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「心は巧みなる画師の如し」ーー志乃子はこの「たったひとつの座右の銘」を心に置きながら、突然の環境変化の中で日々を過ごしていく。
2022/05/15 13:29
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投稿者:mitu - この投稿者のレビュー一覧を見る
主婦の志乃子の手元に、突然大金が手に入ることに。
偶然の出会いから手に入ることになった鼠志野の茶碗に三千万の価値が付いていることがわかったのだ。
「心は巧みなる画師の如し」ーー志乃子はこの「たったひとつの座右の銘」を心に置きながら、突然の環境変化の中で日々を過ごしていく。
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主人公は50歳主婦。平凡な人生に奇異な出来事。ハラハラドキドキしないけど、先を読みたくなる展開です。下巻が凄く楽しみです。
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宮本輝文学らしく、心に残る言葉が今回の小説にもたくさんありました
読み終わった小説の中にはたくさんの付箋が貼られました
「負けるな、負けるな、あきらめるな。心は巧みなる画師の如し、だ」
「石に一滴一滴と食い込む水の遅い静かな力を持たなければなりません」
「きみは努力することをあきらめなかった。」
書き出したら切りがないほどなのです
そして、宮本輝さんの小説は、本当に文章がきれいで読みやすいです
それなのに、わたしはどうしてもこの小説が好きになれないのです
物語の中で、どうしても腑に落ちないストーリーがあり
また、志乃子を平凡な主婦と書いているけれども
お金持ちの、目利きの親戚がいて、優秀な仕事をする人を紹介されて
自分自身も、天才的な骨董の目利きで、あれよあれよと幸運が訪れる
どこが平凡なんだろうと思う、それはわたしの嫉妬なのかもしれません
まわりの人たちが、善意あるとても素敵な人たちで、志乃子を助けてくれる
そのまわりの人たちの欠点などが、とても人間らしく
わたしには、志乃子だけが、ファンタジーのように思えてしまうのです
こんなに、悪い方に心を揺らされる宮本文学は正直初めてです
何年かたって、もう一度読んだとき、違う思いで読めるかもしれない
志乃子にやさしい視線を向けられるかもしれない そう願っています
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50歳になった主人公志乃子の新たな人生の物語の始まり
ちょうど、同じお年頃!!
自分と重ねてます。
志乃子の旦那様の糖質制限の話が出てきますが
ちょうど、同じ方法で我が夫が糖質制限ダイエットを始めたところなのも
何かの巡り合わせ!!
自然と自然と宮本輝の世界に引き込まれてます。
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善き人との出会いに支えられ、主人公の志乃子が、50歳を迎え、どう自分の人生の舵取りをしていくのかが楽しみ。市井の人々にスポットをあて、人間の幸福とは何かを問う。これこそ宮本文学の魅力ですね。
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決して奇抜な展開の物語ではないがつい先が気になりページ捲りが進む。自分とほぼ同世代にあたる主人公とその夫や子供、親との関わり合い。そこらあたりに共感するところが多いからかもしれないけれど。宮本輝作品に共通する醸し出す雰囲気というものがこの最新作においても自分に無理なく馴染んでいることを再確認したという感じ。小休止なしで即下巻へ。
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女性たちがストーリーの中心に据えられている。宮本輝の作品の中では珍しい。
女性たちと言えば、角田光代の作品もそのパターンが多いが、心境の変化など、内面を描く角田光代とはまた違い、宮本輝らしい繊細な情景描写も含めて女性たちの存在を際立たせている。
最近の宮本輝作品と同じように壮大な時間軸を背景に一本据えているので、読んでいて安心感がある。
下巻も楽しみ。
2013.10.16読了
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50才の志乃子におこるさまざまなこと。
茶碗は、美しい心映えを持つ彼女への神様からの贈り物?
糖尿病治療の方法に興味あり。
料亭料理こんなふうに食べてみたい。
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リンゴを背負った牛の微笑みって分かるようで分からない、そういう笑い方をする平凡な主婦志乃子が、文机、鼠志野茶碗、手文庫を貰ったことから次々と開けていく世界に、正直こんなことってあるのかとも思いつつ、わくわくドキドキしました。どんどん素敵に広がっていく人の縁の必然と偶然!また、古き時代からの呼びかけのようなものが現在に繋がっていく糸のようなものの不思議さ!、謎解きの面白さも伴って、ぺージをめくる手を止められませんでした。後半が楽しみ!
モアちゃんのライブを聴いてみたいです。
有元利夫氏の表紙も素敵です。
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主人公は50歳の普通の主婦だし、このタイトルと装丁の感じからして
正直あんまり期待はしていなかったんだけど
その普通のおばさんが、文机と手文庫、茶碗を手に入れてから
どんどん世界が広がっていき、人との継がりも
あれよあれよと増えていき、面白いように人生が変わっていくのが
ま、ちょっとうまくいき過ぎって感もあるが
読んでて楽しかった。胡瓜のサンドイッチ食べたい。
名言も多く、「心は巧みなる画師の如し」だとか
沙知代の主人や三好のおじさまの言葉
早苗のおばあさんの茶畑、白糸さんの様子
りんご牛の話どれも本当に胸に来た。とにかくいい。
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130105*読了
ハラハラドキドキするわけではないのに、おもしろい。夢中で読んでしまう一作。
平凡の中に入り込んでくる、非日常の欠片。
わたしもこの人生で何かを彫ることができるのだろうか。
心は巧みなる画師のごとし
この言葉を胸に、わたしも願いを現実にしたい。
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志乃子ってすごい強運の持ち主!?
運だけでなく人や物をみる能力が備わっているということだとは思うけれど。おもしろいように人から人へとつながっていくし、この人ならという雰囲気もありそう。そんな人になりたいなぁ。
糖尿病の糖質制限食。父親から聞いていたから「ほほ〜、マジ効くのか」とビックリ。
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何度も読み返す気がする1冊。
宮本輝の最近の作品はつまらなくなったと思っていたが、久しぶりに一気に読んだ。
ミルクティー、コーヒー、ジャズ、骨董・・糖質制限と知識が増えた。
キュウリサンドを作ってみたいくなった。
ところどころに出てくる名言は、某団体の会員ならよく聞く言葉。
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50歳の主婦が主人公の話。大きな事件が起こるわけでもないし、神秘的な世界が広がるのでもないのに、どうしてこんなに読みたくなるのだろう。
「流転の海」シリーズが好き。でも、今回の話もかなりいい。
本文に出てくる音楽や陶芸、料理の世界もかなり心惹かれる。
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50代の普通の女性が主人公だけど、一緒に人生を生きているように没頭して読みました。年を重ねることもいいことだなぁと思える本です。