紙の本
戦国時代の女性は・・・
2022/02/28 22:03
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投稿者:なおちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
明智光秀の娘でもある細川ガラシャ夫人の生涯を知る中で明智光秀の人がらを構見ることができ、違った目で歴史を見ることができるようになりました。多くの人に読んでもらいたい。
紙の本
現代の女性と細川ガラシャ
2007/03/03 23:38
9人中、9人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:jis - この投稿者のレビュー一覧を見る
歴史上の人物が、今ここで悩み、動き、無念の吐息を出す。大きな時代のうねりの中で各登場人物がおのおのの役割を忠実に果たす。戦国の世、男女の平等はもとより、人間としての自由が全くない時代、豊かな心情と感受性を持った一輪の花が咲く。
その名を、玉子。またの名を細川ガラシャという。明智光秀を父に持ち、教養ある母に育てられ、その時代にあっては特異な性格を持つ絶世の美女に育つ。幼い頃から、全てにおいて疑問を持ち聡い姫としても一等地を抜けている。女の幸せとは。女の生き方とは。それは、細川忠興との結婚によっても変わらない。
やがて、大きな歴史の渦に巻き込まれる。父光秀は、織田信長を破り、秀吉に破られる。時代の荒波に呑み込まれ、浮き沈む一葉のように儚く世間を漂う。親兄弟は死出の旅に赴く。自らは鄙びた山奥に逃げ隠れなければいけない。そういう逼塞した状況から少しの慰みになったのが、付き人佳代とキリシタン大名高山右近である。信じていた忠興におりょうという側室が出来、子供まで成していたと聞けば、世の不幸・空しさをかみしめると共に、キリスト教の信仰に入るのは必然的な道であった。
信じる事により、つらい運命までも喜びに変える事を取得したガラシャは、益々以て、単に女性というより、より高い人間としての崇高さを得る。内面の美しさは、外面を遙かに凌駕する。神に全てを投げ出す事。疑うことなく神の愛を得ようとすること。無心な渇仰が死の場面においても、毅然とした態度を取らせる。
いよいよ最後が近づく。石田三成と家康の戦いである。家康方につく忠興は、「隠すこともならぬ、人質に取られることもならぬ」状態にガラシャを突き落とす。気丈なガラシャは、夫の命を忠実に守る。慫慂として死を受け入れる。悲劇の人、細川ガラシャ。
だが本当に悲劇の人であったであろうか。宗教にめざめ、人間の根元をみつめ、死をも超える認識に至った。喜びに満ち、信ずる天主のもとに向かう細川ガラシャは、不平等と不合理な時代に生きた女性として、究極の幸せを掴んだ人ではないだろうか。
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中学時代に出会ってから、何度も何度も読んだ。明智光秀の娘玉子の波乱の生涯。なぜ「ガラシャ」となったのかは是非読んでみてほしい。昔はわからなかったが、山奥に閉じ込められた玉子の忠興への思い、痛いほどわかる(ほどの年になってしまった笑)。ラストでは読むたびに涙でぼろぼろになってしまう。キリスト教や戦国時代に興味がなくとも読み応えのある一冊だと思う。
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私が最も敬愛する人物、細川ガラシャの生涯を描いた本。
私もこのくらい自分の信念を貫き通す生き方がしたいものです。
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明智光秀の娘として何不自由なく育てられた玉子は、16になったとき、織田信長の命令で細川忠興のもどに嫁ぐこととなった。女性が男性の所有物でしかなく、政略の道具として使われていた時代に、玉子は真の人間らしい生き方を求めていく。
上巻では玉子はまだ上々の生活を過ごしています。でも時代は大きく変化していき、今後の展開がどうなるのか気になります。せつせつとした人物の感情表現も、とても読ませられます。
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明智光秀の娘、玉子のおはなし。
上巻ではあまり三浦綾子らしいキリスト教の教えに従順な人は描かれていないです。本当に、歴史小説。
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細川ガラシャ。名前は聞いていた。明智光秀の娘、玉子だったことも知っていた。
それでも、なんと少ない情報だろう。「ガラシャ」は「グレーシア(恩寵、神の恵み)」という意味の洗礼名なのだそうだ。美しく聡明な姫が「人」になっていく軌跡の書ではないだろうか。(2007.3.28)
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さすが三浦綾子。
読みやすい。
明智光秀の見方が変わってしまう小説。
信長への炎をメラメラと燃やし始めたところで上巻完結。
これからが本番。
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○2008/05/15
叔母にお勧めだともらったもの。
最初誰のことかも分からなかったけど、大河のハセキョだよと言われてなんとなくは思い出した。
ていうか歴史ものかよ、としぶしぶ読み出したけど、面白い。読みやすい?やっぱり文章的には知らない単語とか言葉遣いとかあるけど、なんというか、雰囲気で読める?
歴史の大筋しか知らないわけだけど、こういうもの読んだらすこしは人並みに近付けるんだろうか。
男尊女卑の激しい時代にこういう考え方と物言いのできる玉子がすごくかっこいい。下巻だ下巻。
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明智光秀の娘として何不自由なく育てられた玉子は、十六になった時、織田信長の命令で細川忠興のもとに嫁ぐこととなった。女性が男性の所有物でしかなく、政略の道具として使われた時代に、玉子は真の人間らしい生き方を求めて行く…。実の親子も殺し合う戦国の世にあって、愛と信仰に殉じた細川ガラシャ夫人。その清らかにして熾烈な悲劇の生涯を浮き彫りにした著者初の歴史小説。
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明智光秀と妻・煕子の話も素敵で家族みんな愛し合っていたのだとわかります。気高く美しいガラシャの一生。忠興が幽閉するのもわかる気がする…
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ヤンデレでした。
ガラシャものは見ない振りしてたんですが、
これは良いという話をよく見ましたので読んでみました。
細川忠興怖かわいい←
武将の妻を可哀想って言いすぎな所もあるけど、思ってたよりかずっと良かったです。
突っ込みどころのあるキャラクターが素晴らしいよね。
忠興様、怖かわいい←
これはいいヤンデレ武将。
光秀が信長の苛めに耐え切れなくなるまであと少し。
三年かけて作ったカルタ!私も欲しい。
忠興様が自分で金箔貼ったって!
忠隆の幼名の熊千代って強そう!
雷だの熊だのもっと他に名前はないのか!!
仕置きの浜・・・・
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光秀の玉のかわいがりっぷりはすごいです^^
本当に親ばかしてます♪
それだけ魅力的な女の子だったのかもしれないですね。
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前半です。
武家の娘というだけで、格式高い、芯の強い女性を想像しますが、それよりもさらに気高いと名の知る細川ガラシャ夫人。
キリスト教も、仏の教えも信じないと言い放つ気の強い玉子だったが、心に衝撃を受ける言葉の数々は、キリシタンである高山右近や、侍女佳代の言葉であった。
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初読は高校一年の時。細川ガラシャに関心があって読み始めました。
遺されているエピソードも丁寧に書かれていておもしろい。