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ブランド立ち上げから成功まで強さの秘密と解き明かす。6つの会社の社長のインタビューと対談から抽出した21のしくみ。
インタビューにあがってた会社は6社。Dean&Deluca、六花亭製菓、ドラフト、Marks&Web,トーヨーキッチン&リビング、スノーピーク。
どれも好きな企業(デザイン企業のドラフト、だけ知りませんでした)なので興味があったんだけど、いずれも社長のビジョンが明確で、実際にそれが消費者側からも感じられる。これってまさにブランドだなーと。
インタビューしていたのは中川正七商店13代とデザイン会社代表ということで、ご自身も経営、デザイン、ブランドに関わっているという事もあってか、まとめ方も上手く肉付けしてあってわかりやすかったです。
どの企業も必ずしも大企業、大ブランドではないですが、自分サイズというか自分がやりたい事をちゃんとブランディングしてますね。
これ、いたずらに規模を追っちゃうと軸がぶれていくんだろうな。
これからの時代、規模を追うというのがどういう事なのかちゃんと考えたほうがいいんじゃないだろうか。
21のしくみ
・「自分たちらしいか」が判断基準
・未活用の経営資源を生かす(Marks&Webの一坪ショップなど。これは面白かった)
・多層的に差別化する
・小さな差別化にとらわれない
・世界観を伝えるデザイン(ディレクションが重要、ってな話)
・スタイルを売る
・経営者の目でデザインする
・デザイナーに「作る」から「売る」までを経験させる(これ、全然違うところで某社長から聞いた事があるな)
・製品は永久保証(あのメンテルームはすごかった)
・ユーザー視点を忘れない
・販売スタッフの「説明力」を磨く
・エンドユーザーへ働きかける
・大量生産はしない
・スキルより好きを大切にする
・デザインへの感性が高い人材を採る
・三拍子揃った人材開発(デザイナー、エンジニア、ユーザー3つの視点)
・人材を育てる組織を作る
・社員の勤勉がブランドを支える
・事業ドメイン、ポジショニングで差別化する
・会社の成長=社員の成長にこだわる
・人ありきで事業を考える
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ブランドのそだてかたというタイトルより、デザインちっくな内容かなと思ってましたが、企業トップへのインタビューから「ブランド」をどう構築していくかという、企業経営目線の書籍である。
個人的に会社としての「六花亭」が元々好きなので、そこだけでも価値があると思う(僕だけかも)。
六花亭の「人材ありきで事業を展開する」という部分は、凄いとしか言えない。「ヒト」が大切であるという経営者の言葉は溢れてますが、それをかなり極端に実施され、成功している。企業として人気が出るのもうなずけます。
「デザイン」と「経営者」という2つの目線からのインタビューは新鮮であり、この本が伝えたい、複合感も伝わってくる。
個人的には第1章の6人(社)へのインタビューで十分だと思うところが、もったいない。
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店舗・商品デザインについて勉強するつもりで読み始めたが、内容は全く違ったものだった。それでも、各起業家・社長のインタビュー内容には関心をもって読めました。著者のわけのわからん、学生レベルの中身のない分析はすっ飛ばして、さーっと1時間くらいで読了。
一番印象に残ったのは、六花亭製菓がなぜ北海道のみで店舗展開続けるのか、それが人材にあるということ。「人材ありきで事業を考える」、北海道には勤勉な人が多く、その地域性が六花亭のブランドを支えているのだと。人を本気で“人財”と考えているトップというのは、小田社長のような人のことを言うのだと思う。すげー。
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自分たちらしいか?という判断基準。
会社でもよくかわす言葉で、意外とその定義は強い。
感覚だけど、総合的で多角的に判断しているのだと思う。
あとは、この言葉は、ヴィジョンと合わせて毎回出せれば、
それはブランドになる。
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ブランディングに成功した企業の経営者と著者の対話式によるブランドのお話。各企業のインタビューの最後に著者によるまとめがある。TV「カンブリア宮殿」のような感じ?ブランディングに関してはたいがい自分の考えが間違っていないと思ってはいるものの、私自身は経営者ではないので、それをあまり分かっていない経営陣に対してどう理解してもらうか、ここが一番大変なところです。この大切さをずっと伝えてきたような気がします。
よく聞く話で、なんとなくブランドを作らないとこの先厳しいよね、といった軽い気持ちでブランドを作ろうとするところが多いと言います。本書でも述べられていますが、経営者が本気で取り組まないと必ず失敗します。ブランドはお客さん向けにかっこいいデザインで・・・なんてレベルではなく、お客さんにもそして社内にも浸透させないと難しい。いいものを作っていたら必ずお客さんは買ってくれる・・・今の時代、いいものは作っていて当たり前なんです。それがゴールではなくてスタート。そこからどう伝えていくかが難しい。
この本のタイトルにあるように、ブランドは育てるもので、1週間、1カ月、1年なんて短い期間で作られるものではなく、ずっと取り組んでいると、いつの間にか定着していたというイメージでしょうか。いつになったら完成するってことがない。むしろ本質は軸がぶれない仕組みをいかに社内で作ることができるか。
