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亡くなった知り合いの女性について、ひとりの男が6人の男女に聞いて回る様子を、その6人の視点から描いた話。女性のことを聞いているのにも関わらず最終的には必ず自分のことを話し出す彼らに、男は冷静に言い放つ―――「死ねばいいのに」、と。
面白かったです。自分を馬鹿で屑だと表すケンヤの言葉が、ほかの誰の言葉より深いのが印象的。
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月並みながら、誰が何が一番狂っているのか?という問いかけに満ちていて、ちょっと後ろ暗い気持ちになるような。
主人公何やかんやでちょっと賢すぎませんか。
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久しぶりの京極さん
学のないケンヤが殺されたアサミの関係者を辿り、彼女の話を聞いていく。。。
どの人の話も自分の不平不満ばかり。
でも自分にもあてはまりそう不平不満なだけになんだか身につまされる思いです。
ケンヤは自分は学がないとは言いますが、結構賢い。
6人目の弁護士さんの最後の言葉で話が引き締まった気がします。
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屁理屈をこねて、自分の不幸を嘆く人たちに、屁理屈で諭すという構成の小説。京極堂のつきもの落としと似ている。
タイトルほど、暗い内容ではない。
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「死にたくなんかねーよ」
噓を重ねるほどに、真実に近づいていく。
京極夏彦が紡ぐ究極の謎(ミステリー)
死んだ女のことを教えてくれないか。
無礼で頭が悪いということを認識している若者・渡来健也は、
三箇月前に殺害された女性の周辺を訊いて回る。
「一人目。」――女性の派遣先の上司、
「二人目。」――女性の隣人、
「三人目。」――女性の愛人、
「四人目。」――女性の母親、
「五人目。」――女性の事件を担当した警察官、
というようにそれぞれの章で一人称が変化しながらも、彼らは問われる。
「彼女はどんな人間だったのか」
会話を主としてすすむ物語で、当初はほとんど彼らの回答がもっともだとも思うのだが、
青年の妙な語り口に矛盾をつかれ、人々は皆、心の昏がりを見透かされてしまう。
何故か窮地に陥ってしまう彼らが逆に問う。
「ならばどうすればいいのか?」
「ならさ」
――死ねばいいのに。
「五人目。」の最後で衝撃的な展開を見せる本作は、誰もかれも自分自身の檻から逃れられないことを暗示しているかのようにも感じられた。
ミステリ:☆☆☆☆
ストーリー:☆☆☆☆☆
人物:☆☆☆☆☆
読みやすさ:☆☆☆☆☆
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ずっと気になってたタイトル。作家に疎い私でも京極さんの名前は把握してたし、凄い文才のある作家だって事も感じてた。でも如何せん書店の陳列棚に鎮座する文庫本でも圧倒される分厚さに尻込みしちゃってなかなか手に取る事が出来なかった御方。このボリュームならばと・・・。
本作は会話が中心からか、いや、中断する時間が惜しい位に引き込まれて飲みの誘いを断ってでも読書を優先したのは初かも。
読了して暫く放心した。改めて京極夏彦スゴい…。後味は決して良くはない。でも何を伝えたいのかとか上手く言えないけど感じるものがあった。
食わず嫌いせず、京極堂の住む世界も見てみたいと思う。
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会話が面白いからすぐ読み切れる。
今もそんなに悪くないなって思える本
今より良くなりたいと願うのは良いけど
何を願うかに囚われると理想ばかり高くなる
本気で叶えたいなら、徹底的に実行しないと
登場人物のように愚痴だらけになったり矛盾したりする。
「まぁ人間そんなもんかも」と思うのも、
「こうならないように頑張る」と思うのもあり。
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何気に初•京極さん!
水戸黄門が覇気のない若者になって、「この桜吹雪が目に入らぬか」が「死ねばいいのに」に変わっちゃったみたいな。
そんな気ないのに相手の懐にズンズン入って強制的に救済していっちゃうような。
そんな短編集。
うう、面白い…
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ミステリ、かなぁ?
話している間にだんだん取り繕ってる化けの皮がはがされていくパターンは同じだし、普通に考えればアサミさん殺した犯人はすぐわかるんだが、読んでいる間はすごく面白くて止まらなかった。
でも再読したいとは思わないな。京極作品では珍しいかも。
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「京極夏彦」というだけで手に取りました。はい。
まぁ1人の人であっても付き合い方は三者三様、十人十色なわけで。
それを特殊なシチュエーションに落とし込んで一編の物語に仕上げる筆力は流石というべき。
何が言いたいかというと、彼以外の作家ではこう巧い作品にはならんだろう、ということと、題材の難しさ故に彼の筆力をもってしてもここまでであろう、ということである。
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ミステリではないか。
タイトルの言葉に何かを感じた人は、読んでみて感じるものがあると思います。
再読
いいね。’厭な小説’と合わせて読むと、なお強くなるね。
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ケンヤくんは自分のことを「頭悪い」といいつつも、
語彙力すごいし人の話は真剣に聞くしきちんと話を分析できるし…
そんな彼が主人公だったからか、気持悪い違和感が最後まで拭えませんでした。
被害者のアサミちゃんに対する解釈とか
「屑」な人間の定義とか
いろいろ考えを深めたい部分は多いのに
結局芽生えた違和感を拭うまでに至らず…不完全燃焼という感じでした。
初京極作品だったので、京極文体に慣れている人ならあまり違和感を感じずに読めたのでしょうか…。ううむ。
アサミちゃんはきっと物事を深く考えないんだろうなぁ…
でも最後まで笑っていたのは…って考えると、背筋がすっとしますね。うん。
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こいつら最低だなーと思いながらも、こいつらと似た感情が多かれ少なかれあるわなーと思ってちょっと反省したりもする。良くできた小説です。
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「────死ねばいいのに」
確かになぁって思う反面、ほんとにそれでいいのかって自問自答。
よく知らない人のことを悪く言うのは辞めよう。
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2013年一発目。
人間ってあれこれ理屈を考えてしまうけど、そのくせ、本当は大した理由も理屈もなく行動しているもんだよな、と改めて思った作品。ただこれが好きとか、あれが嫌とか、なんとなくこうしたいとか、こうするよりはこの方がマシとか。
ただその程度のことなのに、社会のためとか、家族のためとか、イチイチもっともらしい理由を付けて、本当は自分でそうすることを選んだくせに、失敗したら他人のせい。
面白かったけど、目新しい感じはなかったかな。