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自分自身が直接物販を手がけようとしている今のタイミング、日本の小売業の中で最も成長しているユニクロについて学んでみたいと思いました。 ユニクロイズムを学べた良い本でした。
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『一勝九敗』に続く、ファーストリテイリング(FR)の柳井社長の経営哲学がぎつしり詰まつた一冊であります。
今や世界企業となつたFRに、かつての「ユニクロを展開する」といふ枕詞は不要になりつつありますな。あの錦織圭選手のユニフォームにも燦然とユニクロのロゴが輝いてゐます。
成功は一日で捨て去れ。中中厳しい言葉ではあります。成功の余韻に浸るのは心地良い。まあせめて半日は待つてやるから、一日経てばその手法はもはや通用しない。次なるミッションに挑戦せよ、といふ感じでせうか。
かつてチェーンストアといへば、渥美俊一氏率ゐる「日本リテイリングセンター(JRC)」で鍛へられた企業が中心で、その理論体系は完成された学問のやうにレヴェルの高いものだつたと思ひます。実際にここからダイエーやジャスコ、イトーヨーカ堂といつた日本を代表するチェーンストアが育ちました。、
しかしFRはどちらかといふとJRCとは背を向ける、とまではいはなくても一線を画した運営スタイルでした。ゆゑに、フリースが爆発的に売れた時には、JRC×FRの論争が勃発したことがあります。
JRCの指摘は、FRがチェーンストアの経験法則を無視してゐるといふものでした。まあここでは詳しく述べませんが、『JRC Report No.99 チェーンストアの目指す品質とは』(JRC発行)といふ書物でその全貌を読めます。
たぶん柳井社長としては、まさにその「経験法則」とやらが気に入らなかつたのでせう。それこそ一日で捨て去る対象だつたのかもしれません。確かに失敗もいくつか重ねましたが、ダメなら引く潔さが良い。これも過去の「かうでなくてはいけない」といふ法則に囚われないからでせう。
本書を読んでも、柳井社長は過去の成功よりも、今の会社の問題点の方に頭を悩ませてゐます。カリスマ創業者(柳井社長は二代目ですが、ユニクロを立ち上げたのは本人)が抱える問題は大体似てゐますね。急成長による大企業病とか、後継者問題とか...
本書には毎年社員宛にメールで送る「念頭挨拶と年度の方針」も掲載されてゐます。強烈ですねえ。しかし企業トップが、自社の方向性を熱く語るのは必要なことだと思ひます。皆が同じベクトルを目指すことができます。
少し大きくなつた中小企業なんかの中途半端なトップは、自分の言動をあまり表明すると安つぽくなるとでも勘違ひしてゐるのか、あへて自分の背中を見せない人も多い。これでは社員は、どちらを向いて仕事をすれば良いのか迷うではありませんか。
東京五輪の開催される2020年、FRグループは売上高五兆円、経常一兆円を目指してゐます。それまで柳井社長が力技で引つ張れるのか、世代交代はうまくいくのか、注目ですな。
では今夜はこれでご無礼します。グンナイ。
http://genjigawa.blog.fc2.com/blog-entry-424.html
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・SPAの強みは、一般的にはコストが下がり、売値を下げられる。
でも本当の強みは、圧倒的な「売れ筋商品」を発見するまで何度でも何度でもそのサイクルを自社でまわせる。
つまり実験=試行錯誤できることこそが、SPAの本当の強み
・登山専用着だったものをカジュアルウェアに転用したのがコロンブスの卵
コロンブスの卵=卵を立てるのに底をつぶして見せた。
一見簡単そうなことも最初に見つけるのは、難しいというたとえ。
・人は商品そのものを買うと同時に、商品のイメージや商品に付随する情報価値を買っている。
例えば、ペットボトルの水を買うとしたら、普通の水なら買わないと思うが、エビアンという銘柄ならその背景に、フランスを中心として
ヨーロッパで、すばらしい水としてよく売れているということがあって、初めて買う。
そういう情報価値を商品とともに届けるというようなことが、相対的に小売業では少ない。
が、ユニクロはそこにこだわった
・ファッションだけが服を買う理由ではない。
機能・素材・着心地・シルエットなど、その服のもつ情報そのものを、商品と一緒に伝えて買っていただく。
あるいは上下の組み合わせのスタイリングといったことかもしれないが、そのようなメッセージを発信していくことで、商品を売っていく。
商品そのものがいいということと、その商品の持つ情報が自分にとって有益だと思えることと、そこに広告などで伝わる商品のイメージが加わる。
いろんな意味の情報を商品と同時に伝えるSPAを、第三世代SPAと名づけた。
・「これが良い商品ですよ」と情報を発信し、お客様の心に響き、売れていく。