この本を見ると経営者それぞれにブランディングに対する考え方やイメージがあり、ブランドとは何か?に対して一つの答えがあるわけではないことが分かります。ですがみんなに共通していることは、自社製品に絶対の自信があり、ブランディングにおいてブレていないことです。色々な人に色々なものが提供できる・・というスタンスでブランディングを進める経営者がいますが、ちょっと難しい。本書に登場する企業さんはむしろ何かに特化したものを作り上げることで成功しています。経営者視点で読むと、「そうそう、それそれ!」と共感できるところがたくさんありました。もう少し、ブランド作りに対しての苦労話などがあればもっと身近に感じられたのかもしれません。
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ブランドは一歩一歩地道に育てていくものだ、ということ。
まぁ、そうだな、と納得。
ブランディングとデザインができてないと
生き残れない時代にはなっているな。
企業もお店も、人も。
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ブランドは つくるのではなく 育てるものだ。
スキルよりも スキ が重要。
インナーブランディング。
しつらい。
ブランドは 価値観である。価値をデザインする。
ブランドは 世界観を表す。
思い、こだわりの集積が 人格を形成し、ブランドを形成する。
ブランドとは 伝えること。説明力がいる。
伝えるものがあり、伝えることがある。
ブランドとは 生活スタイルの提案。
ブランドとは 永久保証である。
ブランドとは、時を経て 価値をます。
ブランドとは 古くならないものである。
ブランドとは 時間に耐えられるものである。
デザインとは、空気をつくることから始める。
『根本的なところで、差別化できない商品は、どうしたってダメ』
デザインでは ごまかせない。
差別化をはかるのが デザインとなる。
ここの小さな差別化ではなく 大きな差別化。
ここでとりあげられた 会社は 多くは二代目で、
そして、デザインは 自社で取り組んでいるのが、
特徴と言える。
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信念とか、曲げないこととか、みんなで同じ方向を向くとか、当たり前だけど実はみんなが続けられていないこと。
それが大事だと再認識。
ただ、大人の世界では子供のときと違って資金という体力がどこまで続くのかのチキンレース。
これが尽きるまでに金にしなきゃならないし、目先につられたらブランドにはなんねーし。
さて、いまの事業はどうなるか。
とりあえず、曲げるつもりなし。
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ブランドのはじめかた、が面白かったので続けて。
デザインが一貫されていて、ブランドがきちんと成り立っている会社はお洒落でかっこよくて商品もやっぱりいい。今回紹介してくれた企業は全て芯があってみんなが同じ方向を向いている企業ばかり。やはりこういうところがあるからブランドも育って人にも信頼される企業になれるんだな。
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今年(2018年)、いちばんハマった一冊。
2回読み返しました。
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中川政七商店13代 中川淳さんが
インタビュアーなのと、
六花亭製菓がラインナップされていたので、
北海道民としてチェック。
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下記はメモ。
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◯経営者のデザインリテラシーを高めないといけない
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◯意思決定する組織体制がねじれていたりする
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◯ブランドを育てるしくみ「企画開発」「デザイン」「モノ作り」「人材」「経営」
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◯それまで存在しなかった独自のポジショニング
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◯人材の成長を促す態勢や組織作り
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◯ブランディングは「戦略」「戦術」「戦闘」
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◯ブランドマネージャーが横串となって、全体を一気通貫で把握しておくことも大切
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デザインの視点からブランディングを考えるのは、モノが溢れた時勢に合っている。ただ、店頭で目立てばよいというわけではなく、そのデザインがきっちりとブランドを顔になっており、買う人間の所有欲や使用欲を満たしてくれる必要があると感じる。
スーパーにならぶ加工食品の世界にその世界観は通用するのか。現時点では、よっぽど客層とチャネルを選ばない限り、デザインの力でブランドを引っ張り上げるのは難しい。
どのブランドも1年やそこらで「ブランド」になったわけではないはず。
本文にもあるように、いいものがまずあり、それを丁寧に、改良しながら社会とつながりつづけて、やっと「ブランド」になりえるのだろう。
選択肢の多い現代で、長く愛される「ブランド」はとても成立しづらいのではないか。
モノ視点でいえば、他が真似できない「発明」の域に達する必要があり、さらにそれを根気よく、資源を集中して伝え、販売しつづける事が必要となる。
そんな発明品の開発と根気のある販売活動と、その見極めを、自社ができるようにならなければならない。
・ブランドとは人格である(ディーンアンドデルーカ 横山正紀代表)
・ブランドとは価値観である(中川淳 経営の視点)
