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著者の「もらっといてやる」発言で話題になった芥川賞受賞作が文庫になったので、早速買ってみた。一日で読み終えてしまった。
高校生の遠馬は父親と父親の愛人と三人で暮らしている。父親はセックスの時に相手の女性を殴る性癖がある。遠馬は父親と同じ衝動に駆られながらも、必死にそれを抑えている。しかし、次第にそれは抑えられなくなってくる。そして、大雨の祭の夜、あまりにもおぞましい事件が起こる‥。
前に読んだ中上健次の『岬』によく似ている話だった。どちらも「親と似てしまう恐怖」というのが物語の中核にある。
暗い話だったけど、僕はけっこう好きだった。なによりも遠馬の父親のキャラクターが凄い。身近にいたら絶対にいやだけど。息子の彼女にあんなことする人なんて。
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文庫になったから読んでみました。あっという間に読めたけど、共食いは、う・・・・・ん・・・・という読後感でした。
男って不思議???
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芥川賞受賞作品となった本作が文庫化されたので読んでみました。
本作は以下の3つが収録されています。
・共喰い
・第三紀層の魚
・瀬戸内寂聴さんとの対談
共喰いが特出しているのは確かですが、
何れも面白い話でした。
共喰いに出てくる非人道的な感じが
いかにも文学という感じでした。
終始衝撃を受けます。
終わり方も読めますが、衝撃的な結末です。
現実にあれば、100%逮捕されます。
瀬戸内寂聴さんとの対談は、
筆者の正直な感情がたくさん出ていて面白いです。
源氏物語を読んでみたくなります。
共喰い自体で評価すると、
若干後味の悪い話だったので星は4つで。
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芥川賞をとった作品だから、というよりも
芥川賞の受賞会見での作者のふるまい、下関出身(今も在住だろうか)ということと、その生い立ちが気になって、読んだ。
つまり、作者の人となりに惹かれて読んでみた。
昭和63年の、山口県下関を舞台に、
暴力と性、父と息子の血と血のしがらみを描いた短編、共喰い。
主人公は、女を殴る父親に嫌悪を抱きながら、同時に、自身に流れる血に、父親と同じ獣性を見いだしていく。
作品の全体を通して感じるのは、におい、だ。
かおり、ではなく、におい。
匂い、臭い、におい。
よどんだ川と魚、血と潮風の、におい。
舞台設定、からも、主人公たちの営みの中にある生々しさからも、
そんな共通した「におい」を感じる。
暴力や性というテーマは、古典的というか。
使い古されたテーマ(というと使い古されてないテーマなんてないかもしれないが)できたんだな、と読みながら思った。
「共喰い」というインパクトのあるタイトルから想像していたよりも、
ずっと淡々とした、抑制のきいた、ただその営みを、描くために描いたような、ある意味、素朴な短編だったように思う。
その淡々とした描き方が、
ストーリーやテーマ自体がもつぬっちゃりとした陰鬱さを、辛うじて渇いたものにしていると思う。
例えるなら、陽と潮風をうけて、パサパサに渇いて張り付いている、ワカメみたいな(?)。そんな乾いた生臭さを感じる短編だった。
個人的には、もう一つの「第三紀層の魚」のほうが、好みだった。
どっちにしても、なんてことない営みを、淡々と描いている。
特別キャッチーなドラマ性もなければ、おしつけがましいメッセージ性もない。
退屈、気が滅入る、と感じる人もいるだろうと思う。
まあ、嫌いじゃないです、という人はいても、
大絶賛されることは稀なのかなあ、と。
村上春樹の本が、甘ったるいクリームたっぷりのケーキで、
東野圭吾の本が、白飯だとしたら、
彼の本は、焼き魚の皮、みたいな。
独断と偏見にみちた抽象的な感想だけれども。
感覚的には、そんな感じだ。
作者に対しては、とても親しみを感じる。
良い印象をもっている。
私自身、下関に数年住んだ。
独特の気持ちを、あの町にもっている。
ので、これは純粋に作品自体への評価というよりも、
この作品を生み出した作者と、作者のバックグラウンドを含めての、好意なのだと思う。
「共食い」「第三紀層の魚」ともに、作者の出身地である下関を舞台に描かれている。
田中氏は、下関という町についてきかれたときに、
ズバリ一言で「非常に渇いた町です」と答えた。
とても的を得ているように、私には感じられる。
応援したい。
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あの受賞会見から、想像していた話と全く違ってた。
純文学?!最近は読みやすい話ばかり読んでいたから、妙な感じ。
会話がテンポよく進んでいくところは読んでいて気持ち良かった。
主人公が、父親と二人の母親と幼なじみとの間で揺れる、思春期の心のうちが生々しい。
