやかに、やさしく花ひらく一輪のオールドローズのように。
これから読もうと思っている人にとっては、手に取ることをためらいそうな
冊数ですが、個人的には、自分の子供にも大きくなったら読ませてあげたいくらい、
お勧めなシリーズです。
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投稿者:にゃお - この投稿者のレビュー一覧を見る
何がきっかけで購入したか忘れたんですが、まとめて全巻購入しました。
すごい私の好みに合い一気に読んじゃってます。
面白いです。
またクリスの周りの人たちの恋模様なども観れるのが楽しいです。
やっと結婚式。
そして、爵位も継ぐみたいですね。
でも継ぐのではなく、おそらくシャーロックたちが子供を産んで、その子供たちが継ぐようにしようってことを言ってるんですね。
まあ男の子が生まれるかもわからないですしね…
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シャーリーは最後までヘタレだったな……。結婚式でのあのシーンに思わず爆笑してしまった。
最終巻はちょっと急ぎ足でさくさく進んだような気もするけど、今までがじれったすぎたのでこれはこれで。いいラストでした。
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大団円を迎えた。これまで読んできたファンには満足の内容なはず。ストーリーとして納得のいく終わりかただった。
というか、このニヤニヤを止めてくれ。ローストビーフもこれ以上にないタイミングで出てきたし、いやーよかった!
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長年続いたヴィクトリアン・ローズ・テーラーシリーズもついに最終巻。
最後だからと言って突然派手になるわけでもなく、優しく落ち着いたこのシリーズに流れる空気感そのままの、素敵なエンディングでした。
私はこのシリーズの、あたかかったり可愛らしかったりする少女小説特有の空気の中にひっそりと落ちる影みたいなものがとても好きで、それが最後まで失われなかったことが何よりうれしかったです。
初回版についてくる小冊子には、以前シャーリーとクリスが二人でともに過ごした夜のことが描かれていました。
正直色々疑っていたので…シャーリーに謝らなくてはという気持ちです。
青木先生がblogで今後番外編も書く予定だとおっしゃっていたので、そちらも楽しみにしたいと思います。
とりあえず…ローストビーフおめでとう!!!
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完結してしまった……それにしても良い終わり方でした!みんな色々あったけど幸せになったならそれでいいよ。人を好きになるっていうのは大変だけど素晴らしいことだ。
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ただただ感無量です・・・。
みんなに祝福される二人の幸せな姿を見られて本当によかった!
あとがき漫画も今までで最高じゃないでしょうか・・・!(笑)
本編が終わってしまうのは寂しいですが、
番外編が出る可能性があるみたいなので楽しみに待ちたいと思います。
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これにて完結。
作者さんのコメントを先に読んで不安だったのですが、
未来のある終わり方でホッとしました。
廃嫡のところが一番ドキドキしました。
やはり階級差のある恋愛は難しいですね。
わたしの好きなもう一つのシリーズ伯爵と妖精も階級差ですが、
そちらは一応伯爵とアッパーミドル。
こちらは公爵と労働者ですからね…。
階級差で苦労してきた二人ですから、
ぜひ番外編でなじんできたころの5年後くらいを書いてほしいです。
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このシリーズはどこへ向かっていくのかと心配になることもあったけど、無事大団円を迎えてくれてよかった。いろいろな問題も一応(ほんとうに一応だけど)決着をつけてあって、最後にうろたえるシャーリーと例のあの幻のメニューが見られてハッピー。
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完結!完結!
久々に読んだ(ん十年ぶり)乙女系でしたが、長かったなあ^^)。
庇護という形をとりつつ、社会的になんの決定権もなかった女性の、たくましくしたたかな群像劇だったようにも思います。力をためてためてためて、ここぞという時に、あらゆるものの方向を変える起爆剤になる女子。
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大円団!よかったー!
続き続き!その後その後!
アディルが出会った元軍人ってジャレットですよね?ジャレットなんだね!
ジャレットかっくいー。
最後まで丁寧に描かれた物語でした。
スピンオフ待ってます♪
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長かったこのシリーズもやっと完結です。
ハッピーエンドでよかった。
巻末のあきさんのイラストに爆笑!
早く番外編も読みたい。
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ついに読み終わってしまった。
と思う反面、もう睡眠不足の日々を送らなくていいんだとほっとしたりする。
単身で渡米したとき、はじめてクリスのことを好きだなあと思えました。
が、その後のクライマックスのためであるとは理解できても、我を通してシャーロックに大切なものを捨てさせてたクリスのことはやっぱり最後の最後まで好きになれなかった。
本当に傲慢なのはシャーロックではなくて、アルフレイドでもなくて、いつもいつもクリスだったと思う。
クライマックスのソフィア母の機転と、上級使用人達の道理をわきまえた素晴らしい言動は、英国人らしさをよく描写していてとても好き。
アディルが結婚相手の王子と出会うことになったエピソードも読みたいなあ。でないとジャレッドが不憫すぎて報われないと思います。
大満足の27冊でした。今月末に出る短編集もとても楽しみ。
新作の上海租界ものは、題材としてはものすごく興味があるけど
きっとまた雰囲気重視で、いろいろ小さいけどだからこそ大切なものがおざなりにされて結果世界観も雰囲気も台無しになる、という現象がおきると思うのできっと読まない…。
ヴィクロテも、ファンタジーなら気にならなかっただろうに、空気感がよく書けていすぎるだけに、かえって粗が目立ってちぐはぐさが浮き上がってしまっていて、ときどき無性にむずがゆくてしょうがなかった。それでもシャーリーが愛しすぎて一気読みしちゃったけど!
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途中で読むのを止めて、随分間を読んでなかったけど、完結ということで読んでみた。
いやぁ、ちゃんと幸せになって良かった。
ソフィアさんナイス!そして結婚式でのアルフレイドさんの台詞が格好良かった。
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遂に終焉!
ハッピーエンドで終わる、と信じていたが、いつもハラハラしながら二人の恋を見守っていたので、表紙の様な幸せが二人に訪れて本当に嬉しい♪
しかし、この最終巻での一番の立役者は、やはりソフィアだろう。
シャーリーがサインした廃嫡の書類にインクを倒し、よもや「風が吹いたのよ」と言い張ろうとは!!
貴婦人の見本のような彼女が、こんな事をしでかすなんて夢にも思わなかった!
あとは、やっぱりシャーリー?
クリスが唐突に口にした「とてもあなたのことが好き」という言葉に、らしくもなくうろたえたり。
クリスの花嫁姿を目にして、「うっ」と心臓を押さえて、数歩あとずさったり。
こんな可愛いシャーリーはそうそう見られるモノではないので、絵師あきさんが『クリスビーム』と称して、本編最後のおまけページを飾った気持ちがよく解ります^^
本編はこれで終わっちゃったけど、この後、短編集が一冊出ているらしいので、二人の新婚生活っぷりを覗けたら嬉しいなぁ♪