顧客ニーズを本当につかんで自分自身で企画し、商品開発を行い、タイムリーなマーケティングとともにお客様に商品の良さを伝えて、自分自身の手で売っていく。
第3世代SPAであれば、自信があって使った商品やお客様にとってメリットのある商品、ニーズが満たせると考える商品に関して、それぞれの特徴をかち合う情報として発信することが可能だ。
それが僕の言う「第3世代SPA」であり、これは日本でも、世界でも通用する考え方だと思う。
・なんでもそうだが、常識的な考え方をまずは疑ってかかり、それが本当に正しいかどうか、合理的かどうか自分自身の頭で考えてみることが大切だ。
・ドラッカーはこうも語っている。
「あらゆる者が、強みによって報酬を手にする。
弱みによってではない。したがって、つねに最初に問うべきは、「われわれの強みは何か。」である。
不思議なことに長所を伸ばしていくと、欠点というのはどんどん消えていく。
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・成功はそう呼ばれた瞬間から陳腐化していくもの。
自他ともに成功事例の復習は無意味。
・日本の企業は職位が上がれば上がるほど仕事をしなくなる。みんなで決めて、責任もとらない。
・先入観が自らの壁を作る。業界の常識にとらわれて、産業構造そのものを変革しようとせず、どの会社も年功序列で、実力主義とはほど遠い。
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「チャンスというのは既存の業界内にはない。同じ狭い市場の中での奪い合いではいたちごっこ」
市場のパイの奪い合いによる拡大ではなく、市場創造によるパイの拡大を目指すべきことを説いている
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何回か読み返したい本。日本人が本当にグローバル企業を作れるか?という挑戦の途中経過を垣間見できます。
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柳井さんの本は、正直これまで一度も読んだことが無かった。一代で売上高1兆円を超える世界的なアパレル企業を作り上げたカリスマ経営者の本人による生の声は一聴に値する。
彼は書中でも自ら述べているように、どちらかというと直感的なタイプだという印象を受けた。優れた戦略や理論を全否定することはせずとも、ユニクロをあそこまでの大きな存在に押し上げたのは、常識にとらわれない発想、むしろ自らの慢心を戒める謙虚な姿勢、そしてやはり情熱や執念があってこそだと感じる。特に何度も引き合いにでてくる、大企業病の退治というフレーズは、その裏付けだといえよう。
各成長ステージで明確な数値目標を掲げ、全社員にそれを伝達する。ここまでは、どこの会社でもやっている事であろう。例えば、年商1兆円の目標はバブル期の日本企業の多くが掲げていた目標だ。しかし、単なる打ち上げ花火ではなく、何をもってそこに到達するかという具体的なロードマップがあってこそそこに到達出来る。書中で読み取れるのは、中堅社員に実権をもたせ、期待に応えた社員には新たなチャレンジを与えることで更なる成長を促すというスパイラルを回転されることで、その目標を達成するといった人事であろいう。人事は組織に対しての最大のメッセージであるとは、先日読んだP&Gのステンゲル氏の著作にもあった。挑戦するカルチャーは掛け声だけでは実践出来ないということだ。
さて、最も印象に残ったのは会社の理念をまとめたFast Retailing Wayである。
以下、HPより抜粋。
?Statement
服を変え、常識を変え、世界を変えていく
?Mission
ファーストリテイリンググループは─
- 本当に良い服、今までにない新しい価値を持つ服を創造し、世界中のあらゆる人々に、良い服を着る喜び、幸せ、満足を提供します
- 独自の企業活動を通じて人々の暮らしの充実に貢献し、社会との調和ある発展を目指します
?Value
- お客様の立場に立脚
- 革新と挑戦
- 個の尊重、会社と個人の成長
- 正しさへのこだわり
「私たちの価値観(Value)」は、ミッション達成のためのあらゆる活動において意思決定の基準となる、基本的価値観を示す理念です。
詳しくは下記リンクで参照可↓
http://www.fastretailing.com/jp/about/frway/frway.html
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ユニクロ柳井さんの、2004年から2009年の記録。どんなことをして、そのときどう考えたのかを自叙伝的につづっている。ユニクロ社員の人が読むと、愛社精神が上がって良いのではと思った。
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一勝九敗の続編に当たる本書は、柳井氏が社長に復帰するまでの経緯や、復帰してからを書いてある本。
