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春日 武彦 (著)
内容: 些細なことと下世話なこと
医者のホンネ
「カウンセリングもどき」のこと
ふたつの経験
臨床現場で出会う「キレる」人々
精神分裂病の名称変更
受診しない精神疾患患者
精神科医の守備範囲
妄想内容の変遷
統合失調症と家族への支援
親と子を鬱屈させる家庭内パワーゲーム
「だらしなさ」の背景にあるもの
多重人格はなぜ人を魅了するか
中年と犯罪
「大人になる」ってなんだろう
精神科臨床はどこかいかがわしさがつきまとう。だが、それこそが治療の極意となる場合もある。精神科医がホンネで話す「こころの病い」との付き合い方。春日流・精神科臨床のススメ。
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必ずしも精神医療がいかがわしい、というわけではない。
そうではなくて、日に何十人と診ている精神医である著者が精神医療をやっていて感じた違和感について9年にわたり考えたことを書き連ねている。
快刀乱麻にはいかないものだなぁ。
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精神科医によるエッセイ風の読み物。さまざまな雑誌に発表した論考のコレクション。ぶっちゃけ医師の本音を晒し、シニカルな視線で淡々と症例や所感を述べる。
よって医療に対し希望と期待を寄せる向きにはショックで辛く不快な内容かもしれない。
しかし、事務方だが精神の医療現場をしばらく見ていた身としては、共感することやうなずけることが多々あった。やっぱり医師は本音はこう思ってたんだ! ということも。
統合失調症の入門書にやたら明るいことばかり書いたものがあり、嘘臭く思っていた。もう少し現実を知りたい人は読むといいと思う。