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人種および人種差別に関する小史
人種は明白なものか
科学は人種を否定する
差異と格差
ヒト集団の多様性―最初の目印
スニップスがヒト集団を定義する
さらに詳しく解説するなら…
われわれはみな、クロマニョン人の子ども
人種ビジネス
犬とヒト
「人種」と病気
「特定ヒト集団用の」医薬品
「人種」と能力
旅の終わり
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人種は存在しない。
その事を現在の科学などから説明をした本。
また、それらに関する生物学的な事柄についても説明してある。
割と、難しめの本でした。
読みごたえはあります。
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遺伝を語りたいなら論拠薄め
差別を語りたいなら片手落ち
何より人種は存在しないという邦題の割には人種も含めた多様性に言及してるように読めるのは気のせいでしょうか
無理やり詰め込まずに、各論ごとに優れた類書あるので、そちらを読むべきです
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肌の色や顔立ちが違う人々を、私たちは本能的に自分と違う!と思い恐れる。それが人種間の争いや差別といった悲劇を生んでいることは周知の通り。本書は人間の遺伝子を解き明かすことで、私たち人間がどれだけ均一な存在か、要するに一つの種かということを教えてくれる。様々な差別の歴史や、現在も続く人種のステレオタイプについても目が開かれることが多い。日本人は、民族意識、差別意識という点では、かなり後進国だと思うが、民族や人種の優劣を語ることがいかに愚かか、ぜひ一読を勧めたい。
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直感に反するタイトルに惹かれ読んだ。科学的には特色の源である遺伝情報(アレル)は混在、文化(生活習慣)ごとの集団平均に差異はあっても、個人間のばらつきを思えば人種として区分されるほどではなく、祖先の出身地の違いをわけられるくらいでしかないというのは驚き。遺伝に関する知識そのものは難しくてなかなか呑み込めなかったが、自分を含めて多くの人が人種についてどう認識しているかを知るのに便利だった。
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「人種は存在しない」という内容の本ではない。原題を直訳すれば、「複数の人類」であり、邦題はほぼ誤訳。
皮膚の色やアメリカのワンドロップルールで区別される人種には科学的な根拠がないが(その意味では、いわゆる人種は科学的には存在しないが)、DNAを調べれば、特定の遺伝子の存在割合によって区別できる人間のグループは存在し、それが、体質や性格や知能に影響を与える可能性もゼロではないが、世間ではそれが過大評価されている上に、その区別はヒトの見かけに基づくいわゆる人種とは異なる、というのがこの本のメッセージ。
特に、「アフリカ系アメリカ人」の遺伝子はもともとの出身国がアフリカの異なる地方に散らばっている上に、米国においての数世代の間にコーカソイドの遺伝子の混入がかなりの頻度で見られるために、遺伝子的な多様性が激しいらしい。したがって、アメリカの黒人に共通する特徴は(肌の色以外は)あまりなく、一つのヒト集団と捉えるのは無理らしい。
なお、ヒトは、DNA的には極めて均質なのに、いわゆる人種ごとに見かけが大きく異なるのは、孔雀の羽などと同じく、見かけを基準とした性的選別が行われたことが一つの要因ではないか、というのが著者の推測。でも、それなら、金髪のヒトがもっとたくさんいてもおかしくう内容に思う。