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実に愛すべきおバカ議員! 彼のような議員がいれば、日本も少しは明るくなる!……かも? 一方で悩めるサムライ秘書の葛藤には、気の毒ながらも笑わされ。実に楽しく読めました。「政治=お堅い」というイメージが、良くも悪くも覆ったような気も。
ミステリとしての謎解き部分も充分に楽しめましたが。全体を通して、ただ楽しいだけではなく。正しい政治と正義についても考えさせられました。何が善で何が悪なのか、その基準も非常に難しいものだと思います。真面目で融通の利かない人間はそこで躓き、悩んでしまうのかもしれません。
とはいえもちろん、不真面目な人間にも務まるわけはなく。もしやこんな柔軟な「おバカ」こそが必要とされる人材なのだったりして。だからこそ。漆原翔太郎と雲井進のコンビにはさらなる活躍を望みたいところ。今までの常識に捉われないやり方で、この日本を変えてほしい!
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この議員は天才か大馬鹿か。
天才でも大馬鹿でも
ついていきたいと思わせる魅力が
たまーに、ちらちらと見える。
しかし、秘書としたら心休まらず。。。という関係が
とても面白いです。
翔太郎議員の次なるステージを期待します。
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もっと政界のどろどろした感じを期待していたので、星3つということで。続編が出て、どんどん色々なエピソードが重なっていけば面白いシリーズになりそう。これ1冊だけではちょっと薄味で物足りない感じかな(雲井さんもあまり好きになれなかったし、小春ちゃんは存在感が薄いし)。政治的リアル感を増して続編が出ることを希望します。
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この人は面白い。
この作品も政治が舞台でありながら、意外にちゃんとミステリーをしているし、ラストに全体を意外なことでまとめる。
よかった。
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そこそこ面白かった。
ふーん、こういうのもありか、という。
一応、推理物になるのかな?
バカのふりしてなんとやら・・・ですね。
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あ~面白かった!
漆原と雲井のコンビがとても愉快で、続きが読みたいと思いました。
是非とも書いて頂きたいものです!
見事な謎解きに驚きました。ミステリとして凄く面白いです。
ただ事件を解決するだけでなく、
その人のことを考えた上で行動をする漆原先生は素敵です。
どんな人間にも救いを与えてくれます。
インタビューで横山秀夫先生に影響を受けたと仰っていましたが、
分かる気がします。
謎解きミステリと人間の物語が混ざり合い、凄く好きな作品でした。
それと毎回のように、雲井が自分に暗示をかけて、
行動しようとする所が可愛いですね。
見事に推理を外し、窮地に陥るスキルには脱帽します。
先生、早く助けてあげて…!と、笑顔になってしまいます。
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なかなかおもしろかった。主人公は頭がいいのか、悪いのか。伏線があって推理が鮮やかだし、キャラもいいと思う。短編5編での1冊だったが、次につながりそうなエンデイング。次回作は長編で読みたい。
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設定に無理があるのか、短編集だからかもしれないが
登場人物に感情移入できなかった。
でも、政治的な指摘は荒唐無稽で面白かった。
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テイストとしては「謎解きはディナーの後で」と似たような感じ。軽快なキャラクタがいて、ミステリというほどでもない謎を解き明かして、というパターン。それでも世襲議員を題材にしたのは面白かったし、各章ごとに少しずつ張っていた伏線が最後に回収されるのは良かった。
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読者層はどこあたりだろう?
