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キャラクターの対比が簡潔でうまい。次々と策を繰り出すジャッカルとルベル、二人のプロの真剣勝負は一読の価値ありです。
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初めの方にドゴールが暗殺されたのではないと書いてあって、ジャッカルの計画がうまくいかないと分かっているのに、ジャッカルの逃げ方や計画をどのように遂行するのか、
ルベル警視のジャッカルの追い詰め方にハラハラドキドキ。
最後が少し不満やけど、史実を巧みに混ぜだ物語で、楽しめた。
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有名作であり、その評判に違わぬ傑作。緻密にミッションを進めるジャッカルの手際と、それを追いかけていく警察の有能さが、緊迫感のある筆致で描かれている。60年代の設定ゆえ、現在のテクノロジーがあればもっと簡単にできるのにと思う場面も少なくないが、登場人物らがアナログ的な手法でクリアしていく様もそれはそれで味わい深い。
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初版が昭和54年…。
全く古さを感じさせなかった。
アルジュリア問題から発するドゴール大統領とOASとの攻防。
序章で既にドゴール大統領の暗殺計画は全て失敗に終わり、彼自身ベットの上で静かに息を引き取ったと書かれているのでジャッカルの計画も失敗に終わるという事が初めっから判ってしまっている。
にも関わらず「どうなるんだろう?」と第2章からハラハラしっぱなし。
プロ同士(ジャッカルとルベル)のせめぎ合いは静かに進みつつも熱い。切れ味が凄まじい。
違う意味でジャッカルは逃げ切った。と思った。
静かに幕が開け、そして静かに幕が閉じた感じだった。
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1962年8月、アルジェリア独立を支持した当時のフランス大統領シャルル・ド・ゴールを排除すべく、OASによる暗殺未遂事件(プティ=クラマール事件)が起こった。
OAS(Organisation de l’armée secrète)とは、アルジェリアはフランスの領土であるとして、その独立を阻止するため武装闘争を行っていた実在のフランス極右民族主義組織の名称である。
プティ=クラマール事件の後、首謀者が逮捕され、銃殺されたことに伴いOASはほぼ壊滅状態に。
そんな歴史的背景と実際の事件からはじまるサスペンス小説の傑作。
相次ぐ失敗で窮地に追いこまれたOASは一計を案じ、フランスにいまだ一切情報のない外国人の殺し屋を雇い、ド・ゴール暗殺を目論む。
暗号名はジャッカル。
ジャッカルは速やかに、合理的にド・ゴール暗殺に向けて準備を進めてゆく。
しかしその計画もやがてフランス官憲に漏洩。ルベル警視たちよる暗殺者捜索が始まる――。
目的のために手段を選ばず、合理的かつ論理的に行動し、周到に準備を重ね、偵察を行い、巧妙な変装と工作でフランスに入国し、ド・ゴールに迫るジャッカル。
政治に翻弄されながらも地道な捜査を粘り強く積み重ね、鋭い推理のもとジャッカルの包囲網をせばめてゆく老練のルベル警視。
狩る者と狩られる者。フランス大統領を殺そうと決意している人間と、それを阻止しようと決意している人間の壮絶な相剋は必見。
イギリス首相チャーチル暗殺を目論むドイツ軍部隊を描いた『鷲は舞い降りた』と同様に、暗殺されないという歴史的事実があるため、失敗することが最初から分かっている暗殺劇だが、「もしかして成功するのではないか」というスリリングな展開に、約540ページを最初から最後まで一気に読んでしまう。
思えば、1960年代というのは、ド・ゴールやチャーチルなど、第二次世界大戦、その戦中戦後を牽引してきた巨頭と呼ばれた政治家たちが、年齢的、時代的にも退場の時を迎えていた時代だったのか。
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今まであまり海外のスパイ小説を読まなかったが、綿密でスピード感のある展開に引き込まれ一気に読んでしまった。
最初から結果がわかっていたが、ジャッカルがどのように計画していくのか、ルベルがどうやって追い詰めて行くのか、最後まで飽きさせない展開。どこまでが真実でどこからがフィクションだかがわからず、それが臨場感を引き立てていた。
フォーサイスの他の本も読んでみたい。
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まさに名作! 初読時はそれ程面白いとは思わなかったが、今回は終始興奮しながら読んだ。若い世代にも是非読んで欲しい。
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フランスの秘密軍事組織OASは、6回にわたってドゴール暗殺を企てた。だが失敗に次ぐ失敗で窮地に追いこまれ、最後の切札、凄腕のイギリス人殺し屋を起用した。
暗号名ジャッカル--ブロンド、長身。射撃の腕は超一流。
だがOASの計画はフランス官憲に知られるところとなった。
ジャッカルとは誰か?暗殺決行日は?ジャッカルのフランス潜入地点は?
