電子書籍
先のレビューにもありますが、出版業界の壁を感じた
2020/10/04 18:42
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:M★ - この投稿者のレビュー一覧を見る
出版界には壁がある
一般向けレーベルで文学っぽく仕上がった一冊。
【【講談社版】美しいこと 】を読みました。
今本屋で手に入るのはこれしか無い。
木原音瀬さんの「箱の中」に続く講談社文庫版です。
文章に無駄がない、賢い著者の名作が、BL以外のレーベルで出版されたことは、嬉しいことなのですが
【蒼竜社 美しいこと(上) (Holly NOVELS) 上下】
中古本を取り寄せて、旧BL版と比較して読みました。
確かに、一般向けとBLのボーダーラインが、分かる仕上がり。
旧BL版のストーリー展開を読んだ人なら、分かる
→→最後の章【愛しいこと】と【愛すること】がない。
電子版は、添削を隠したいのか、目次がない(情けない)
マイノリティに目線を向けるものが多いBL作品に、偏見をもたせるような扱いを出版社は改善するべきだと思います。そもそも、普通って誰がきめているの?
18禁にしたらいいです。
区別と差別の違いが無いのが不思議。著書は、作者の芸術品とは言えないのかな?
読後に不快が残りました。
投稿元:
レビューを見る
木原音瀬さんの最高傑作といっても過言じゃない美しいこと。
講談社文庫で出ると知ったときはもう飛び上がって喜んだ。こんなに面白い作品がようやっと広く一般の人たちの目に触れる機会が出来たのだから。
中身はもう文句なしに面白い。最初に読んだときの印象があまりにも強くて、それ相応の準備(気合い?)がないと読み返せないくらい痛くて面白い。
もしこの二人のその後が知りたい方がいたら、ノベルズ版の美しいこと下巻に続編「愛しいこと」、プレミアがついていた小冊子「愛すること」は今では電子書籍で配信されているので、是非。
特に愛しいことの寛末さん、同情はできるがそれでもやっぱり許すまじ…。
投稿元:
レビューを見る
昨年に出た講談社文庫版『箱の中』を読み、結局ノベルス版『檻の外』を買った者として、この『美しいこと』を購入するかどうか悩んだ。本書を買っても、未掲載の作品を読むためにノベルス版の下巻を買うだろうと予想できたから。最初からノベルス版にするべきか否か。でも、買ってよかった! おもしろかった! ただ、寛末が酷いという声には心から同意するが、松岡の「このひとなら大丈夫なはず」という思い込みも酷い。都合よく考えては傷が大きくても仕方がない。寛末の鈍感ぶりを余すことなく描く木原先生に脱帽しつつ……下巻を探さなければ。
投稿元:
レビューを見る
あらすじを読んで買うのを迷ったけどまさかのおもしろかった( ;∀;)
このあとの二人がどうなるか気になってしかたありません。
投稿元:
レビューを見る
久しぶりに面白いBL!
私の好みにドンピシャ!なんていうか、ノンケの男が男に恋するパターンが好きみたい(笑)
最近のBLは、コテコテすぎて、ジャケ買いする気にもなれないんだけど、
これは普通の講談社文庫のうえ、買いやすいお値段だし、表紙も素敵。
中身ももちろん、面白い。
BLでも、恋する気持ちは同じ。切なくてどうしょうもない。あいたくて仕方ない。恋の始まり、ってそうだよね、っていう気持ちがいっぱいで、同感できる話。
恋が愛にかわる、
二人の話も読みたいなぁ。
続きはないのかなーーー?(笑)
投稿元:
レビューを見る
「箱の中」に続く木原作品の講談社文庫版です。木原ファンの方々同様に思い入れが深く、何度も読み返している作品です。
何度読んでも、痛くて甘くて胸に迫るものがあります。
一般向けと腐向けでは、ここがボーダーラインなんだなということを今回はっきり認識しました。
「箱の中」でも、その先が描かれている続編は収録されていなくて惜しいなと思っていたのですが、今回も同様の扱いで納得しました。
BLを敬遠する読者が、「文学」として容認できるのはあくまでも美しいことの上下までなんですね…
確かに、センセもひとまずここで物語を完結させているので、編集上の意図だけではないようにも感じます。
それでも、「愛しいこと」さらには「愛すること」が収録されていないのは、ファンとして大変もの足りない気がします。
「愛しいこと」は、BL色が本編以上に強く、読者願望もそれに応えているセンセのサービス精神も顕著だけど、なによりストーリー展開としてここは絶対外せない!と思うものがあるんです。
私はそこでボロ泣きしてしまったんですけど…
まだまだ松岡は数々の試練を乗り越えなければならなくて、この後の展開はもっと胸を打つものがあるので残念です。
「愛しいこと」は、何度読み返しても感動してしまうのですが、小説の常識から言えばハードルが高すぎるんでしょうか?