政治に関心のない若い人向けと思えないが、関心のある世代向けとも思えない。
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新規開拓に非積極的になってしまっている昨今、久しぶりに何の前情報も無く、本屋で気になったものを買ってみたその1。
BOOKデータベースより以下あらすじ。
弁舌巧みで爽やか、でも天然な世襲議員とお堅いサムライ秘書が5つの難事件に挑む!謎とユーモアあふれた選挙区内限定ミステリー。
です。
典型的ホームズワトソン形式の日常ミステリ構図なので、最近は飽和状態と言うかマンネリ気味で、はずれはしないけど当たりもしない気もしたんですが、「議員」というところが、ミステリ要素というよりも、ワーキング的な部分でちょっと違ったものが読めるかなと。なんて気になりつつも本屋で何度も手に取っては戻し、数度目で「そんなに気になるなら買っとけ!」と神様に言われた気がしたので購入。
ちなみにあらすじの「天然」には「おバカ」とルビがふってあります。主人公の漆原のキャラクター性は、議員という立場でありながら突拍子も無い発言をしたり、居眠りしたりという、系統的にははっちゃけ適当変人天才系だと思うんですが、描写が「〜という発言をした」とか「〜していた」とか、リアルタイムの行動描写よりも、「こうだった」という結果として書かれる事が多めなので、そこまで変人インパクトは無く。まぁ別に変人とまでは言われてないからこれでいいのか?なので、探偵役ですが結構普通の人っぽい印象。
サムライなんて呼ばれるようなお堅い秘書の雲井も、確かにすごく真面目にとにかく議員秘書としての仕事を全うしようとしているけれど、別に「武士道!」みたいな古風な所がある訳でもなく、堅物過ぎる訳でもなく、苦悩しながらも一応漆原に仕えている。
「実は天才なのか?ただのバカなのか?」と何度も悩みながら、読者も雲井も結局よくわからないまま、漆原に何となくほだされてしまう。
脇役にも憎めないキャラクターを置くのが定石というわけで、有能で可愛い小春ちゃんと、社会性の低い政策秘書、一ノ瀬。
とはいえ全体的にセオリー通りの配置ながら、誰しもが大げさに飛び抜けてる訳でもなく、それが中途半端でつまらないのかと言われれば、妙にリアリティのある程度の癖と普通っぽさで、なかなかどうして悪くない。
派手ではないけれど、先が読めそうでいて微妙にずらしてきたり、大どんでん返しがある訳でもないけれど、妙に納得してしまう(『選挙』のはあんまり納得出来なかったが)。マンネリ気味の日常ミステリの中で「微妙な飛び抜けなさのリアリティ」が逆に流し読ませないひっかかりになっているのか。
これがシリーズになったら読み続けるかと言われると、即答は出来ないけれど、もし続きを出すとしたら長編でキャラクターをしっかりと掘り下げれば、結構読み込めるかもしれない。
ともあれ、これはこれでさらりと読める1冊の短編集として、そこまで読み捨てにはならないじわっとした不思議な面白さがある。
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急逝した父親の後を継いで世襲議員となった息子のお話。あまりにも軽薄な主人公のキャラクタにはイライラさせられるかもしれませんが、ガマンして読み進めることを強くオススメします。
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綾野剛、谷原章介のダブル主演により来春、フジテレビにて連続ドラマ化決定!
なんて事実は全くありませんが、そんな妄想を大いに掻き立てられるユーモア・ミステリ。
ノーマークでしたが掘り出し物でした。
以下、妄想キャスティングを交えながらストーリーをちょっとだけ御紹介。
雲井進(綾野剛)二十九歳。
成人式を目前に、心酔した自由国民党の国会議員、漆原善壱(北大路欣也)の事務所に飛び込み、仕えること十年。
善壱のそばで黙々と仕事をこなす様から「サムライ秘書」の異名を持ち、若いながらも政界で一目置かれる切れ者。
しかし、国民のことを常に考え、いずれは党首となり、ゆくゆくは総理大臣にもなるはずであったろう善壱が急逝。
それに伴い、息子で電力会社出身のエリート、翔太郎(谷原章介)が補欠選挙に出馬。父の政策と地盤を引き継ぎ、選挙戦は圧勝。
