紙の本
面白いよ〜!
2015/08/31 21:02
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:うおざ - この投稿者のレビュー一覧を見る
面白いよ~!
こんなふうに網羅的にざっくり解説されているのって、
意外となかったかもね。
我が子のホームエデュケーションのために、
お父さんが作った教科書なんだって。
なるほどねー。確かに「ざっくり」だもんな。
でも、日本の教科書のイメージからすると、
ずっと「面白い」と感じるのは、
学校の勉強と切り離して、自分の好きにページをめくれるからかしらん。
ページの右下に、
地球ができて137憶年を1日(24時間)と考えたら、何時くらい?
って、「時計」が載ってるの。
それでいうと、
直立歩行して道具を使った「ホモ・ハビルス」が登場する240万年前あたりは、
「23:58:43」って書いてある。
まだ、文明どころか、ホモ・サピエンスも出てきてないのに!
ホモ・サピエンスの登場は、
24時間時計の残りが「3秒」になったころ、「23:59:57」。
「文明」と言われるメソポタミアとか、インダスとかが出てくるのは「23:59:59」。
わはは、「人類の歴史」って「残り1秒」に入っちゃうのね。
あっちパラパラこっちパラパラで、あちこち面白いんだけど、
個人的には、
むかーし小学校や中学校で習った「(当時の)常識」が
1980年代とか90年代の考古学的な発見によって、
どんどん覆され、書き換えられていて、びっくり。
へえ、今の中学生って、こういう風に習うの? って感じ。
まだ「パラパラ」としか見てないんだけど、
その中でも、面白いと思ったのは、
巻末のいろいろな「歴史のトップ10」というところ。
その中の「人類の歴史を変えた人物トップ10」の中で、
「ハンムラビ王」について
「『疑わしきは罰せず』の原則を確立した」とある。
ハンムラビ法典については、
「目には目を、歯には歯を」という
「報復推奨」の法律だというイメージなんだけど、
欧米では、全く違う評価なのね~、とまたまたびっくり。
(今、ウィキで見たら、
「報復推奨」という解釈はあやまりで、
正しくは、「目には目で、歯には歯で」という、
無限な報復を禁じた法律なんだって。
あら、全然意味が違うじゃないの!
今の教科書は、どう書いているのかな?)
紙の本
現代日本の経済低迷をも読み解く入門書でもある。
2013/07/30 09:29
16人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ウルルン - この投稿者のレビュー一覧を見る
偏狭なナショナリズムからの脱出を図れる名著。
著者は天才かと思う。この本を韓国や中国の全国民の読ませたいくらい。
日本が歴史の改竄をしたと唱える前にこの本を読め。
紙の本
暇な時にパラパラと
2016/11/12 01:14
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:おかやん - この投稿者のレビュー一覧を見る
前から順に読み進めるというよりも、百科事典のように暇なときに、パラパラとめくって面白そうだなというところを読むようにしてます。その事象について興味が出てさらに詳しく調べてみたりと興味が尽きません。
紙の本
長いけど面白い!
2016/04/30 09:42
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:kazu - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本、500ページ近くあり分厚いですが、語り口が易しく、さらっと読めてしまいます。筆者が元科学記者なだけあって、理科があまり好きでなかった私でも、理科的説明もわかりやすくて面白かったです。歴史の部分も、ちゃんとマイノリティーにも焦点があてられていて、楽しかったです。
この本を読めば、地学、生物、化学、歴史、地理…と教科ごとにばらばらだった知識が、一気に集約され、すべてが有機的につながる快感を感じることでしょう。「勉強」に少し疲れた人、興味のない人にもおすすめです。
紙の本
本当の全「歴史」を理解できる
2018/05/05 11:05
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:マー君 - この投稿者のレビュー一覧を見る
文字記録を対象とする「歴史」に限定されない、あらゆる学問分野、特に自然科学を含めた宇宙、地球、生物、人類の全「歴史」を1冊の本にまとめるという着想と挑戦そして成果を賞賛したい。また、歴史を単なる人類の行為、事実の羅列ではなく、自然や環境を含めた歴史上の出来事の因果関係を立体的に捉えようとする試みは、歴史に対する理解を深め、今後の歴史に立ち向かう人類に大きな示唆を与えてくれると思う。
