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カイシャデイズが私好みで大好きな作家さんの一人になりました。短編9編です。それぞれ主人公は女性です。男性作家さんなのに女性を描くのがすごいと思いました。全ての話が特に事件が起こったりすることはないのですが、読み終わったあとに温かい気持ちになる作家さんだと思います。他の作品を読んでみたいと思います。
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40代の女性たちが主人公の短編集。いろんな立場の人たちがでてくるけれど、表題作「愛は苦手」が何となく好きだ。短編にしては物語要素が多めなので、できれば中長編で読みたかった気もする。あとは、「象を数える」も味わいがあって素敵。きっと私がもう少し歳を重ねたら、また違う読み方になるのだろうと思う。
私が女性だからなのか何なのか、少し重苦しく読んでしまったので、気持ちに余裕のある休日に読んだほうが良いかも。
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8つの短編。
どの話も出てくる人たちは普通の人たちだ。
何かどでかい事が起きるでもない。
それでも読み終えると、
登場人物たちとともに、自分の心の中が少し変わる。
何でもないこと、ささやかなことの中に、
意味やきっかけを見い出す。
世の中は少年ジャンプの世界とは違う。
冒険に飛び出し、心強い仲間と出会い、
手痛い失敗を経験しながら成長していく。
そんな風にくっきりしてはいない。
強敵や大きな障壁が立ちふさがり、
かなわないと思いながらも
勇気をもって立ち向かうと、
思わぬ救いの手があらわれ乗り越える。
そんな分かりやすくはない。
世界はのっぺんだらりん平坦で、
明確な敵も確かな味方もいない。
でもその要素は静かに確かに潜んでいる。
実は冒険に満ちている。
仲間にあふれている。
挫折と成長はごろごろしてる。
勇気は心に渦巻いてる。
救いの手は差し伸べたくてうずうずしてる。
それに気づくか気づかないか。
世界をそんな風に見るか見ないか。
普通の中に潜む大きな物語を、
読み取ることが出来るか素通りするか。
山本幸久さんの小説は、それを教えてくれる。
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苦手だなんてどの口が言っているのだか!? アラフォーを見事に捉え浮かび上がらせたさじ加減が絶妙である。