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三部作の第一部、この一冊だけで700ページ超えの大作。小説新潮で2002年から連載されていた作品が単行本として出版されたそうである。
見るからに分厚い本、でも、読み始めて、すぐに引き込まれ2日で読み終えた。時間的な余裕さえあれば1日で読んでしまったと思う。
クリスマスの朝、中学校で見つかった男子生徒の転落死体。これは自殺か事故か、他殺なのか。
生徒の死を巡り、学校、警察、クラスメイト、家族の対応心情が交錯していく。
真相は一体どこにあるのか。
舞台は1990年ということで、まだ、携帯がそれほど一般的では無かったのだ。防犯カメラはどうだろう?などどいうことも思いながら読んだ。
はやく、第二部が読みたい。
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久々の宮部みゆき女史の本!
しかも長編!
でもまだ第1部?
どうしよう。
全部出てから一気に読んだ方が絶対楽しい。。。よね。
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中学生、多感なお年頃。
葛藤や悩み、自己嫌悪、被害妄想。
いろいろな人物の視点から物語は進行し、その人物の視点に立てば、どんな事も正義として、または追いつめられて、そうせざるを得ない状況だったと感じさせられる。登場人物のダークサイドの心理が、どこかしら自分にも身に覚えがあり共感してしまうからだろう。猫かぶり、同調、周囲への苛立ち、見た目の劣等感、恵まれた人物への嫉妬...。
子どもたちの中で起きている事件なのに、大人が子どもを守るという建前で、真実は子どもの前には明らかにならない。真実が知りたければ、自分たちで暴くしかないのだ。
第Ⅱ部へ。
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【あらすじ:「BOOK」データベースより】
クリスマスの朝、雪の校庭に急降下した14歳。彼の死を悼む声は小さかった。けど、噂は強力で、気がつけばあたしたちみんな、それに加担していた。そして、その悪意ある風評は、目撃者を名乗る、匿名の告発状を産み落とした―。新たな殺人計画。マスコミの過剰な報道。狂おしい嫉妬による異常行動。そして犠牲者が一人、また一人。学校は汚された。ことごとく無力な大人たちにはもう、任せておけない。学校に仕掛けられた史上最強のミステリー。
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久しぶりの宮部みゆきだった。相変わらずこの作者は、ボリュームが多い。
クリスマスの日、ある男子中学生が死体となって発見された。学校の屋上から飛び降りたらしい。彼は、登校拒否をしていた生徒でクラスにも友達らしい友達はいなかった。
彼の死は自殺とみなされ、両親も納得したはずだった。しかし、三学期が始まる頃、学校に告発文が送られてきたのだった。
彼は殺されました。ボクは、それを見ました。
告発文により、学校や教師、生徒や保護者を巻き込んでの大きな渦が出来上がった。
宮部みゆきは、人を引き込むのがうまいなと思った。気になって、自殺した少年の生前の様子とか札つきの悪のリーダーとその父親のキャラとか。
三宅さんのキャラとかはもう…
しかし、模倣犯並みに厚い本。びっくりしてしまった。え、こんなに厚かったの?二段だったらどうしようと思ってしまった。これがあと二巻か…頑張ろう…
2012.12.15 読了
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事件編というだけあって、まさに悪意と嫉妬で満載。
文章だけなのにとんでもなく胸が詰まる。
読んでいて、あの事件を思わせるような内容で、
一言で「隠蔽」といわれる事柄が実はそうではないのかもしれんと
考えるようになった。
マスコミというフィルターを通してでしか情報を観ることのできない
外野である私は本当の所を知らないわけだからこの小説に出てくる
偏った見方をした大人が情報発信すればその色がついてしまうわけで。
これでもかっていう程の醜い悪意と嫉妬に途中何度かため息をついてしまったけれど、最後はちょっと希望の持てる感じで次へ続く。
宮部さんの描く強い女の子はやっぱり潔いし、賢い。
こういう登場人物がいると救いになるんだなぁ。
とにかく、来月発売の第二部が楽しみでしかたない。
あの凝り固まった大人の鼻っ柱を少女がどうやってぼっきり折ってくれるのか。それとも勝てずにくじけてしまうんだろうか。
どうかそうならないで欲しいな。
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1冊読み終ってやっと3分の1というところ。
長いけれども、次から次へと事件が起こり、まったく退屈することがないのはすごい。
中学生が置かれている環境ってとても不安定で、いろんな意味でむき出しだから、大変なんですね。
色んな悪意が学校や生徒たちに押し寄せ、拳を握ること多々あり。
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星5つです。良かったです。
最近、「小説がちっとも面白くないのぅ・・・」(研究用の本とか、ノンフィクションとかのほうが面白いから)とため息をついていた私。小説なんて、話の筋がわかりゃいいや~とばかりの激走読みをしては「これも大したことねーな」とか感じる日々だったのですが、この本ばかりは「一字一句逃すまい」という読み方ができてしまった。そのくらい良かったです。
宮部みゆきさんの小説は、現代モノも時代ものも読んでいます。ファンタジー系は読んでないけど。ほとんどが、「いやぁ、読んでよかった~。おもろかった~」という感想を抱いていました。
