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待望の横山作品。どんだけ待たせんのよ。
今回は広報官が主人公。またシブい設定です。記者相手に匿名を解除する場面に痺れた。蔵前のレポートに涙。
後半は怒涛の展開。本当に一気読みでした。
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D県警シリーズ
広報官の三上が組織とマスコミの板挟みにあい、翻弄される姿が大変で、読んでいる自分までもが息苦しく感じられるほど。
中盤までの迷路に入り込んでしまったかのような不安定な状況から、後半は色々なことが一気に進んでいく。
647頁、ダレることなく最後まで楽しめたが、惜しむらくはあゆみのことかな。
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いやー。いやいやいや。わりとやられました。この作者は『半落ち』でがっくりして以来敬遠していたのだけど、これは読まされました。好きな作風ではけしてないのだけど、それをそれとして置いてしまうほどには。
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サラリーマンならオモシロイと思う気がする、警察の内部組織の狭間で苦しむ係長の話。
警察の部署や階級が最初よくわからないものの、自分の会社の部署に当てはめてみるとすっと胸に落ちてくる。
それにしても本当に楽しみにしていた横山秀夫の新刊。クライマーズ・ハイの面白さに衝撃を受け、全て読んだ数年前。新刊はいつ出るんだろうと心待ちにした年月が横山秀夫に対する期待値を異常に高くしてしまっていたなと気づいた。
巷にあふれている警察小説よりは筆力は群を抜いて高く、ぐっとひきつけていくものの、クライマーズ・ハイ以上ではなく、こんなに待たせなくてよかったのにと思ってしまった。
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自宅ソファーで読了(16)
時間かかったわー。読み応えは十分。
同じ警察なんだから、仲良くしよーよ…な感想。
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確かに読ませる。が、正直、描かれている警察組織のセクショナリズムが現実感をもって理解できなかった。
まさにそこが著者の持ち味であるのだが。
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読了、95点。
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警察職員二十六万人、それぞれに持ち場があります。刑事など一握り。大半は光の当たらない縁の下の仕事です。神の手は持っていない。それでも誇りは持っている。一人ひとりが日々矜持をもって職務を果たさねば、こんなにも巨大な組織が回っていくはずがない。D県警は最大の危機に瀕する。警察小説の真髄が、人生の本質が、ここにある。
(「BOOK」データベースより)
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横山秀夫さんの久々の新作にして、私が読んだ横山作品の中(クライマーズハイのみ未読)で最高傑作と言える作品。
これまでは『第三の時効』が一番面白いと思っておりましたが、それ以上に興奮出来る読み応えのある作品でした。
これまでのレビューにも書いたかもしれませんが、横山作品の良さは、警察小説が殆どではありながら、基本的には組織の中で個人の在り方を、読者がこうでありたい、という形で描いている部分だと思います。
その点でこの作品は非常に良く出来ているように感じました。
横山作品では御馴染みの、警察内の刑事部と警務部の対立の中でどちらに肩入れするべきか、を自分の将来に対する願望と良心の葛藤の中で自分のあるべき道を見つけ出す部分はこの点が際立っており、
またそれが描かれる431Pからの一連の流れはその結末も含めて、自分もこんな風に仕事をしてみたい、というようなカッコ良さがありました。
作品終盤の展開に関しては様々な評判を聞いてはいますが自分としては、主人公の仕事を通しての展開から特に引っかかる部分もなく読ませて頂きました。
シリーズ作であり、他の作品でも登場人物が被っているということで、また機会があれば読み直したいと思いました。
追記
11/3、紀伊国屋梅田本店にてサイン会に行ってきました。
少しだけお話しさせて頂きましたが、5分と話してない人間がこういうのもおこがましい言い方ではありますが、非常に人当たりの良い方でした。
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7年振り、待ちに待ちに待った横山秀夫新刊…もう、お腹いっぱい、2012年ベストオブベスト!!!
今回は「広報官」。過去の作品で、ありそうでなかった設定かな?
娘が行方不明のまま、警務部と刑事部とマスコミの狭間で揺れに揺れる主人公を描いた小説です。
とにかく濃厚。例えば私は通勤の電車のみで1週間かけて読みましたが、7日間毎日心が震えるなんてことはまあ、あまりありません。
そしてそうやって細かな「大事件」をコンスタントに出しながら、最後には全ての伏線を回収するからくりを用意している様は、もう芸術!
