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読みにくい文章ですが、しばらく読むと慣れてきておもしろく読めるようになります。以前「苦役列車」を読んだときもそうでした。ということは、一度慣れてもあいだに他の本をはさむと、次に読むときにはまた読みにくくなってしまうようです。
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葛西善蔵、田中英光や好きな私小説五作品、日本ハムファイターズ、高田文夫と西村賢太が影響を受けた作家や作品やこだわっている事、物について書いてあるのがファンには嬉しい。
で、それら以外にも東スポで連載された「色慾譚」という風俗についてのエッセイが馬鹿馬鹿しく、時にキチゃならしくて、笑える。こんな事まで書いちゃうから、この人は素晴らしいと思う。
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随筆といっても普段の小説の延長といった風。私小説家のそれであれば当然のことか。真新しさはないが、いつものように自然な形ですっと入れた。色欲譚が最高。これだけなら☆5つ。自分と重なりあう部分多々あり、笑いこけながら激しく共感した。
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こんだけ西村賢太モノ読んだら、藤澤清造氏の作品も読みたくなるわな。というわけで、さっそく『根津権現裏』(新潮文庫)、買いました。
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2011年芥川賞の風俗発言で話題になったあの人の2冊目の随筆集。
筆者も自覚しているけどさすがに物書きというのは一般人から見れば変人である。
風俗通いも想像以上であり、その一方で自身が感動した小説家には凄まじいほどの畏敬の念を抱いている。
また不思議と読み進んでしまう文体である。人間としてはクズだとは思うんだけど憎めない。
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私小説礼賛などの清々しい文学魂の吐露から、東スポ連載の「色慾譚」まで。作家・西村賢太氏の「あけすけな」筆致に読みながら何度も大笑いしてしまいました。ここに書かれているのは悪い意味での「男の本音」です。
芥川賞作家、西村賢太氏のエッセイ集です。筆者は私小説を書く作家ですのでエッセイと小説の境目が曖昧かとは思われますが、それでも大笑いで最後まで読みきることができました。このエッセイを大笑いで読むことができるのは自身のことを「ゲス」と言い切る西村氏の型破りな言動の中に、己の中にある『負』の部分を見ているからなのかも知れません。
中身は各方面に書き散らかしたというほど多種多様な内容の文章でも、自らが没入し、個人で全集を編んで出版しようと温めている大正時代の作家、藤澤清造氏をはじめとする私小説作家に対する惜しみない賛辞や、受賞時に『風俗に行こうと思っていた』と発言して物議をかもした件に関する『裏事情の話』はたとえようもなく面白く、またどこか哀しいものを感じました。さらには幼少時から好きだったというプロ野球のファイターズに関する思い。さらには『しみじみと金がほしい』問い生みもふたもない呟きが前半部でした。
しかし、この本の真骨頂は、連載企画で始まったといわれる、自らの『ヰタ・セクスアリス』を赤裸々に綴った『色慾譚』であり、いまや筆者といえば思いつく『風俗』での買淫(個人的にはこの言葉がすごく気に入っております)話に始まり、自らの性癖や『自分でイタす』時のこと。さらには『秋恵』のモデルとなった同居していた女性との生活。あまり内容を露骨にはかけないのが残念ですが、まぁかくも負の意味での『男の本音』をさらけ出したものはここ最近めったになく、こうまであけすけに書かれると、むしろすがすがしささえ覚えてしまいます。
西村氏の書く小説は『私小説』という現代の文学ではほぼ廃れてしまった感があるのですが、ここまで壮絶な人生を歩んで、それを書こうとする筆者の「執念」を及ばずながら僕も支持をしていきたいなと、彼の書いた文章の中に大笑いしつつも、それは自分の中にも確実に『存在する』ということを念頭において、これからも彼の作品を読んでいこうと思っております。
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前半半分は、西村賢太が愛する本や作家たちと、芥川賞受賞について。後半半分は、雑誌に連載した自分の性体験についての話。男性の身も蓋もない性欲に関する話なんて読みたくない、という人は読まない方がいいと思う。
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大好きな私小説家、西村賢太さんの(めずらしい)随筆集である。西村さんの多面的な魅力が存分に収録された一冊であり、ファンには非常におすすめ。噴き出してしまう文章も多くあった。
一時、芥川賞で脚光を浴びたが、違和感がありありと発せられている。
私小説世界に没入していくことが、西村さんの幸せなのだということがよくわかった。
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著者は2011年苦役列車で芥川賞を受賞。遅ればせながら読んでみようと思い、先にこのエッセイを読んだ。著者は私小説家だそうだから、何処までも本音と赤裸々な事実のみが記されている。女子には到底薦めることの出来ない本では有るが、実に清清しく面白い。
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新聞、映画や音楽などの雑誌といった様々な媒体に掲載された随筆を纏めてある。芥川賞受賞のインタビューで風俗に行こうと思ってた発言で有名になっただけあって、エロ話が多い。連載が東京スポーツだしね…人生で5人の女性と付き合い、2人と同棲したことを、経験が少ないと思っているところに、世代の違いを感じた。風俗話が多いが、自分の知らないリアルな描写に、正直僕が利用させて頂くのは嫌だなあ、と逆効果?になってしまった。久しぶりにエッセイをよんだ。面白かった。
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今まで、偏見があり避けていました。
自分が馬鹿でした。
文章の構成が面白く自分の好みでした。
言葉がひとつひとつ生きていて、驚いています。