→ブランドの価値観を体現する人としてブランドマネジャーという役職を立てている。価値観を細部にわたって明文化することは非常に難しいので、ブランドマネジャーという人を立てることで、そのブランドにかかわる人が判断基準とすべきよりどころとしている。
・POPなどのツール類はブランドデザインを構成する上では小さなアイテム群に見えるが、実はお客様との日常の接点であり、売上に直接的に貢献する重要なコンタクトポイントである。これらはコスト、業務スピードの観点から社内制作になることが多いが通常ここで表現の質が落ちやすい(ディーン&デルーカは落ちない)
→ディーン&デルーカは落ちない。なぜならインテリア、雑貨ブランドで培った経営者のセンスと、従業員一人一人の人格(食とデザインが好き)
・やらないことを明確にすることが、ブランドの輪郭をしっかりと作る。「モノを売る」のではなく「ブランドを育てる」感覚でグッと我慢することが大切。
・ブランドを形作るものはモノ50:説明50だ(スノーピーク 山井社長)
・ブランドーラインー商品 の関係を把握する。
・経営者のデザインリテラシー度合いによる
・長く売れるものには社会とのつながりがある(デザイン会社ドラフト宮田代表)
・経営者とデザイナーが2人とも「やったね!これはいける!」で意気投合して経営者が本気でそのデザインを売ればきっと売れる。
・デザインと経営はつながっている。「ブランドマネジメント(=経営)→クリエイティブ・ディレクション→デザイン」
・ブランディングとマーケティングは違う。市場調査をして8割の人が良いというものを作ったとしてもそのとおりには売れない。自分たちが本当に良いと思うものを考えぬいて作れば、共感して買ってくれる人がかならず存在する。それこそがブランディングである。
・もはや原料による差別化は困難。チョコレ��トや飴などの半製品で差別化する時代。(六花亭 小田社長)
・菓子業界には販売地域を限定したエリアマーケティングの考え方に基づくブランディングがある。菓子がおいしい事が大前提だが「場所の希少性」を付加価値としてブランドの価値に盛り込む方法である。
・製品は永久保証
・21のしくみ
1企画開発 「自分たちらしいか」が判断基準
2企画開発 未活用の経営資源を生かす
3企画開発 多層的に差別化する
4企画開発 小さな差別化にとらわれない(品質や機能を改善する本質的な差別化に目を向ける)
5デザイン 世界観を伝えるデザイン
6デザイン スタイルを売る
7デザイン 経営者の目でデザインする
8デザイン デザイナーに「作る」から「売る」までを経験させる
9モノづくり 製品は永久保証
10モノづくり ユーザー視点を忘れない
11モノづくり 販売スタッフの「説明力」を磨く
12モノづくり エンドユーザーへ働きかける
13モノづくり 大量生産はしない
14人材 「スキル」より「好き」を大切にする
15人材 デザインへの感性が高い人材を採る
16人材 三拍子そろった人材開発
17人材 人材を育てる組織を作る
18人材 社員の勤勉がブランドを支える
19経営 事業ドメイン、ポジショニングで差別化する(製品コンセプトでの差別化とは強さが違う)
20経営 「会社の成長=社員の成長」にこだわる
21経営 人ありきで事業を考える
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帰納的にベストプラクティスを探る一冊。ただし著者の一人がデザイナーなので、ディレクションでからめそうなモノをつくる企業のみが対象。スペックのないサービス業は含まない。
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・なんでよんだか?
じぶんのブランドをどうするかの参考に
・つぎにどうする?
なし
・メモ
ディーン&デルーカ
感性を大切にできないとルールに頼ってしまう。昔ながらの文房具店にはディスプレイとあう感覚はなく、商品の補充になる。
スノーピーク
地域というのはスノーピークという会社の基盤であり、我々のふるさとなので、理屈じゃなく大事なものだと思っています。
六花亭製菓
俗っぽいけれども、おいしい菓子をつくろう、その時その時に妥協のない菓子をつくろう。これに尽きる。
そもそも仕事は大変なことなので、これは自分との闘いだぞと折に触れて言っている。勤勉であれ。つまり、2つのじりつ。自分を律すること、自ら立ち上がってやるということ。
私たちのここがほかとの差です、と自分で言ってみたところで誰にも伝わらない。マルセイバターサンドの放送が変わったこと、それにより微妙に食感が変わったこと、副産物として食べ方のバリエーションが増えたことを小田社長はチラシで顧客に淡々と伝えた。結果として、顧客は六花亭製菓がどれほどバターサンドにこだわり、真面目に改善をこつこつ積み重ねているかを感じたと思う。六花亭はバターサンドにこだわっています、とチラシに書いたところで、顧客の心には届かない。
デザインだけ変えて売れないものを売れるようにするのは一番良くない。根本的なところで差別化できない商品はどうしたってダメ。
自分たちでコントロールしないことにはブランドはそだたない。主導権を握る。外から寄ってくるようにする。事業で失敗するときは自分たちの責任で失敗するんだということ。
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大好きな「MARKS&WEB」が取り挙げられていたのと
そもそも「ブランド」とはなんなのか?が知りたくて読んでみた。
インタビューされている企業の社長(代表)それぞれが思う「ブランド」を知ることができる。
全体を通して共通していたことは
「企業の核が揺るぎ無いものである」ことと、
「末端の自由度が高く主体性があること」こと。
一見相反するものに思えるかもしれないが、この両立がブランドを育てるのだ、と。
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西澤さんの講義を聞いて過去の本を読んでみました。
アイデア勝負ではなくて着実な一歩一歩が大切だと気づく一冊でした。