表現は悪いですが、横山さんは普通の人を精神的に追い詰める描写がピカイチでうまい。
上からの報告が成されず、ただ防弾ガラスとなって罵声を浴びせられるだけの描写は見るに耐えず、震災直後の東電の記者会見を彷彿とさせました。
誰が善悪なんて議論は出来ず、記者は記者として追い詰められているし、警察は警察として事件を追う。
それだけなのに、なぜか全てが絡み合わず、三者三様に疲弊していく姿は何ともやるせない。
ただ横山さんの良い所は、そうやって誰が正義だとか決めつけない所。
だからハッピーエンドでなくとも、最後には登場人物みんなに愛情が湧きました。
期待をはるかに超えた新作。2012年大賞です。あぁーやっぱ大好き!!!
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横山秀夫の7年ぶりの新作。アマゾン予約にて読了。15日前の新聞広告にときめいての購入。発売日に届いた、待ちに待った作品。横山節健在。さすがに直木賞を蹴り放った憎い奴。
読ませたのはさすがだ。ただ、600pもある割には結末がドタバタ感があったのは、意外な点あり。あゆみは何処に行った?
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半分過ぎたあたりから怒涛の展開だった。(それまではちょっとページが進まず…)。
後半はまさかの展開!あゆみの行方は?という思いもあったけど、あの終わり方が、この物語にとっては自然だったのかとも思う。面白かった。
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昭和64年の誘拐事件=64。
犯人を捕まえられなかった。そんな男刑事は広報担当へ。
刑事が広報ってウズウズして耐えられないに違いない。
最後は執念とガマンという感じだった。
後半の誘拐事件の部分は途中で読むのをやめらなかったくらい勢いがあった。
なんか男の世界だな。
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全体的に重くて硬い文章でなかなか最初は入れ込めませんでした。
が、後半からの展開が面白く、あっという間に読み終わってしまいました。
後半は前半にかけた時間の半分くらいで読み切った感があります。
“警察内部のドロドロ“と、“事件“と、伝えたいのはその両方で、それらを組み合わせながら楽しむべきものなのでしょうが、わたしは事件の展開をメインに読んでいたため、この本のよさを半分しか満喫できていない気がしてます。
男性らしいがっしりした文章です。
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七年ぶりの新作は広報官が主人公。捜査に直接関わらない人物が主人公なんて意外な感じがしたのだが、まさかここまで緊迫した怒涛の展開が繰り広げられるとは。何を書いてもネタバレになりそうで、正直レビューに困る作品ではある。
元刑事の主人公は、いつか古巣に復帰できることを望んでいる。上司と記者との板挟み、刑事部でも警務部でもない自分の居場所、そして重くのしかかる家庭の問題──前半は主人公の葛藤とジレンマがゆっくりゆっくりその領域を拡げてくる。
ロクヨンは早い段階で登場するが、しばらくは物語の底で沈黙している。だがそれが浮上しかけるや存在感は半端なく、作中全体がロクヨン一色に染まる。後半の展開に慌しさを禁じえないのだが、それも終わってみれば必然だったと実感。作者のプロットは容赦のない完璧さ。伏線もキーワードもしっかり存在してるのだが、彼らのドラマに感覚のほとんどを鷲掴みにされていたので、謎解きという目線で読むことは無理だった。
主人公の覚悟を含む、ラストの浄化が素晴らしい。ここから見る景色は格別。こういう瞬間のために読書してるんだなあ、と読後は何度も頷いていた。“警察小説の真髄”──その宣伝文句に偽りはなし。横山秀夫の集大成=警察小説の集大成なのよね。
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内容(「BOOK」データベースより)
警察職員二十六万人、それぞれに持ち場があります。刑事など一握り。大半は光の当たらない縁の下の仕事です。神の手は持っていない。それでも誇りは持っている。一人ひとりが日々矜持をもって職務を果たさねば、こんなにも巨大な組織が回っていくはずがない。D県警は最大の危機に瀕する。警察小説の真髄が、人生の本質が、ここにある。
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面白い! すっきりと裏切られた! 値段が高くて躊躇したけど、買って良かった!
仕事の本分を果たす大切さをあらためて教わりました。
特に、匿名発表に関する警察と記者の争いが身に染みた~。
百戦錬磨の警察官に対峙する記者はほとんどが若手。
青臭いと言われようが、理想を掲げていないと、国家権力にすぐに取り込まれそうな気がします。
それに、警察の公式発表にばかり頼っていても駄目ね。