甘いマスクと巧みな弁舌の漆原翔太郎議員に大きな期待が寄せられる。
雲井は教育係も兼ねて翔太郎の第一秘書に抜擢されるが、穏やかだったのは最初だけ。
翔太郎はとんでもないバカ息子だったのだ。
とんでもない失言の嵐と失態の数々で、マスコミとネット住民に大人気の漆原翔太郎センセイ。
そして事態の収拾に駆けずりまわり翻弄される雲井クンの姿が悲しくも可笑しい。
しかもそれが高水準のミステリとして成立しているのだから面白い。
第一話『公園』
翔太郎センセイの地元Z県のNPO法人「緑の森の会」が陳情に訪れる。
代表の戸部夏子(あき竹城)とその夫(酒井敏也)は、マンション建設に伴う「森山第九公園」の取り壊しに反対しているという。
取り壊しには社会平和党の元幹部で建築家の蜂須賀信造(石橋蓮司)が絡んでいた。しかもそこには、およそ秘書には似つかわしくない四葉明日香(壇蜜)の影が。
高潔とうたわれていた蜂須賀はただのエロ爺だったのか。
第二話『勲章』
事務所のひとときの平和。
おっとりしているようだが頭の回転が速く、優秀な人材の第二秘書鶴岡小春(本仮屋ユイカ)。
机に向かって法令集ばかり読んでいる政策秘書の一ノ瀬正男(濱田岳)。
そしてマンガを読みふける翔太郎センセイ。
地元Z県に多大な影響力を持つ東堂不動産の会長(芦屋小雁)の勲章受章への根回しを済ませ、雲井は一息ついていた。
そこへ賞勲局の女帝、冴木響子(広末涼子)から一本の電話が。
第三話『選挙』
選挙戦のため、Z県入りした雲井。
そこで、地元を取り仕切る私設秘書であり善壱の代から仕える事実上の筆頭秘書、宇治家さん(伊吹吾郎)と会う。
寿司を食べながらの世間話から、話題は機密レベルⅡへ。
このたびの選挙戦、漆原陣営にはスパイがいるという。
第四話『取材』
あらゆるビジネスを網羅する巨大グループ企業〈宮門〉
その本社一室で〈宮門〉の総帥、宮門鉄子(佐々木すみ江)と対峙する雲井。
先代、漆原善壱を長年支援してきた〈宮門〉だが、なにかとお騒がせな息子、翔太郎は一切支援するつもりはないという。
一方、新���権に対してコメント取材を受ける翔太郎。
その模様がネットに動画としてアップされるが波紋を呼ぶこととなる。
第五話『辞職』
一話完結のストーリーで、政界を舞台にしたコメディでありながら、笑いのなかに緻密に計算された仕掛けがあり、ミステリとしてはかなり楽しませてもらえた素晴らしい出来。
事件発生後、翔太郎センセイが引っ掻き回し、雲井クンが必死になって事態の収拾に務め、それをまた翔太郎センセイが台無しにし、最後に美味しいところだけかっさらっていくという構成が、コメディとしてもミステリとしても高水準。
レビューのなかのキャスティングはすべて妄想ですが、最終話の熱い展開までぜひ映像でも観てみたいなぁ。
京極夏彦の『百鬼夜行シリーズ』に登場する探偵、榎木津礼二郎にも少し印象が重なる漆原翔太郎センセイ。
はたして彼は天才なのか、それとも運がいいだけのおバカなのか。
それは実際に読んで確かめてみてください。
そして天祢涼センセイ、どうか続編を書いてください。
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09/24/2013 読了。
キョウカンカクが面白かったので、
図書館から。
ハイテンション政治系日常ミステリー…って、
感じですかね。
雲井さんが好みだったなぁ…。
漆畑さんとの絡みが報われない感じとか
一人で悶々としてるとこが。
謎っていう謎じゃなくて、後付のような感じもするけれど、
これはこれでさらっと楽しめました!
短編ひとつだけ雑誌掲載で、あと書き下ろしって
ことは、続刊は難しいのですかねー。
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急逝した父の後継者として補欠選挙で当選した二世議員・漆原翔太郎。失言や失態ばかり繰り返し、公設第一秘書の雲井進は頭を抱えます。しかし、この二世議員がいざと言う時に次々と謎を解決していきます。
謎自体は小粒ですし、人を喰ったような話なので好みが別れそうですが、政界という舞台設定と、翔太郎の不甲斐なさをフォローすべく雲井が推理を披露するもひっくり返される二段構成はオリジナリティーがあり楽しめました。