また、イラストや写真、カラーを含めたビジュアルがきれいで読んでいて楽しくなる1冊。
更に人類が抱える課題(気候変動、環境破壊、格差、テロ等)を意識して歴史を再評価している点も従来の歴史書とは異なり、面白い。
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あらためて言うようなことでもないのだが、拙宅の本棚が大変なことになっている。毎月ハイペースで本を購入し続けているわけだから当然と言えば当然なのだが、スペースの確保以上に頭を悩ましているのは、本の並べ方である。
いつもジャンル毎に分けるべく整理を始めるのだが、いかんせん買う本のカテゴリーに偏りがあるため、やがてそのルールも破綻。いつの間にか買った順番に置いていくだけの、物置きスペースへと成り下がってしまうのだ。
理想はこうだ。たとえば本棚の中には歴史という名の付くものだけでも、宇宙誕生の歴史、生物の進化の歴史、人類の歴史、文明の歴史、科学の歴史など、さまざまなものがある。これらの本と本との間に隠れた相関関係を見出し、シナジーの働く並べ方にしたいのである。
同じようなことを考えている人が、世の中にどれくらい存在するのかは分からない。だが、読んだ本同士を相対的に位置づけ、俯瞰して眺めてみたいと思う人は意外に多いのではないだろうか。本書は、このようなニーズを満たすには、うってつけの一冊でもある。
『137億年の物語 宇宙が始まってから今日までの全歴史』というタイトルの通り、
第一部 母なる自然(137億年前~700万年前)
第二部 ホモ・サピエンス(700万年前~紀元前5000年)
第三部 文明の夜明け(紀元前5000年~西暦570年ころ)
第四部 グローバル化(西暦 570年ごろ~現在)
と、大きく四つのブロックに分かれており、その中で42のテーマが論じられている。
これは、世の中に数多ある歴史本を全て包含するという壮大な試みのようにも思える。本書を参考にすれば、こと歴史と名の付くものに関しては、本棚の意味が書き換えられてしまうような、強烈なインパクトを持っているのだ。
著者は5歳と7歳になる二人の子供を学校ではなく、家で妻とともに教育を始めたそうだ。その中で自然科学と歴史を双方向から教える必要にかられたのが、本書の執筆のきっかけであったそうだ。そのため電話帳のような見かけとはうらはらに、オールカラーで図版も約500点と非常に読みやすい。
人類を起点に考えると周縁部分に位置するであろう、ビッグバンや人類誕生以前の時代から歴史を連ねてみるということは、人類の歴史を相対的に見ることになり、引いては別の角度からものを見るということにもつながる。地球上で最初に紙の発明を行ったのは、中国人ではなく数千年前の狩りバチであったし、グローバル化の起源を辿っていくと2億5000年前のパンゲア大陸まで行きつくのだ。
情報の並べ方によって、新しい意味が生まれる。それは本書のページ脇からも伝わってくる。宇宙誕生137億年の時間を、24時間時計に置き換えたものが全てのページに表示されているのだ。ビッグバンを0時0分0秒とすると、生命の誕生は5時19分48秒。恐竜が登場するのが22時24分00秒。23時59分59秒になって、ようやく狩猟採集民が登場。われわれの文明社会など宇宙の歴史に比べると、最後の一秒足らずの「瞬間のドラマ」に過ぎないということを、ページをめくるたびに思い知らされることになる。
歴史が時間を追うにつれ複雑化していくように、本書もページが進むごとに内容は厚みを増していく。さらにその中の情報同士には、無数のハイパーリンク構造のようなリファレンスが張り巡らされている。おかげで進めば進むほど前のページに戻ったりと、まるで双六(すごろく)でもしているかのようであり、なかなか前へ進まない。
たとえばP285から始まる第4部のグローバル化。最初のテーマは「イスラームの成立と拡大」である。イスラム教はコーランを通じて神と直接つながることができ、聖職者や、教会の複雑な儀式も必要とされなかったことから、遊牧民によって急速に広められていったというのは、よく知られた話だ。
これらが「チンギス・ハンの大帝国」へと移り変わっていくP310までも、順当な流れである。しかし、この遊牧民が世界史に登場するまでの背景には気になる点がある。1200年ごろになると、小氷期のはじまりとなる気候変化がおき、一転して気温が下がり始めたというのだ。
こんな話、前のページにも書いてあったなと思い、遡っていくとP211に答えは見つかる。ユーラシアステップの環境が厳しくなると遊牧民は侵略者と化し、古代のペルシア人やギリシア人が嫌というほど経験したように南や西に押し寄せ、定住文明を乗っ取りにかかるのだ。