内容としてはファストリテイリングの話が中心で、どういう考えで事業を展開していったか知れるので
ファストリテイリングについて知りたい人は一読してよいと思う。
個人的には社員向けか?と思う内容だったので、少し残念。
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「働くとは何か?」を再考させられる。
至極当たり前のことだが、ユニクロは本当に良い服をお客様に届けること以外の仕事に必要性はない。
本質を見誤るな。
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今のほうが、学生のときより面白く読める。
成功は、そう呼ばれたときから陳腐化していくと。
他者貢献性を考えきれているか?そのために現場にいき、現物を大切にしているか?はいつも問いたい。
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「自分が置かれている状況を客観的に見てどうか冷静に判断し、次にどんな手を打つべきかを考えて実行しなさい、悩むのではなく考えて実行するべきだ」
プロトタイピングもこのコンテクストだな。
柳井さんが語るSpaの強みは、デザインシンキングと相性がとても良さそうだな。
2010年段階だダイバーシティと言っていて素晴らしいな。今や、どの企業がBLMに関するステートメントを出したかファクトチェックされる時代。単純に見栄えの問題ではなく、経営上利点があることを柳井さんはしっかり認識してる。
「売れないなぁ…」ではなく、どうしたら売れるのかを考える。常にソリューション思考、エグゼキューション思考であるべし。
商売人が流行を作り出す事はない、重要なのはお客様の心理状態に合わせて商品を作る、と言っている。プロダクトアウトも実は潜在意識の実現に他ならない、ということだろうか。
お客様に驚きを与えることが重要、と言っている。
世界中から、新しい出店候補地の情報はどうやって集めているのだろうか。
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自叙伝であるので自画自賛が含まれていなくもない。
しかし氏の理念とビジョンは明確である。今の日本の経営者で、これだけ明確なビジョンをもっている人はどれほどいるだろうかと思う。
一方で、氏のビジョンを実践するには、動く側にも相当の意識と働きが求められる。ユニクロにまつわるさまざまな評はこういうところからもきているのだろう。もっとも、これくらいやらなければグローバル競争を勝ち抜くことなど到底できないだろうが。
本書を読んでどう感じるかは人それぞれだろうが、少なくとも自分はまだまだやらねばダメだなと感じた。
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柳井さんのユニクロ経営記とも言える本で、
以前出た「一勝九敗」の続編にあたる本。
「一勝九敗」以降で、急成長を続けたユニクロ(正確には、ファーストリテイリング)がどう成長していったのか、
柳井さんが会社をどう経営していったのかの記録です。
※一勝九敗
https://booklog.jp/users/noguri/archives/1/4101284512#comment
個人的には、「一勝九敗」ほどのインパクトはなかったかなという印象ですが、
それは自分がゼロイチビジネスの方が興味・関心が強いからかもしれません。
しかしながら、ユニクロの成長記録を読んで感じるのは、
柳井さんの強い変革意識。
まさにタイトルの通りなのですが、成功してもその成功で満足することなく、
常に上を目指して、変革を進めていく姿勢や
考えたことを頭の中で終わらせるのではなく、
実行・実行とゴリゴリ進めていく姿。
ここに柳井さんの凄さが現れているように思いました。
中々ここまで徹底的に自分の経営哲学を実行できる人はいないと思いますが、
自分も「経営者になるためのノート」を片手に目指していきたいと感じさせられた本でした。
※経営者になるためのノート
https://booklog.jp/users/noguri/archives/1/4569826954#comment
こちらの本も、「経営者になるためのノート」とセットで読むと、
立体的に柳井流の経営哲学を吸収できるのではないかと思います。
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ファーストリテイリングが非常に高い目標を達成するため、柳井さんは社員に対して求めるレベルが高いのが分かる。現状に満足せず、向上心を持って仕事してほしいという思いを告げていると思うし、柳井さん自身もそう自分に言い聞かし経営していると思う。まさに、成功は一日で捨て去れ、と。
自分の仕事や人生が上手くいっているときに、本書を読むと、自分や組織の成長の足を止めていることを認識し、危機感を持ち、変革と挑戦の大切さを改めて教えてくれるはずだ。