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新聞の書籍広告でこのタイトルを見た時、5分くらい笑っていた。
なんてぴったりなんだろう。さすが佐高氏だ。
天敵・田原総一郎と並んで佐高氏が批判を続けているのが、
この猪瀬直樹である。史上最高得票数で東京都知事に就任
したのを機に出版したんだろうな。
書き下ろしか…と期待したのだが、内容は既に「噂の真相」等で
発表したものをまとめただけだった。いささか肩透かしだったけ
れど、都政トップに立った男の正体を改めて確認出来た。
佐高氏は勿論、櫻井よし子氏や田中康夫氏に誌上で批判されると
編集部へ圧力をかけるってだけでも呆れる。物書きなのにねぇ。
あ、「物書き」じゃなくて「作家」って言わないと怒られちゃう
かしら。
以前、ツイッターで「取材に来るなら俺の本の1冊くらい読んで
来い」みたいなことを呟いていて驚いた。副都知事としての猪瀬を
取材するのにも、作品を読んで行かなきゃご機嫌が悪いのか。
大した作品でもないのに…ブツブツ。
大宅壮一ノンフィクション賞が欲しくて、私が敬愛する本田靖春氏に
取り入って、『ミカドの肖像』でまんまと受賞。晩年の本田氏は
「何であんな男にあげちゃったのだろう」と後悔しきりだったとか。
ジャーナリストという存在は、権力を監視し、批判する者だと思って
いるのだが、こうやって権力側へ行っちゃう人もいるんだなぁ。
先日、母と一緒にテレビのニュースを見ていたら「猪瀬さんって
腰が低いわよね」と言っていた。あ、こんな身近に騙されてる
人がいた。この本、我が母に読んで聞かせてあげようかな。
東京都知事に就任して、今のところは石原都政を継続して
いるようだ。願わくば、東京オリンピック招致が失敗します
ように。そして、誘致活動資金の使い道で議会から追及
されますように♪
尚、『ミカドの肖像』は「ミカド」というキーワードで周辺情報を
集めただけの駄作である。