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これまでの作品とは一味違う感じの小説。
無邪気で素直なチエと、密着したその家族に一緒にイライラしながらも、追いかけてしまう気持ちが分かるような。
ラストの「お母さん」は何とも切ない。
チエの家庭だからこそ、起きた悲劇という。
相変わらず、限られたコミュニティの中の女性同士のやりとりの表現がうまいなぁと思う。読んでいると、自分の学生時代の苦い思い出とかが思い出される。
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結構重くてドロドロしている筈だけれど
そう感じさせない文体はさすが。
タイトルの意味がわかったとき
翠ちゃんの気持ちがわかったとき
チエのお母さんの気持ちがわかったとき
なんか来るものがあります。
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みずほの幼馴染チエミ。
彼女が母親を殺して逃げ、その行方をみずほが追います。
第一章では、チエミを追う中で、古い友人や彼女との関係者と会い、チエミの姿と事件の真実を追うみずきの視点で。
第二章では、逃亡中のチエミの視点で書かれています。
テーマは「女子」の「格差」だそうで、「女子」ならではの価値観や行動がてんこ盛り。
ぞくっとしたり、うんうんと頷いたり、
これを読んだ「女子」はきっと一人くらい、自分に当てはまる人がいるのではないでしょうか―。
読み終わると、中身を読まなくても、「本」そのものを見るだけで胸にくるものがあります。
「嗚呼、こんなところに在ったんだ―」と、切なくもどこかほっとした気持ちになりました。
今回はミステリっぽさのある「やられた」ではなくて、胸にある栓をぽんっと抜かれたような「やられた」でした。
読み進めて行くにつれ、嫌な予感しかしなくて、真実を知るのが怖かったです。
でも、みずほが何とか俺をひっぱってくれた感じ。
みずほが強い人で良かった。
自分にとって当たり前のことが、誰かにとっても当たり前とは限らない。
その事実を分かっていたはずなのに、改めてまた痛感させられた気がします。
そのことで、誰かには自分の姿が滑稽に、哀れに見えているのではないかと、少し自分が怖くなりました。
でも、俺は俺らしくいようと思います。
この物語を読んで、「女って怖い」とか、「女って面倒くさい」、「女ってよく分からない」と思う人もいると思います。
でも、そんな女だからこそ、時に強く、たくましく、潔く、勇ましく、そして優しくいられるのだと思います。
いろんな価値観が在る中で、沢山の「変わる強さ、変わらぬ思い」を感じた作品でした。
いつか自分がもう少し歳をとって、今とは少し違った生き方をするようになった時、
もう一度、この作品を読みたいと思います。
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★3.5かな。
とにかく女が描かれている本。
痛いとこつくなぁ。あー私の気持ち、これだ!そうだ!となる。女の人なら絶対どこかには共感して、うわぁってなるのではなかろうか。
そして楽しみにしていた、タイトルの衝撃。私は全然気付けなかった。だからこそ読後鳥肌が立った。ものすごい。
やはり辻村さんの書く話は面白い。
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やっぱり好きな作家
イントロと細かい心理描写が好き。
女性の読者は好き嫌い分かれそうだ。
でも…ミステリ要素入れつつで一気に読める
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うざったくて、見ないようにしてきた価値観を、延々と分析して羅列されるのにはちょっと辟易。
で、結局何をいいたかったのか。友情?
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母と娘の共依存の恐さ。そして考えられないこと、想像したくないことを突きつけられたときに出る『もう知らない』という拒否。ただそう言いながらも母は娘を見捨てないし、娘も母を切れない。
この作品はそれを切り取ってるだけで、だから何だというのまでは踏み込まない。
女は比較するし、順位を決める生き物だから、もうそれありきでの友情なのだから…と苦々しくもあり、潔くもあるのですよ。
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母を殺してしまった娘と母との確執を抱える娘。母娘の関係、友人、同僚など女性通しの関係の心理描写がすごく上手だなぁと思いました。自分と母、また娘との関係を考えるきっかけにもなりました。
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彼女の作品を読んで思うのは、ぐうの音も出ないな、ということ。
そして同時にとても安心する。
辻村さんは物語の力を信じ続けているのだな、と。
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いままでの作品に多かったトリックが使われていなくて意外に思った。
大学を出て地元に戻った身としてはふくむ物がある小説。
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今まで作者にはどちらかというとSFファンタジー系の印象を持ってていた。
あからさまではなくても、天才だったり、強い少年が出てくるなど、その傾向はあったと思う。
しかし、この作品に出てくるのはただの大人たちである。しかも、まるでデフォルメされてもいない。
女の人同士のかかわり合いと、成長してるかしてないのかわからないまま大人になること、この辺りが自分としては気になったテーマになるが、主テーマは母との関係かもしれないし、人によって別のテーマも引き出せるだろう。
シンプルな構成なのに、圧倒的に複雑な心理描写があることで、自分の生活とリンクさせて読むことができた。
ただあまり若いうちに読んでも、描写の的確さについての凄みは感じないかもしれない。
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作中2度ある、見つけられるはずのない状況で見つけられた、という部分が救いのように感じられた。誰かとどんなに仲が良くても時が経てば、立場、価値観の違い、というものが私とその人を引き離すだろう、といことを常日頃から私はおそれている。やがて来るかもしれないその時に、またこの作品を読み返したい。
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分かってしまうのは私も女だから?
分かる分かると共感しつつ、時にとても残酷な友情や愛情にぞくりとしてしまう。
「お母さんに会いたい。」
最後の一言がとても切ない。
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女性と相対する女の苦しみがつまった本だと思う
母との関係、女友達との関係、子との関係
愚かでしたたかで計算ずくで醜くって読んでて痛かった。
最初の20ページで涙腺は解されたので電車で読むには向かない
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この人の本は大抵好きです。
今回はふた組の母娘の話が中心です。意外な展開もありなかなか良かったです。
格差ということを意識させられますが社会には格差が多くあり、自分もどこまで自立が出来ているのか、出来ていない人をどう見てるのかということを考えさせられました。
女性が読むと大分感想が変わってくると思われます。