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若干サブカルチャー寄りな面が目立つ内容だったが、音楽の楽しみ方がより分割されるほうに寄ってきているという意見が面白い。
特にフェスもまた分割の一様であるという表現はおもしろかった。
昨今のようにフレーズレベルまで分割してこねくり回す段階の次はどんな様態になるのか、いくつかの関連書籍がまとまっているので色々読んでみよう。
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ソーシャル化がテーマになっているが、どちらかというと既存の音楽をめぐる枠組の解体への記述が多く、ソーシャル化という点では今ひとつ印象が薄いかなぁ。
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色々なことが書いてあるのだが、通して読むと何が言いたいのかよく分からなくなってしまう不思議な書物。
それにしても、日本で一番有名なあの覆面バンドのことに一言も触れないとは、なぜだろう。そればっかり気になって仕方なかった。
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音楽のトランスフォーム(変身、分割、合体)が音楽のトレンドとのこと。それぞれが独立してでなく、絡み合って起こっていると。
初音ミク、AKB商法、放課後ティータイム、金爆、涼宮ハルヒの学園祭のステージにあわせたMAD動画、Perfume、村上龍の69、毎回「革命」やら「新時代」のロキノン批判。
狭い視点でなく、とても広い視点で色々な角度から切り口から語られていた。
読んでいて楽しかった。
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今日の音楽が置かれている上昇を、作品・演奏という概念がいずれも揺らいでおり、トランスフォーム=音楽のガジェット化と捉え、その変容を分割(様々なレベルで作品としてのまとまりを分割・分解)、変身(音楽の形を変える・リミックス、マッシュアップ、着うたetc)、合体(アーティスト以外の人間がかかわる・カラオケ、エア芸、パチスロetc)の三つに分類(これらは単独で起こっているのではなく、相互に連関しあっている)、その詳細を追う。
ライブ重視の方向にシフトし、フェスの中でのワンオブゼム、選択肢の一つという位置づけで、リアルを充実させたい観客の選び方次第になりつつある「バンド」。ゆえにカリスマが生まれにくくなった現在のバンド。そのイメージと、かつての距離感との違いを指摘したり、消費する側が主となっている現象(~してみた系とか)や「つながり」のためのCD、などの音楽遊びをめぐる状況など、多岐にわたる視点から10年代初頭の音楽の消費状況について解釈していく(そう思うとクラシック音楽の消費のされ方はいつまで持つんだろう)。
現代の音楽を考える上での論点の提示、という意味でも内容のある一冊だったと思います。
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学校の課題で、自由に本を読み込むという課題があり、音楽マネジメント学科だし、音楽の本を選択。帯の 「やくしまるえつこ」「神聖かまってちゃん」に惹かれて購入したものの、村上龍の「69」について書かれる冒頭から始まるこの本は 音楽の楽しみ方の遍歴について、詳しく書かれていて、知っている単語と知らない単語の割合がちょうど良くて、最初から最後まで没頭して読めました。
筆者の方がテクノファンともあって、ちらほらYMOが登場し、度々 私のテンションもあがりました、、
課題で読み込んだので、内容がしっかり頭に入っていて、良い読書時間を過ごせました。
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2013年。 著者は円堂都司昭。 出版時50歳。
インターネットのソーシャル・ネットワークが発達した2000年代以降において、ポップ・ミュージックがどのように歩んできたかを考察した本。
冒頭から村上龍の『69 sixty-nine』が引用されてて嬉しい。 映画版も悪くなかったけど、小説の方が面白いと思う。
CDからデータに変わり、アルバム単位で聴いてた時代から一曲づつ買える時代になった。 そして初音ミクやらニコニコ動画やら、AKBの握手券目当てのCD買ったりなど、音楽を取り巻く状況も変化し続けている。
ネットが発達して、音楽の価値が下がって、ネタっぽく使われるのが一般化してきたと思う。 ぼくはシリアスにロックを聴いてるのが好きなので、まあ人それぞれ楽しんだらいいと思う。
AKBなどは歌唱力とか楽曲の良さというよりも、練習がんばってたとか選挙で勝ったとか、その過程や物語を楽しんでいると書いてあり、深く納得した。 でもよく考えたらロックも、ジョン・レノンの生い立ちとかシド・バレットがラリッてたのエピソードを楽しみながら聴いてる人も多いと思うので、同じ事ですね。
ウッドストックなど古いロックの歴史のまつわる話やロッキング・オンが「ロキノン」と揶揄されているなど、色々な情報が知れて楽しかった。
バランスの取れたフラットな視点も好印象でした。