これまでの小説と、そうさなあ、あの話題作「模倣犯」と比較してみたとしても、宮部さん、パワーアップしている・・・・
と、そう思ってしまった作品でした。
プロットは安定していて、登場人物の描写がしっかりしている。映画やドラマのようなビジュアル作品を、あるいは現実に起こった出来事を見ているような入り込み方ができる小説です。
登場人物の描写は、細胞一つ一つを、それまでの一日一日を知ってるんじゃないの?と思うくらい、厚みがある。その人物に対して、実在の人物のように、好きになったり嫌いになったりできてしまった。
もちろん第二部、第三部は楽しみです。予約もしちゃってます。でも、この一冊だけでも満足することができる完成度だと思いました。
741ページの大作。読み切ることが全く大変ではない。面白い小説を求めているアナタにお勧めの一冊です♡
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中学生の自殺?を核にさまざまな人間関係においていろんな事が起こっている。心がかなりゆがんでしまった女子中学生や悪ガキ3人、そして個人的に気になる美奈子は今後どうなっていくのか?ひょっとしてフェードアウトか?樹里は?今後の展開に興味を惹かれる。
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第3部が出るまで我慢しようと思っていたが、ほんの少し読み始めたら止まらなくなってしまった。続きが出るのが1ヶ月先なのがもどかしい。それまでにもう一度読み返そう。
携帯電話が出てこないのだ、というのが第一印象だった。舞台が1990年だから、携帯電話は普及していないのだ。かわりにポケベルが登場するが、中学生はまだポケベルを持っていない時代である。
そのことが妙に懐かしさを醸し出している気がした。
宮部みゆきの小説に登場する少年少女たちはみな大人びている。年齢相応に幼い者もいるが、中心になる子たちはみな非常に聡明で真摯である。その聡明さは己の醜さにも立ち向かうから、時として胸を刺すような痛みを読んでいる私につきつけてくる。
この事件編は本当に序章に過ぎない。ようやく手札が揃ったというところで、これから物語は大きく動いていくのだろう。
早く続きが読みたい。
宮部みゆきの作品を読むたびに思う。彼女と同時代に生きていられてよかったと。彼女の作品を読むことは、私にとっての最高の幸せなのだ。
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現代モノ、この分厚さ、そして三部作!と期待せずにはいられない新作。元々この時期に刊行される予定だったんだろうけれど、なんともタイムリー過ぎて、うわぁ、て感じ。まだ第一部で、大分話が進んだ感じがあるので残り2冊でどう展開するのかすごく楽しみ。
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クリスマスの朝、雪の校庭に急降下した14歳。彼の死を悼む声は小さかった。
だが、その死を殺人だとする告発状を書く者が現れ、3通の告発状が学校全体をある狂気に導いていく。
悪意ある風評、マスコミの過剰な報道、狂おしい嫉妬による異常行動。様々な人物の思惑が織り重なっていき、やがてさらなる犠牲者が......。
果たして、生徒たちは学校を守れるのだろうか?
2012年8月29日読了。
久々の宮部さんの現代長編ミステリーです。
今回の舞台は、どこか郊外にある中学校。
ある男子生徒の死によって、学校全体に負の連鎖が引き起こり始めます。
その根底にあるのは、悪意。この描き方が丁寧で執拗で、途中読み進めるのが辛くなることもありました。
でも。宮部さんならきっと最後に救いをもたらせてくれる。いつものようにそう信じて、読み通しました。
この作品は3部作なので、まだ結末は出ていません。
ですが、唯一の光というか、希望を持って次へと繋げてくれています。
悪意だけでこの第一部を終わらせる方法もあったと思うけれど、決してそうはしなかった。
この辺り、やはり、宮部さんだな、と思いました。
新たなる戦いを始めようと立ち上がったヒロインの涼子。彼女の活躍が楽しみで、早く第二部が読みたいと思ってしまいます。本当に、発売が待ち遠しいです。
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大作だけあって、非常に多くの人物が登場しますが、上手く書き分けられているので読みやすいし、メリハリがきいていて引き付けられます。
分厚さに尻込みしてないでもっと早く読み始めておけばよかったと後悔が止まらないぐらい、続きが気になって仕方ないです。
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ソロモン …… 神託を受けて人を裁くことを許された王
王様が偽証するの?? 題名への疑問はおいておいてとりあえず読みました。
学校で起きた事故(事件?)生徒と先生と父兄と学校とマスコミとそれぞれが違うことを感じる。それぞれの対応も違うものがある。関係者以外の悪意もあって混沌とする。それぞれの対応が丹念に表現される。どこに落ち着くのか解らない不安感にとらわれる。
抜け出していく道がこの先現れるのだろうか
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バリ島旅行にて、コンラッドホテルで読了。
次々!!
長いけど、先が読めない。
それぞれの視点の切り替えが絶妙で飽きない。
登場人物の性格や、感じ方までがしみこむ。
うーん、さすが!!
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ひとりの少年の死と、そこに巻き込まれていく人たちそれぞれの視点から進んでいく。自分の中学生時代も振り返りながら一気に読破。次がまもなく出る、その前に再読しようかな。