こうした古代からの対立を引き起こした原因は、「水循環」という最も重要な自然現象のきまぐれな性質にあるそうだ。これも当然のように気になり、さらに遡っていくとP26の「地球と生命体のチームワーク」という章まで行き着く。このように頁が進んでも進んでも、いつの間にか前のページへと戻っているのだ。
しかし過去へと遡ってばかりもいられないので、ページを進めてみる。栄華を誇ったモンゴル人は元来、草原の遊牧民であるため、農業をないがしろにして、やがて農民の若者の反乱によって陥落させられてしまう。(P338)そして、そのころヨーロッパでは海の遊牧民とも言える海洋冒険家たちによって、世界の地図が塗り替えられようとしていたのだ。(P360)
はたして、その行く末はどうなったのか?船を橋の代わりとして孤立していた大陸同士を結びつけ、人工のパンゲア大陸として振る舞うようになった地球は、2億5千年前の恐竜たちが生存していた時代と同じような問題を抱え始めることとなったのだ。(P60)ちなみに、いつの間にかページも前の方へと大きく戻っている…
このように大きな流れを追っていくと、移動型と定住型という民族間の争い、そこに絡み合う自然現象という2つの要素が、何度となく繰り返されていることに気付かされる。宇宙生誕からの137億年の歴史を超俯瞰的な視点で眺めてみると、まさに「やり直しの繰り返し」なのだ。
その中でも着目したいのは、人間と自然との相関関係という点にある。動物や植物にも人間と同じように霊魂が宿っているとされたアニミズム全盛の時代から、唯一神を敬い、人間中心の考え方をするようになった三大宗教の時代への変化。自然に恐れをなして神のように敬い芸術を捧げた先史時代から、自然の制約を克服するための発明・テクノロジーが次々に生まれきた現代まで。
このような人間と自然の関係における重心の変化を追うことは、これからの人類の在り方を占う重要な道標���なるのだ。そして本書の全編を通して投げかけられているのは、現在の人類の姿が自然にとっての最適解なのかということでもある。
さらに言及しておきたいのが、最終章「世界はどこへ向かうのか?」でのこと。著者は日本語版が出版されるにあたり、福島第一原発事故に関する記述を付け加えたそうだ。そしてこれを受け、英国版も同様にに書き直されることになったのであるという。我々がまさに今、歴史と現在の交差するポイントに立っているというダイナミズムを存分に感じとることができるのだ。もちろん11年前の今日、何が起こったのかも記されているということは、言うまでもない。
『本は10冊同時に読め!』とは、よく言ったものである。しかし本書に限って言えば、この1冊で10冊分の本を乱読したに匹敵するような効能が得られるのではないかと思う。やはり137億年はダテじゃない。本書は用法・用量を守って、正しくお使いください。
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第一部 母なる自然 (137億年前~700万年前)
第二部 ホモ・サピエンス(700万年前~紀元前5000年)
第三部 文明の夜明け(紀元前5000年~西暦570年ころ)
第四部 グローバル化(西暦 570年ごろ~現在)
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137億年を500ページで俯瞰する
ビッグバン以来の137億年の歴史を、文系的・理系的視点の両方から見ていこうという異色の歴史書である。
著者は大学で歴史を学んだ後、新聞の科学記者として活躍した人物。「自分の子どもにこの地球の歴史をどう教えたらいいか」を考えていて生まれた本だという。
ビッグバンを0:00:00とし、現代を24:00:00として換算したタイムテーブルもついている。
歴史を点や暗記事項ではなく、流れで捉えようとしており、42のテーマについて、お話形式で進んでいく。
物知りの歴史の先生が雑談を交えて行う授業のようで、ボリュームの割に読みやすく、親しみやすいといえるだろう。
力作であり、意欲作である。
巻末の参考文献にも挙げられているが、『銃・病原菌・鉄』を彷彿とさせるおもしろさである。図版が多いのも美点だろう。
アボリジニやラテンアメリカの被征服者に光を当てているところもすばらしい。中国やイスラムの科学文明の話もおもしろかった。
ただ、このボリュームであれば、レファレンスとなることを期待するのだが、ぜひ家に1冊欲しいかと問われると、ちょっと二の足を踏む。
なぜかといえば、1つは引用参考文献が少ないためだ。各章に注の形で参考文献は付いている。巻末にも全体を通しての参考文献が何冊か挙げられている。だが、本書を書くにあたって、ここに挙げられたものがすべてではないように感じる(注に挙げられたうち、邦訳がなく、原著でしか読めないものがかなりの割合を占めているのも日本語読者には不便だろう。が、これはまた別の問題か・・・)。
