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悪い物たちが出て行った後の、パンドラの箱に残っていたのは希望。
この島に残るのも希望だといいね
巻末の 薬丸 岳さんとの対談は、作家さんの話の作り方が垣間見えて面白かったです。
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何人かが銃殺され、そして島の秘密が明らかに・・・
途中で誰を信じて良いのかわからなくなり、それなりにゾクゾクするんだけれど、終わってみれば、そこそこな印象。
誰かが絶対的に悪いって事も無く、爽快感が無いからかな。
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村の治安を守る保安官として、南の孤島に赴任した元刑事が主人公。一見平和な島に続発しはじめた事件をきっかけに島の秘密が暴かれていく…という話。
のどかな島の光景とは裏腹の、きな臭い事件や麻薬の絡んだ設定がエキサイティングで面白かった。
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たいがい読んでる途中で犯人がわかりそうなものだけど、やっぱりはずれた。ということは、面白かったということだ。
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誰がどこまで知っているのか、誰が何を隠しているのか。それぞれの立場によって、すべてのカードを出さない、あるいは持っていないから、全体像は見え隠れする。
最後の方は、状況が複雑で、結局誰が何を知っていたのだったか、と最初から読み返したくなった。
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ミステリー仕立ての警察もの。いわゆる孤島密室のハードボイルド風推理小説。
大沢在昌氏の作品は『新宿鮫』で強烈な印象があり、
次は何を読もうかなと物色中、新中古店で購入のを読んだ。
外と遮断されている不便な島で事件が起こる、ってのは
横溝正史さんだけではなくミステリー作家が一度は挑戦なさるので、平凡さは否めない。
ま、ぜいたくを言ってはいけない。
ストーリーが緻密であるし筆力があるから面白くて一気に読んだけどね。
東京都の南海遠くの離れ小島、占領していた米軍から最後に返還された島という設定。
そこへ警察を辞めた男が「保安官」として臨時雇いになる。
この「保安官」を設定する島の役場がふるっている。
いかにもアメリカン、けん銃片手に何か起こりそうではないか。
南の島といっても人口900人の村社会。
色欲、物欲、権力欲。
島という狭い世間を渡るにゃ、うまーく調子を取って、丸く収めて知らぬ顔 。
よそ者は最初からはみ出ている。
事件が起こっても、情報(うわさ)が回るほどには真実が現れない。
そこで正義の味方「保安官」の犯人探しが始まるわけである。
パンドラの箱を開けるように、次々と意表を突く展開ではなくて、
人間の営みがパンドラの箱のようなものだというのか。
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大沢在昌の長篇ミステリ作品『パンドラ・アイランド〈上〉〈下〉』を読みました。
大沢在昌の作品は先月に読んだ『新装版 涙はふくな、凍るまで』以来ですね。
-----story-------------
〈上〉
絶海の孤島・青國島。
小笠原諸島のさらにその先、のどかな南の島に、ひとりの男がやってきた。
元警視庁の刑事・高州康彦、41歳。
司法機関がないこの島での治安維持に当たる「保安官」として。
着任早々、海に転落して死んでいる老人が発見された。
泥酔した上での事故死と考えられたが、疑念を抱く高州は、島独特の習わしに翻弄されながら、その真相を追う。
会心の第17回柴田錬三郎賞受賞作。
〈下〉
老人の転落死、放火と事件が相次ぎ、ついに射殺事件が発生。
高州が「保安官」として赴任してから、南の楽園という幻想は砕かれ、青國島は事件の島として耳目を集めることになってしまった。
老人が死ぬ前に高州に語った「島の財産」とは。
次第に浮かび上がる島の抱えた過去、そして秘密とは。果たしてこの島で今、いったい何が起きているのか。
第17回柴田錬三郎賞に輝いたサスペンス大作、完結。
(対談/薬丸岳)
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2002年(平成14年)8月から2003年(平成15年)11月に『東京中日スポーツ』紙に連載された『海と拳銃』を改題して、2004年(平成16年)に刊行された作品……同年、第17回柴田錬三郎賞受賞した作品です。
東京から700キロ、小笠原の先にある一見平和でのどかな南の楽園・青國島……一人の男がこの島にやってきた、、、
高州康彦、41歳、元刑事……彼の仕事は“保安官”、司法機関のないこの島での治安維持が任務だ。
都会での生活に疲れ、妻とも離婚し、平穏な暮らしを求めてやってきた……そんな高州の願いは、泥酔して海に転落した草引の死によって打ち破られた、、、
「島の財産を狙っておるのか」 死の前日、彼の遺した言葉が高州の耳に蘇り、その死に疑問を抱く高州……島特有のしきたり、排他的な島の人々、さまざまなものが捜査の行方を阻む。
この平和な島で何が起きているのか! 老人の転落死の後、放火事件、そして射殺事件と事件が相次ぐ……高州の赴任以来、青國島の平和な暮らしは一変した、、、
捜査を続けるうち、島でアメリカ統治時代にコカの栽培をしており、それが「財産」になっていることを知る高州……そんな彼に収入役の草引、助役の木島らは苦言を呈する。
村長の井海、島の過去を知るアメリカ人医師オットー、高州に近づく娼婦チナミ……真実を知っているのは誰だ? 島の人間が守ろうとする“秘密”とは? 孤独な闘いのなか、しだいに明らかになる島の過去……事件の核心に迫る高州を待ち受けるものは……。
南海の孤島で“保安官”として平穏に暮らすことを望んだ元警視庁の刑事・高州が、老人の転落死に疑問を抱いたことから、平和な島の暮しは一変……南の楽園という幻想は砕かれ、キナ臭い島の過去、そして秘密に近付いていくことに、、、
というワクワクする展開が愉しめましたね……���空の島を舞台にしたことで、村に雇われた“保安官”という設定や島に隠された秘密等、やや現実離れした展開がリアルに感じられたし、手に汗握る展開や次々に明らかになる秘密も魅力的で、大好きな雰囲気の作品に仕上がっていましたね。
特に終盤の盛り上がり、真相が判明するまでの怒濤の展開は面白かったなー 愉しめました。