正体不明の暗殺者を追うルベル警視の捜査が始まる--
正体不明で凄腕の暗殺者…そう聞いただけでワクワクします。
しかも、OASの誰にも頼らず自分の才覚だけでドゴール暗殺の下見や準備を徹底的に行い、まるで自分の庭であるかのようにヨーロッパ各国を自由自在に飛び回り、しかも見た目は暗殺者とは程遠いエレガント風。
対するルベル警視は地道な捜査を厭わず、見た目も行動も地味ではありますが、頭脳の明晰さと柔軟さ、圧倒的に不利な状況から、よく見つけ出せたと感動です。
立場は違いますが、ジャッカルとルベル警視双方のプロフェッショナルさに脱帽です。
この作品は映画化されており、「ジャッカルの日」(1973年:ユニヴァーサル映画製作)と「ジャッカル」(1997年:『ジャッカル』としてリメイク)の2つがありますが、私は俄然、原作に近い「ジャッカルの日」をおすすめします。
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いやー面白かった。
映画も面白いので、原作を読んでから見て欲しい。
このジャッカル、めちゃかっこいい
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30年ほど前に会社の同僚に借りて読みました。臨場感がすごく貪るように読みました。のちに、映画化されましたがこれもまた素晴らしかったです。
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スパイ小説が映画より面白いとは思いませんでした。
今まで手を出していなかったのが残念。
しばらくマイブームです。
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たまたま、会社の同僚と話していて、「ジャッカルの日」がとても面白かったと言っていたので、購入した。
ハメットを続けて読んだり、ジェフリー・アーチャーを読んだりして、少し海外のエンタメ小説に馴染んで来たせいもあるだろう。
いきなり、処刑のシーンから始まるが、僕もドゴール大統領の名前くらいは知っていたが、このようにカタカナの名前や用語の頻出で、最初は期待したほど面白くないのではないかと思ったが、ジャッカルが登場してから、俄然面白くなる。
大藪春彦の小説を思い出した。
作品中にも出て来るが、ドゴール暗殺は失敗すると先に結果は分かっているのに、ジャッカルの計算し尽くされた計画と実行。
そして、それに相対するフランス警察の刑事の努力。
クライマックスで、ほんの些細なことで、ジャッカルは初弾に失敗する。
これが成功していれば、歴史が変わってしまうのだ。
暗殺が失敗に終わった後、更にどんでん返しが用意されている。
「ジャッカル」とは何者だったのか。
作品を読んでも、永遠に分からない。
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名も分からぬ殺し屋がドゴール大統領を狙っている。唯一分かっているのは、彼が一流のプロであるということ。
ジャッカル目線の展開もおもしろかったのだが、何よりルベルが着実にジャッカルを追い詰めていく過程がハラハラドキドキした。
最後、ジャッカルだと思われていた人物が全くの別人だと分かるオチはよかったな。ジャッカルの正体は永遠の謎である。だからこそ本作は今もなお多くの人を魅了し続けるんだろうな。
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そもそもド・ゴールというフランス元大統領自体を知らず…といった状態で読み始めたため、序盤はなかなか入り込めず。実際に起きた大統領暗殺未遂事件に着想を得た話ということだが、どこからどこまでが事実で、どこからがフィクションなのかがわからない位に緻密な描写。とにかく情報量が多くて読み進めるのに苦労したが、中盤以降のヒリヒリとした緊迫感は一気に読まされた。始めはジャッカル贔屓で読んでいたけど、途中からは完全にルベル警視の奮闘ぶりを応援。とはいえ、ジャッカルが追い詰められていくのは複雑な心境。面白かった。
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現代史を授業で学べず、リアルタイムでは子供の目でしか見ていなかった1960年代という怒涛の時間。
第二次世界大戦の戦後処理は「一応」諸裁判で決着し、次なる勢力分布図の塗り替えに、各国虎視眈々としていた時間・・面白く、生臭く、実のところは真相が見えていない。
「鷲は舞い降りた」のとてつもないスリリングな展開と比し、こちらの「突き詰める様な相克の時間」がひりつく。
もっともフォーサイスの最高傑作とも言うべき筆致がそうさせているのだが。
一見、ぱっとしないルベル警部がひたひたと追い詰めて行く流れに、フランスらしいセックスの場面たっぷりを伴って挿入されるジャッカルの動き。ジャッカルという「架空存在」を作り上げていくプロセスがリアルかつ作り物めいていない。ジャッカル⇒シャカル⇒チャールズ⇒カルスロップの捻りで「おお!!!」と思って、スルリ・・・でラストでもスルリには唸った。
ジャッカルという名称を持つ生き物の灰色の目を暗殺計画のテーマカラーに仕立てた35日の傑作だ。
最後・・でドゴールって穏やかに亡くなったよなぁ‥と変な疑問を感じたほどに。