一方で、通史という性質上、さらりと触れられるのみで話題が流れていく。中の1つのトピックに興味を感じたとしても、それをさらに発展させるには、参考文献への橋掛けが欠かせないだろう。
もう1つ。
ビッグバンから人類誕生まで(本書では第1部・第2部)と、文明の夜明けから現代まで(第3部・第4部)をどうしても1冊にまとめなければならなかった意義がいまひとつよくわからない。前半部分は文系的学問の出番が少ないこともあるのかもしれない。この2つの間には断絶が感じられる。
読者の興味の対象にもよるのかもしれないが、個人的にはこの本の白眉は後半(23:59:59に相当する部分)だと思う。
おもしろくはあったのだが、one and onlyというよりもone of manyの本だという印象を受けた。
時間的・空間的に大きな広がりを持つ歴史を俯瞰するのは、本当に難しい。
*個々の話題については:
・スパルタ教育のすごさ
・ローマ皇帝の狂気が鉛毒のせいという説(おもしろいと思ったが、正規の学説とはいえないようだ)
・アボリジニ4万年の歴史。
・「フィボナッチ数列」で知られるフィボナッチ(1200年頃)は、アルジェリアでイスラムの算術を学んだという。
・コンキスタドールの凄惨。天然痘の蔓延
・中国の科学に関する書を著したジョゼフ・ニーダム
あたりが印象に残った。
*原題は”What on earth happened”。ちょっと洒落が効いている。
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図書館から借りてざっと読んでみた。
う~ん、面白い!
借りて読んで返しておしまい、ではあまりにもったいなく、子供たちも時々手にしてはあちこち読んでいるので、購入することに。
読みやすいな~わかりやすいな~と思ったら、著者はそもそも子供向けに本書をまとめたとのこと。納得。
学術的専門的に詳しくと思う向きには物足りないかもしれないが、私や我が家の子供たちのように、単に興味があってざっくり知りたいとか、部分部分読み拾いたいとか、読み物的に楽しみたいなら申し分ないだろう。
我が家で愛読される一冊になること間違いなしです。
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歴史って意外と面白いかもしれないと思えた。
科学的な話が随所に盛り込まれてたから読めたというのもあるかも。所詮人間も生物種の1つに過ぎないという視点で語られていたのが合っていたのかも。単に出来事を並べた歴史の教科書楽しめたことなんてなかったし。
ただそれ以上に地理を勉強したくなる本だった。自分が地理に疎いというのをひたすら思い知らされた気がする。
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”理系と文系が出会った初めての歴史書”。翻訳本。著者は歴史学専攻で新聞社の科学記者。B5版512頁。紙質の工夫により軽い。(出版月報のブックレーダーにより)。自分の子供へ向けて書いた本なのでわかりやすい文体。西洋史観に偏らず,イスラムやアジアなどからの視点も持って書かれている(Amazonレビューより)。
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凄い本。地球46億年を24時間で表すのはよくあるけど、ビッグバンからだよ!アノマノカリスとコルテスと3-11が3つとも出てくる本なんて、そうはない。
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『137億年の物語 宇宙が始まってから今日までの全歴史』って本のタイトルからして、何といいましょうか、惹き込まれますね。こういうの欲しかったー!噛み締めていける。
こんな風に大きなくくりで編纂されると、歴史とはまた別の何かのように見えてくるから驚きです。人類史だってそのほんの一部なのですから。
宇宙誕生は137億年前。
恐竜時代は2億5200万年前から6550万年前の1億8000万年間。
文字誕生から5000年。
そういうことです。
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ジャレド・ダイアモンドの内容が所々参照されてるのでああ、あの話か…
と思いつつ、時代や地域が網羅され、さえあにつながっているのでわかりやすいし楽しい。小説の舞台だとかニュースだとか、ちょっと気になった時に補うのに重宝。買って良かった!
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大変おもしろい本です。
ページを行きつ戻りつしながらマジ読みしました。
人類は同じ歴史を繰り返してるのがよく分かりました。
将来の人類は「人口論」の予測予言のようになるのか?