主役は泣いて馬謖を斬るだけ
2015/09/30 15:55
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投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
ヴェイガンの捕虜となり、火星に生きる少年少女と交流をしたキオ・アスノは、イゼルカントの目指す理想、攻撃性を持つ遺伝子を人類から排除するという計画に共感できず、キャプテン・アッシュことアセム・アスノを介し、フリット・アスノのもとへと戻った。
だがそれで戦いは終わらない。銀の杯条約を無視し、逸失技術を発掘しての大量虐殺戦へと、戦いのフェーズは移行していく。シリーズ最終巻。
どういう風に決着がつくのかと思っていたのだが、ちょっと残念。現実の厳しいところは、誰かに絶対的な悪を押しつけ、それを糾弾することで一致団結するという解決が、広範なレベルで達成できないところにあるのだが、本作ではそれを過去の亡霊に押しつけることで、団結できるようにするという、安易なやり方を選択してしまった。
ここまで戦争を拡大させてきた以上、悪たる役割は身内から出すべきであった。主役級の人々は誰も死ぬことなく、英雄的役割を担わされたサブキャラたちだけが死に追いやられるような、お涙頂戴のご都合主義的な展開は、排除しなければならない。悪を担うのは、フリットであるべきだったと思う。彼にはそれをやり通すだけの意思が残されていたはずだ。そのあたりの緩さが残念。
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終章の丸ごと戦闘シーンの長さ、これを小説で読ませるのはすごい。
ガンダムの光が宇宙、地球上を問わず、人類の存在する場所をあまねく照らすように、作者の描写も、あらゆる場所での出来事に及び、あらゆるキャラに及ぶ。
戦闘シーンには限らないが、女性キャラたちも単に「子供を産む機械」と化していないのがいい。
エミリーもロマリーも、そういえば才能ある人だったんですね。
ガンダムを開発し、AGEシステムを複製し、最終決戦では戦闘をオペレートしたり、ハッキングもしたり。
ナトーラ艦長の生い立ちも、前巻から描かれていたけれど、彼女の成長も丁寧に描かれている。
ユノアがちょっと複雑・・・お兄ちゃん好きだったの?いや、もちろん、前巻にも、兄は大好き・父は嫌いと書かれていたけれども。
そして、特別な想いを持って描かれる、アセムとゼハート。
混乱する戦場の中で、お互いに「会いに行かなくては」とMSを駆る様が感動的。
年月を重ねて大人になったアセムと、青年のままで再会したゼハートのギャップ・・・
諭すようにゼハートに語りかけたアセムは、やっぱりかつての同級生ではなく、年上の貫禄を見せている。
あと、アビス隊長って、妻子持ちだったんですね!
アニメでそういう描写ありましたっけ?私が見落としただけ?
もう一つ。
FXバーストってのはつまり、ダブルオーで言うと、あの裸空間なのかしらん?
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ついにAGEが終わってしまった。
面白かったし色々と言いたいこともあるが、一番言いたかったことは後書き後の黒銀さんが言ってくれていた。
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アニメ版、大問題の三世代編を見事にアレンジ。
新しい世代の活躍、そしてフリット・アスノの贖罪に焦点を絞り、かなりの換骨奪胎を行なっています。奇しくも、私自身の脳内補完と通じる部分もあったりとかで納得の内容。
正直「子供向けガンダムが、なんでこんなことに…」と思うくらい露悪的な印象もあった小説版ですが、そこは「あとがき」を読むということで。
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面白かったです!アニメを補完して貰った感じでした。フリットもアセムもキオもお疲れ様!って感じだった。ちゃんとガンダムだった!そしてゼハート幸せになってほしかった……。
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本編の筋を改変することはできなかったようで、TVシリーズと同じ筋道をたどった結末ではあるが、濃密な描写、人物の成長そして真正面からの対話によって非常に盛り上がりのあるものだった。