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一見無関係な話を同時進行させて、最後に伏線を回収するのはさすが伊坂幸太郎と言った感じ。
まさか「せせらぎ」がこんな役割を果たすとは!
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久しぶりの新刊。読むの惜しくて置いてたけど、読みました。伊坂節が満載。正義とは何か、勇気とはどこから湧いてくるのか、考えながら楽しく読んだ。3編読み終えて、意外なところで3編がつながっていることに、さすがっと思った。再読がいるなあ。全部の伏線は分かってないから、きっと。この本を読んで、スーパーマンのように、スマートでかっこいい人ではなくても、ヒーローは日常にいると思えた。
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3作の中編小説からなる作品です。
1作目の「PK」を読んだだけでは普通の中編小説。
2作目の「超人」を読み始めて違和感を感じる。
3作目の「密使」を読み終わると2作目の違和感が解消される。
3作すべてを読み終わると、「伊坂っぽい!」と思うこと間違いなし。
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どうしたって震災の影響を考慮せざるを得ない作品なので、ある意味不利な感じもする。もともとは震災前に書かれた作品らしいし。
3つの中編をうまくリンクさせたことで、とても伊坂さんらしい出来上がりになっていると思う。ゴキブリの話は、ついにやっとしてしまう。
「臆病は伝染する。しかし勇気も伝染する」と「バタフライ・エフェクト」もしくは「風が吹けば桶屋が儲かる」
人の感情や意思は伝えられるものなのだろうか。
それとも、結果的に伝わっただけなのだろうか。
なんにしても、伊坂さんが書き続けてくれていてよかった、と心から思う。
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2期目の作品。
1期の作風とはやっぱり違うけれど、これはこれで面白かった。
モダンタイムスに似てる?
PKから密使までの流れで「え?」って思うところをラストですべて救ってくれた。
「ほー」って。
え?浮気バレた?バレてない?みたいなのも、全部。
そうか!こういうことだったのか!
伏線の使い方がうまいなあと改めて思った作品だった。
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CL 2012.4.12-2012.4-21
伊坂らしい作品だけど、以前のようなワクワク感はないなぁ…
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伊坂さんらしい作品だと思いました。
全編を通して何らかの繋がりがあって、特に解決するわけでもないんだけど、僕はその繋がりの中にメッセージが込められていると思いました。
久々の伊坂作品、楽しく読ませていただきました。
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PK、超人、密使の三作品からなる一冊。
密使がもっとも面白い作品です。その密使につなげる(つなげた)、思想的な背景をふんだんに盛り込んだ(??)、前の二作に少々疑問をもちながらも、相変わらずの伊坂節に苦笑する場面は多かったです。
もしも「これがこうなります」と言われて、更には「だから貴方に絶望的な変化が訪れます」と説明されても、僕はきっと真に受けず、でも与えられた甘美な時間を我慢することができず、節操もなく身を委ねてしまうかもしれません。
するときっと、そんな僕を救ってくれるヒーローは現れず、絶望的な変化を迎えてしまうのかもしれません。
ちなみに、現在の戦隊モノには緑がいません。三人だしね。
(途中で増えるかもしれないですが(笑))
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久々の伊坂の新作!!本屋で見つけて思わずテンション激上がりでした。。
3篇の中に含まれてるパーツがあちこちでリンクし合っていて、ちょっとその連携図とか書いたら楽しそうだった!
「密使」に限っては、本屋で立ち読みしたアンソロジーに含まれてたので読んで覚えがあり。でもこれもよくよく読んでみると面白い。「あ、もしかしてこれがパラレルワールド…!?」みたいな。……というか全部パラレルワールドっ…!?
久しぶりに伊坂節全開な感じで、とても楽しかった!!
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忙しい合間を縫って読んだせいか、いまいち伊坂ワールドに入り込めませんでした。伊坂さんお得意の複数のストーリーが絡み合う設定。もう一度じっくり読むともっと楽しいんだろうなぁ
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『臆病は伝染する』
『勇気も伝染する』
前半2部のわくわくと後半の納得から来る安堵感
あたしは信念を曲げさせられそうなとき
どうするかな?
なんだ、全部パラレルワールドじゃん
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「未来」に関する三つの中編が収録された作品。
「PK」「超人」「密使」の3作はどれもクオリティが高く、それぞれが独立した作品として面白い上に、3つの相関関係が見え隠れしてなお面白くなっている。
どの作品も、伊坂さんお得意の群像劇であり、何人かの登場人物が繰り広げる物語が少しずつ繋がり合い、大きな流れを生んでいる。
どの作品も震災前に書かれたものであると伊坂さんが前置きされているが、震災が起こった後だからこそ示唆に富んだ内容になっているエピソードや考証もあるのが興味深い。何気ない日常から立ち込める不安と、それをかき消す爽快さを併せ持った作品だと思う。
今作でも再確認したけど、伊坂さんの描く人々の会話は何でこんなにユーモラスなんだろうか。象徴的なフレーズが多いのもいつも通りで、伊坂さんらしい作品でした。
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伊坂幸太郎久々の新作。仙台に居を構える作家なので、震災の時は妙に心配したのだが、
無事に復活。名作「マリアビートル」以来のとなる作品は「PK」。ようするに、
サッカーのペナルティキックである。
・・・とにかくあっという間に読了した。ネタバレしちゃうのは非常に惜しいので、観念的な
ことだけ書くと、風が吹かなかったら桶屋はどうなるか?を突き詰めた寓話。
さらに言うなら、風が吹かずにカミナリが落ちたら桶屋はどうなるか?的な側面もある。
こういう考え方は割と僕の性格にピタリはまる。というか、若干の息苦しささえ感じる。
あの時にもう少し捻った考え方が提示出来れば、もう少し金を持っていた筈とか、
あそこで少し勇気を出してあの娘に告白していたら、違う人生が待っていたとか、その手。
こういうのはウジウジ妄想するだけのネタだと思っていたのだけど、まさかそれを物語に
仕上げて来るとは夢にも思いませんでした。流石です、この作家は。
お得意の数エピソード完全連結手法はこの作品でも健在。最後には全てをビチッとリンク
させる伏線の張り方はやはり見事。そして、過去作品に対する自虐的とも思えるネタも混ざって
いるから、ファンにはきっとたまらない作品であることと思う。
とにかくWelcome Back!待ってて良かった!
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「PK」「超人」「密使」の3編収録。伊坂幸太郎は、村上春樹が言うところの「壁にぶつけられる卵」の側の物語を書くのが上手い。
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「PK」「超人」「密使」の3編からなる"未来三部作"。それぞれ単独でも楽しめるが、3作を重ねるとそこを貫く"何か"が見えてくる。「PK」「超人」は雑誌「群像」の掲載時に読んでいたが、「密使」は未読だった。
時系列はころころと入れ替わり、人物の相関関係は複雑。広げっぱなしの謎も敢えて畳まない。だが、読後は爽やかだ。
あとがきに本3作を書いたのは震災前だったとのコメントが掲載されているが、このタイミングで発表されることになったのも何かの縁かもしれない。または、ドミノを少しずらして、未来の誰かが絶妙にこのタイミングになるよう仕組んだのかも。
臆病は伝染する。そして、勇気も伝染する。
今の日本に勇気が伝染してほしい。