投稿元:
レビューを見る
一般的には生命倫理は医療従事者が理解していればよいと考えている人も多いと思う。
いかに身近な問題で、いつ自分の身に降りかかってくるかわからない問題である。
それをわかりやすくマンガで例示し、その問題ごとに詳細に説明している。
内容としては、がんの告知からiPS細胞まで最新の問題まで網羅され、国によっても考え方が違うことまでいろいろ問題提起されている。
「人は死ぬ。だが死は敗北でない(ヘミングウェイ)」
日本人はあまり考えていないようであるが、人は必ず死ぬ。その死について、そして表裏一体である生にについてたくさん考えなくてはいけない。
こういう本をたくさんの人に読んでもらいたいと思う。
あとは研究倫理についてを別に読まなくてはならない。
投稿元:
レビューを見る
生命倫理について,大まかなことを知りたい方にオススメです。
各テーマで,マンガとその解説がペアになっています。解説文は4ページと,とてもコンパクトにまとめられており,脚注もしっかりしているので,初めての人でも読みやすくなっています。
生命倫理(バイオエシックス)については,これからますます問題になってくるでしょう。しかも,国民の同意を得るのが極めてむずかしい課題がたくさんあります。
自分の身内にも関わってくる(どころか,自分自身にも関わってくる)問題でもあります。
中高生の間に,こういう問題があることを知っておくこと,少し考えておくことは,とても大切だなあと思います。
オススメです。
投稿元:
レビューを見る
看護系を目指す高校生は必読の一冊。
答えの出ない生命倫理という問いの、1つの考え方が書かれています。
また、これからの時代は誰もが自分なりの生命倫理観を持つことが求められるので、より多くの人がこの作品に触れたら良いと思います。
投稿元:
レビューを見る
『マンガで学ぶ動物倫理: わたしたちは動物とどうつきあえばよいのか』の姉妹編である。時系列としては本書の方が先に出ている。
いのちに関わる倫理は昔からの問題である。自分のいのち、他者のいのちについて、どのように考え、どう対処していくべきなのか。生きていく上で、重要な問題と言ってよい。
一方で、近年、いのちに関連する技術の発展に連れて、昔とはまた違う、新しい倫理上の問題が生じてきている。以前は出来なかった、あるいは出来るとは考えられもしなかったことが可能になるに連れて、以前には生じ得なかった問題が生じてきているのだ。
例えば終末期医療、例えば生体臓器移植、例えば脳死と臓器移植。
「出来るから」と言って「無規制に」行ってよいものではない。一方で、往々にして、人によって意見が異なるのもこうした新しい問題に付随する大きな特徴だ。
おそろかにしてよいことではないが、社会的な議論が足りていないのではないか。
そうした問題に焦点を当てていくのが本書の、そして本シリーズの目的であろう。
若い人に手に取ってもらいたいという意図から、マンガと解説の二本柱となっている。
マンガの部分をまず読み、後で解説を読んでもよいし、最初からじっくりと読んでいってもよい、そんな作りになっている。関連して、こうした問題に取り組んだ映画や小説も紹介されている。
マンガでも解説でも、「これが正しい」という考え方を押しつけるのではなく、さまざまな立場や意見を挙げ、最終的には「自分で考える」というスタンスが取られている。
マンガの部分は、高校生の加奈美と幼なじみの優介を軸に展開していく。加奈美の身の回りで、「いのち」に関わる、さまざまな「事件」が起きる。加奈美は戸惑いも、あれこれと考え、悩む。ストーリー的には、比較的ゆるく進むのかと思ったが、終わりに近づくにつれ、かなりシビアな展開になっていく。いささかショッキングだが、生命倫理に関わる問題を考えるには、このくらいの「揺さぶり」が必要ということかもしれない。
全10章、取り上げられるのは、「生殖医療」、「がん告知とインフォームド・コンセント」、「中絶と胎児の権利」、「能力・肉体の改造(エンハンスメント)」、「終末期医療と安楽死」、「生体臓器移植」、「クローン技術」、「ES細胞とiPS細胞」、「寿命と永遠の命」、「脳死と臓器移植」である。これらすべてが身近で起こることは考えにくいが、どれかが自分の問題になる可能性はそう低くはない。
若い人にはもちろんお勧めだが、大人が読んでも十分に読み応えがある。
他人事ではない、自分の問題として、一度じっくり考えてみる手引きになりうる1冊である。
投稿元:
レビューを見る
マンガでテーマを取り上げ、その後に解説が続く形式で、読みやすく、理解しやすい。テーマも生殖医療から、がん告知、終末期医療など、日々の臨床現場でも悩むテーマがあげられており、入門書として、とっつきやすい。巻末のブックガイドで続けて勉強が出来そうである。
投稿元:
レビューを見る
マンガと解説。
マンガでサクッと読めるが、内容は重く、難しい。
『ガタカ』『すばらしい新世界』『メトセラの子ら』など、SFファン的に嬉しい紹介もあり。
とりあえず、気になったところ。
・積極的安楽死が認められている国もある。個人的に安楽死は個人の自由で選べるようになるべきだと思う。
・クローン技術は、少なくとも動物に関してはもっと利用されるべき。
・人間の寿命が延びることは良いことではなく、健康寿命を延ばすことが大事。これは強く思う。
投稿元:
レビューを見る
マンガを挟みつつ詳しい解説が載っているため、スルスルと読みやすい。主人公や周りの人間の考えと心の葛藤が描かれて、自分自身も考えさせられることが多い本だった。
内容としては、少し重く、解説がもっと読みやすいとより良いと思う。高校生大学生向け。
投稿元:
レビューを見る
https://library.shoyaku.ac.jp/opac/volume/144543?current=1&locale=ja&q=9784759815429&target=l&total=1&trans_url=https%3A%2F%2Flibrary.shoyaku.ac.jp%2Fopac%2Fhome%2Fresult%2Fja%3Fq%3D9784759815429%26target%3Dl
投稿元:
レビューを見る
まさかの死にオチ!!!
ストーリーはさておき、紹介されている事例や書籍、映画などは非常に参考になるものが多いです。医療、看護、福祉だけでなく、社会問題全般を考えるために役立つ一冊です。
投稿元:
レビューを見る
生命倫理ってとっつきにくい印象があったけれど、「マンガで学ぶ」というタイトルに惹かれて読んでみた。
マンガでするすると入っていけるところが良かった。
命について考えさせられる。
正しい答えがない問題について考えるのはやはり難しいなと思った。
投稿元:
レビューを見る
ふと目についたので読んでみた。色々な生物倫理、(出生前診断、中絶、脳死、ES細胞など)について分かりやすく漫画で紹介されていて、漫画の後で文章で説明されていた。
子供向けだと思って侮る勿れ。
これが、意外と自分の思考が凝り固まっていたことに気付かされた。
自分が絶対にこっちだと思っている意見でも、反対側の意見も真っ当なような気がしてくる。
中絶の期限が22週の理由も初めて知って、そういう考え方なのかと思った。
漫画はストーリー仕立てで、ちょっとご都合主義感はあるが、それが逆に考えさせられたりした。
ぜひ読んでいただきたい一冊。