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フェルメール。初めて関連本買ったのは朽木ゆり子の『全点踏破の旅』。展示している美術館ごとにキュレーションされた構成の新書だった気がする。福岡伸一の『光の王国』は、あんまり覚えちゃいないが、何にしても秀麗過ぎる文章の引力はスゴいものがある。そんなフェルメール・ミーハーにはよく知られている二人の対談。
あの時代プロテスタントの国でフェルメールやスピノザが想っていた神のくだり。芸術と科学は表裏一体とする見方。あと保険会社に第三者を使ってゆする作品盗難の動機など。美術のプロとは違う視点だから楽しく読める。
さすが深読みするためのネタがたくさんのフェルメール。いや、フェルメールの絵は「極めて公平に描かれている」とプロローグに書いてあったが、だからこそ深読みさせてくれる。絵自体に強烈な主張は無くフラット。観る側が自然と能動的な気持ちになる。
真珠の耳飾りの少女はまだ観に行けてないんで、取り急ぎ本で雰囲気だけ味わうのであった。
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福岡伸一さん、全踏破されたとのこと。うらやましいなぁ。でも最終日にトビカンで真珠の耳飾の少女に見つめられてきた。
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ジャーナリストの朽木ゆり子さんと生物学者の福岡伸一さんによるフェルメールの対談集。
「真珠の耳飾りの少女」や「手紙を書く女と召使い」などの3,4点の作品を東京で見て、美術的な知識は持ち合わせていませんが、その青の使い方、フェルメールブルーに嘆息しました。
この本を読んで、フェルメールの43年間の生涯や、二度の盗難にあった作品、そして、真珠の耳飾りの少女が見るものはなど楽しく対談を読ませていただきました。今だ行方不明の「合奏」と言う作品もどんなものか気になります。
個人的には「デルフトの展望」が気になりました。いつか、マウリッツハイス美術館に行けたらと思います。フェルメールを巡る旅したいですね。
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20140715読了
「盗まれたフェルメール」の朽木さんが、福岡伸一さんと対談本を出していたなんて知らなかった。福岡さんはフェルメールマニアだったのね…フェルメールセンター銀座はもう閉館してしまったのかな。ちょっと知るのが遅すぎた、残念。●青を作り出すのは昔からすごく難しく、貴重な色だった。だからフェルメールブルーは地道な研究作業の成果。●ボストンのガードナー美術館から盗まれた「合奏」が、もしかしたら出てくるかも?!大ボスが捕まり、下っ端が口を割る可能性があるから。そうなったら大ニュース、と心が躍るが、この本が出版されてからもう2年…まだその気配はなさそう。絵が出てくる日は来るのだろうか。●美術界は新しい仮説を出すにも慎重。一方、門外漢としては、アマチュアならではの自由さで絵を観ていろいろ言える。これは時に、絵画を読み解くのに有効だったりする。●せっかく欧州に住んでいても、美術館の目玉作品が巡回中、しかも行き先が日本!なんていうガックリを何回か経験した…マウリッツハイスもグレコもベルリンのフェルメールも…日本への巡回はさぞかし見返りが魅力的なのだろう。裏を返せば、美術館運営・改修の資金調達にかなり貢献しているとも言えるのかもしれない。
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フェルメール全点踏破の旅で有名な朽木さんと、福岡先生がフェルメールを語り尽くすという趣向の対談録です。
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朽木さんのフェルメールも、福岡さんのフェルメールも読んだけど、このお二人の対談はまた気楽に読めて楽しかった。
本当にフェルメールがお好きな二人だけに様々な薀蓄が盛り込まれているし、もともと対談を文書化しているので、より親密な感じがする。
どんなガイド本を読むより、何よりお好きな二人の会話の行間から漂う空気に乗せられて、フェルメール全店踏破の旅に出たくなってしまう。
これは夢の一つだな。