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芥川賞受賞作品。
記者会見からどんな変化球で攻め行く小説なのかと思いきや、予想外のストレートど真ん中に来て吃驚。悪癖を持つ父親の血を受継ぐ自分に怯えつつ、その目覚めを自覚する主人公。荒々しく暴力的で、生々しい。個人的には、2話目のほうが好き。さらには、その後の寂聴さんとの対談が面白い。
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個人的には合わない文体でした。
くどいと言うか。
純文学と評してる方が多い様です。
性交の描写が生々しいと聞いていましたが、個人的にはそこまで生々しさは感じませんでした。
読んでいてとてももやもやしたのは、雨の降らない蒸し暑いあの場所と、主人公の鬱々とした感情を上手に表現されていたからでしょうか。
くどいと感じたのは、そういった理由かもしれませんね。けどくどい。
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衝撃を受けた「あの」芥川賞の受賞会見。
文庫化したから購入してみた。
あらすじを全く知らずに読んだから、「こういう作品だったんだ!」と改めて衝撃を受けた。
田中さんって、何処か達観したような印象を受けるんだけど、巻末の対談を読んで納得。
収録されている二作品はその感じが投影されてるように思う。
どちらの作品も主人公自身が客観的に自分を見つめ、突き放したようなそんな感じを受ける。
決してハッピーエンドじゃないんだけど、一筋の光みたいのが見える気がした。
他の作品も読んでみたいな~
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小説は2つともぼくにはちょっと難しかった。
瀬戸内寂聴との対談は面白かった。
もっと考えながら文を読まないといけないと思った。
最後の瀬戸内寂聴の言葉はいい言葉だと思う。
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純文学とそうでないものの違いが、感覚的にまだ分からないのでまだまだだなあ…とも思うけれど、描写が気持ち悪いというのが印象に残っていること。
そして最後の瀬戸内寂聴さんとの対談を読んで、しっかり源氏物語を読んでみたいと思った。
それこそ学校でかじったぐらいのところで止まっているので。
後、対談の所は作者のテレビでのインタビューがかなり印象に残っているので、イメージが全然違って驚いた。
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悪癖をもつ父親とその悪癖が自分のなかにあることに気付いてしまった息子の話。
読んでいるときは、読みにくさが少し気になったが、振り返ってみるとよくかけているかな。
私の父にもイヤなとこがあり、子供の頃はその点が嫌だったが、気づいてみれば今その悪癖をしっかり受け継ぎ、たまにややんでいるな。「性格は運命」と言ったヒトがいるが、今後はうまく付き合って行けるだろうか?
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ダークな鬱々とした世界で描かれるのだが、何故か読了感は悪く無い。彼の描く世界観は、個人的に好きだなあ。ただ、世界観が合わない人には面白さが分からないかもしれない。
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『2013年1月25日 第1刷』版、読了。
第146回芥川賞受賞作。
受賞時インタビューの「もらっといてやる」と、情熱大陸で見た作者の印象が強くて、興味をもちまして読了した次第。
文体はやや読みづらいけど、おそらく作者独特の人間模様が描かれていて、話としても中編でもあり、すぐに読了できました。
が。
芥川賞とるだけあってか、作品内で醸し出される行き詰まり感は見事であり、読後感もモヤッとしてしまいました。
この話以外にも「第三紀層の魚」という話が収録されていましたが、今回は未読。「共喰い」を読了して、気持ち的に疲れたので、再読時には「第三紀層の魚」から読もうかと。
あと文庫化にあたり、巻末には瀬戸内寂聴さんとの対談が収録されていました。作家について、あるいは源氏物語について両者熱く語っておりました。
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芥川賞を受賞し、話題となった作品。
当時の情景や個々の描写はとても伝わった。
しかし、メッセージ的な物がよくわからなかった。
多分、こういった純文学の読んだ数が少ないので、良さがわからないのであろう。他の芥川賞作品を読んで再度読んでみたい。
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遺伝は恐い!こんな親にはなりたく無いと思っていた部分が親の年になって現れた時『あ〜っヤバイ』と感じた。