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北重人が亡くなったと知って、もうこの人の本は読めないのかとがっかりした。その北重人の遺稿集と銘打たれては読まずにいられない。
「オール讀物」掲載された右京シリーズ3話は、亡夫の跡をついで江戸橋広小路の床店を取り仕切る元締め右京が、床店に起きる問題を周りに助けられながら活躍する人情話。
「稲荷繁盛記」は悪巧みを巡らす連中の鼻を明かす痛快な大仕掛けがたんpしい。
熱心に言い寄られて心を騒がせる未亡人の心を描く「恋の柳」はもう少し波乱があってもとおもう。
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翁稲荷の女元締右京が活躍して難事件を解決する「秋の蝶」「花晒し」「二つの鉢花」.この3編は右京のリーダーシップが功を奏する物語だが,「稲荷繁盛記」は吟九郎といねの芝居がかった策略が面白く,「恋の柳」は千嘉の揺れる気持ちがうまく書かれている.筆者の逝去が惜しまれる.
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時代小説の秀作集。「女が深川で生きていくには暗くなってはいけない。暗い素振りは、まわりの気も沈み、人も離れる。辛いときこそ明るく振る舞え。明るさと意気地さ、それが大事だ。」深川ではないけど肝に命じます。
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L
北重人遺稿集。
切った張ったもなく癖がない。軽妙でなく重厚ぇもない。こういう時代小説を書く人はすくないのに本当に惜しいと思う。