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大学時代に金属工学を勉強したこともあり、金属という名のついた本を見ると、自然に手が伸びてしまいます。日刊工業新聞社から発行されている「とことんシリーズ」であって、全項目についてイラストによる解説がされていてとても分かり易いです。イラストは、全体を映し出す写真と違って、重要な部分に焦点をあてて描かれているので、見ている方も分かり易いのだと思います。
金属工学は、情報・電子工学と比べると古めかしい学問のように思われがちですが、いまだに私たちの使っている物は金属を加工したものが多く、生活をするための材料であり、また加工を上手に行うことで便利なものが溢れているのだと認識を新たにしました。
以下は気になったポイントです。
・金属の溶解方法には、キューポラや電気炉(アーク炉、誘導炉、電気抵抗炉)があり、鋳鉄の溶解炉としては、キューポラと低周波誘導炉が使われている、特に低周波誘導炉は、添加成分元素の調整がしやすい(p34)
・金型を用いる鋳造法には、金型鋳造・ダイカスト・低圧鋳造がある(p38)
・複雑な形状の部品を大量に生産することは、鋳造以外の他の機械加工法では無理(p44)
・圧延加工において変形が生じると、その組織に歪みが生じて金属が硬化(加工硬化)する、加熱すると歪みが消去されて再結晶化される(p46)
・熱処理には、焼き入れ・焼き戻し・焼きなまし・焼きならし、の4つがあり、オーステナイト組織からマルテンサイト組織へ変態させて機械的性質を変える。(p63)
・金属を微粉末にすると、その表面積が大きくなり低い温度で焼結可能、そのため粉末成形は、タングステン等のように融点の高く、鋳造するのが困難な金属の成形加工で多く用いられる(p86)
・丸いモノを加工するものは旋盤、四角いものはフライス盤、これらの機械に工具交換装置やコンピュータが装備されたものがNC(数値制御)工作機械(p106)
・マシニングセンタは、自動工具交換装置を装備したNCフライス盤(p130)
・研削性能は、砥粒の種類・粒度(砥粒の大きさ)・結合度(砥粒の保持強さ)・組織・結合剤の種類の5因子で決まる(p136)
2013年6月9日作成
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2017_030【読了メモ】トコトンやさしい金属加工の本 (今日からモノ知りシリーズ)/海野邦昭/日刊工業新聞社/978-4526070440
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金属加工の種類。
切削加工の種類を学習。
旋削、フライス削り、穴あけ、中ぐり、切断、研削、ホーニング、超仕上げ等。