二人がハッピーエンドになるかならないかというところが、BL的には大問題でも、一般的には男同士の恋愛ストーリーにどこまで感情移入できるかというところのほうがまずは第一関門かもしれません。
この機会に、木原作品の面白さに目覚めてくれる読者がさらに増えたらいいなと思っています。
そして、読む人の気持ちをざわつかせて痛くさせるくせに、その先には感動と至福が待っている木原作品のエクスタシーを、ぜひ完全版で味わって欲しいなと思います。
投稿元:
レビューを見る
女装にはまり夜の町に出る松岡。
ある日男性とバレて暴行を受けたところを助けられたのは同じ会社の寛末だった。
男性には興味のない二人が『女装』を介して接近する未知の世界の出来事に、一気に引き込まれる。
なんだろう…男女以上に先が気になりすぎてあっという間に読み終わってしまった。
2014.9.28
投稿元:
レビューを見る
ときめきと切なさと胸糞悪さが一度に味わえる一冊。
前半はBL小説というより、恋愛小説のきゅん。後半はとにかくもうひたすら寛末にイライラ。BL小説のはずなのに、BL要素があまりないような。
文庫で一気に上下読めるのはメリットだけど、やはり挿絵があったほうが良かったなぁ……面白かったけれども。
怒ったり胸が締め付けられたりで、娯楽のために読んだはずなのにどっと疲れてしまった。しかし、どの登場人物の視点から見ても辛いって、ちょっとすごいことではなかろうか。
投稿元:
レビューを見る
この作品の登場人物たちは、BLでは「ありえない」、実際にはおおいに「ありえる」人たちだと感じました。
私はBLの世界にどっぷり浸っている人間なので、この作品の攻め(取り柄は優しさだけの優柔不断男)は好きになれません。受けの一途さにイライラもしました。なんで他に行かないのかと。しかし、受け自身も自分でその理由を分かっていない。嫌いになりたいのになれない。けれど攻めは振り向いてはくれず、辛い。そんな、BL用にデフォルメされていない、リアルな感情がこの作品には描かれています。BLとしては異端、しかし恋愛小説としては傑作です。
文庫版ということで、今までBLを読んだことがない、読もうと思っていなかった方にも是非読んで欲しいです。ただし、この作品(というか木原音瀬先生)は特殊なので、BLの基準としては見られません(笑)
投稿元:
レビューを見る
木原音瀬さんのお話は、なんでこんなにも切ないんだろう。
中身を好きになってくれたなら、外見なんて関係ないでしょ?
中身を好きになったとはいっても、性別の違いまでは超えられないでしょ?
どっちも否定できないから、重ならない気持ちがすごく切ない。
たくさんの愛情が散りばめられていて、胸が締め付けられる。
人が人に惹かれる、素敵な恋愛小説だった。
投稿元:
レビューを見る
「箱の中」を読んだ後で直ぐに読み始めました。真逆と思いきや、根底は同じです。私はこちらのほうが好みかも。
一気に読みました。
まさに恋愛小説、帯の謳い文句(究極の恋愛小説)そのものです。後日談が入ってないのが詰めが甘すぎて腹が立ちますが、レーベルを考えると仕方ないのかな…
BLというジャンルに抵抗がない方は是非ともオススメします。
投稿元:
レビューを見る
こんなにのめりこんだ恋愛ものはいつぶりだろう??
そしてBLは初めて読んだ。いやでもそんなの関係なく、松岡がもうたまらなくピュアで可愛くて最高でした。
全国の女子は松岡を見習うべき!
だってたばことっておくとかかわいすぎる!!
松岡が幸せになれますように。。
投稿元:
レビューを見る
良くも悪くもボーイズは挿絵にかなり支えられていると一般書を読むたびに思います。厳しい言い方をするなら作者の力量だけが問われるなぁと。そして作品が秀れていればやはり文章だけで引きこまれる。そして戻って挿絵がさらにそれを彩っていくのだと実感させられる今回の講談社文庫化でした。
投稿元:
レビューを見る
あまり本を読みたくない時期に、夢中になって夜中まで読みふけった一冊(笑)
世間一般に言われるBLというカテゴリーとは若干ずれる気がするが、前作同様にせつなく、心にジーンとくる話でグイグイ引き込まれた。
私的に、最後の主人公の一言で立場が逆転する展開が非常にツボだった。タイトルの「美しい」とは容姿なのか、心なのか。
別の作品も読み進めたいです。
投稿元:
レビューを見る
今回がはじめましてのBL小説。他のBL小説との比較はできないけれど、主人公の2人とこんなにも「切なさ」を共有できるとは思っていなかった。残酷な現実にうんざりしつつも、真の幸せの答えを導き出したくなる。言動、行動、松岡と廣末、2人の間にある大きな壁を除いては、男女の恋愛となんら変わりない、素直な感情たちが私を没頭させた一冊。