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紙の本

ヒロインがつける決着

2015/09/18 15:48

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る

仁庄助が向かった臨海学校の行き先は、バクバク☆わくわくビーチ、無人島だ。同じ学年の幡ヶ谷月夜や藤森文子だけでなく一学年上の神谷日向という3人の水着姿を見て、ビーチバレーに楽しむという素敵な企画だったのだが、日常に復帰した途端、またしても奇妙な現象が発生する。
 これまで世間体を考えて仮面をかぶって接してきた神谷日向の、仁庄助に対する距離感がとても近くなったのだ。それもそのはず、彼らは幼稚園からの付き合いの、幼なじみになっていたのだ。

 再び怪現象に巻き込まれた。そう思った仁庄助は藤森文子に相談するのだが、彼女の認識も二人は幼なじみだというもの。それに加えて、幡ヶ谷月夜は仁庄助から距離を取るようになる。

 どうやらシリーズ最終巻らしく、人間関係を急速に収束させてしまったようだ。これまでの流れをバッサリと切り替え、意外なところに落とし込んでいる。
 この作品をラブコメと分類した歳の際だった特徴は、仁庄助は何も気づかないラブコメ主人公でありながら、彼の意思よりもヒロインたちの意思の方が現象に強く反映されていると言うことだろう。通常、ラブコメにおいてダメダメな主人公は愛され要因であるはずなのだが、この作品では本気でダメ出しされ、ヒロインたちが先に自分の結論を出してしまうのだ。

 そんなわけで、男性視点で読むといたたまれない気持ちになることは必死なのだが、だからこそ、女性視点でラブコメを見ることが出来て、個人的には興味深かった。

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2012/07/18 18:04

投稿元:ブクログ

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