紙の本
幼老問題の解決方法?
2016/10/16 16:43
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投稿者:やす - この投稿者のレビュー一覧を見る
直木賞作家の本として陳列されていて興味を持ち、手に取った。
現在から過去に戻り。過去の出来事をその当時の地点で記し、最後に現在へ。
ほのぼの?と読み進めていたが、最後はどうもしっくりとこず。残念な読後感だった。
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ユーモアのオブラートに包まれた、ちょっと切ない、でも心の暖かくなる物語。
やっぱりこういうお話は荻原さんの真骨頂ですね。
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同一経営者の幼稚園と老人ホームで、園児と入居者の日ごろの不満が爆発し、幼児と老人が結託して騒動を起こす。
子どもと老人の、それぞれのリアルタイムな心理描写が秀逸。
双方が、不器用ながら少しづつ歩み寄る感じが、とても良く描けていると思いました。
笑いあり涙あり感動あり、と。
読後爽やかな1冊であります。
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550頁程ある厚い本で通勤の途中で読むのに毎日持ち歩いたけれど、なかなか進まずに結構重かった。
同じオーナーが経営する有料老人ホーム「ひまわり苑」と「ひまわり幼稚園」。県会議員も務めるオーナーの選挙目当ての思いつきで、ふたつの施設の交流が図られることになって…という導入。
前半から老人ホーム入居者と幼稚園児のいかにも作り話めいた日常と交わりの話がいささかかったるく、しかしいつまで経っても事件も起きず、漸く動き出したのは383頁になってから。う~ん。
で、帯に『立ち上がれ、老人!闘え、幼稚園児!』とあるけれど、立ち上がったのは、それまで話の中心だった誠次と晴也でなく、っていうのはどうよ…。
今更、あの時代のことを出されてもというところもあって、結局、最後まで乗り切れなかったです。
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老人ホームのひまわり苑とひまわり幼稚園。幼児にも老人にもそれぞれに不本意な出来事がある。お互いが良く解らない世界の住人でありながら、通じるところもあってとんでもない事件が起きる。
ひまわり苑とひまわり幼稚園での出来事が”ひまわり事件”かと思っていた。違ったのね。これから人々が目にする出来事がきっと、ひまわり事件と呼ばれるようになるんだと思う。
《闘え。若者も、中年も、老人も、子どもも、男も、女も。逃げるな、闘え。安全な場所で人を笑うな。高みから他人の火事を見物するな。そこから出て、自分の言葉で自分を語れ。怒れ。立ち上がれ。声をあげろ。拳を握って叫べ。》
ぶつかることが嫌で、言葉が喉まで出てもそこで止まる。まぁいいかと飲み込んでしまう。いつもそれじゃぁいかんよと言われてしまった。
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話の内容もよかったが、文章が面白くて何度も笑った。楽しい本だったなあ。ただちょっと説明がくどいと思う部分も。
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良い本に出逢った~。子供と大人の気持ちがリアルに書いてあって、自分の小さい頃の気持ちとかを思い出した。小さい頃は納得がいかなかったり怒ったりしてたようなことに今はなんとも感じてないことに気づいたり。
その後の話にもう一捻り欲しかったけどこれでちょうどいいような気もする。
最後の一文は結構好き。
私もこの夏ひまわり育てれば良かったなぁ。
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高齢化や核家族化、希薄な近所付き合いが進む日常生活の中で起こりそうな題材を描いた作品。もちろん、警察沙汰になるような出来事はないでしょうが…。
自分の幼い頃を思い起こしたり、将来のことを思い浮かべながら読了。
萩原さんらしい自然体でほのぼのとしたタッチで描かれ、全体を通して薄ら笑みを浮かべながら読んでいたが、ラスト、クライマックスと言ってもいい懺悔と死と未来が絡み合う展開は絶妙‼
将来自分はどんなおじいちゃんになるんだろう?
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おもしろかった!
ちょっとはみだした幼稚園児たちと老人ホームのジジババたち
朝の5時まで読んでしまった
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お年寄りと子どもが結託して闘う、大まかにはそんな話。
良くある、優しいおじいちゃんおばあちゃんと、元気でやんちゃな子ども、というわけではなく。
麻雀したり煙草吸ったりするお年寄りと、いわゆる「イマドキの」子どもたち。
事件が起こるまでの、老人ホームと幼稚園のそれぞれの生活、とちょっとずつ距離が縮まる人々のアレコレがわりと長くて、前半はダレ気味。
後半は面白くて一気に読んでしまった。
立ち上がれ!とあるものの、実際に先頭に立ってるのは別の人。しかも論点や目的がちょっとズレてる。
矛先となる理事長・所長・園長は絵に描いたようなダメダメ人間たち。
ちょっぴり溜飲が下る場面はあれど、結局大事件を起こしてもほとんど変わらなかったり根本は同じまま、という。
晴也や誠治が中心になってなかった点がやや残念。
だけど、大きく変わらないことやダメ人間たちがほとんど悔い改めていないようなところが、荻原作品っぽいなぁ、と思った。
あと、お年寄りの話なので仕方ないのかもしれないけど、亡くなる描写があったりしてちょっと切ない。
ラストは切なく悲しい部分と、ちょっとほのぼのできる部分とあり。
また読みたい。
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老人と子供、まるで異星人同士の交流を描く前半、
園と苑をとりまく状況が予期せぬ事件へ発展する後半、
全体を通してとても面白い。
自分はこんな子供だったか、
自分の子供もこんな風に育つのか、
自分はこんな老人になるのか、
自分の親を大切に想えているか・・・
なんて、いろいろ思い浮かべながら読み進めて
読み終えたときには前向きな気持ちをいただきました。
ごちそうさまです。いい作品に出会えました。
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同経営者の老人ホーム・ひまわり苑と幼稚園・ひまわり幼稚園。
オトナの事情により見切り発車でスタートする交流施策。
お互いにしぶしぶ巻き込まれるジジババ&園児達のドタバタコメディ・・・
では終わらない。やっぱりそこは荻原浩。
どんでん返しではないけど、そこまでの話になるとは思わなかったなぁ。
本当に闘いだった。
ただ、カタルシスが得られるというのではなくてなんともやるせない気持ちになる闘い。
晴也の主張にはグッときた。
ちなみに片岡さんは仁左衛門さん(15代目?今の)で脳内再生。
多分に苗字の影響あり(笑)
ひとつ心残りというかなんというか、できれば最後は本当に“二人で”来てほしかったよ。。。
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荻原浩らしい、人を尊重した物語です。
「他人の人生を甘く見てはいけない」というのは、「あの日にドライブ」という作品で著者が語らせた台詞ですが、この作品も、その延長線に軸があると感じさせられました。
やや物語があっさりし過ぎている感もありますが、それでも面白かった。
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ひまわり幼稚園と、その隣の老人ホームひまわり苑。
両施設の子供と老人たちが繰り広げる美しい物語。
耳の外からではなく耳の中から聞こえてくる声ー心のどこかで生きている人の声。
70年、80年と生きてきた人間は誰もが一冊の教科書だ。
とても心に残った言葉だった。
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良かった!序盤、じっくりとした人物描写で正直読んでてダレ気味だったのだけれど、物語が転がりだしたら一気呵成。圧倒的なクライマックスと、とても穏やかな終幕でした。人は誰でも何か伝えるものがあるかもしれませんね!