シリーズとしてどこまで続いていくのか
2013/07/21 21:30
3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ドン・キホーテ - この投稿者のレビュー一覧を見る
今野敏の警察小説だが、放送記者という別の角度から見たストーリーになっている。最初はわからなかったが、前編は『スクープ』というタイトルで発表されている。そんなことが実際にあるかどうかは分からないが、テレビ局の放送記者と警視庁の刑事が情報の交換をしながら犯人を突き止め、片やスクープを獲得し、片や犯人を逮捕するという実際には有り得ない話になっている。
第1作からは大分時間が経過しているので、前編(「スクープ」)の内容は忘れてしまった。確か、以前も今野の登場人物のキャラクター作りには興味を持っていたので、続編を希望していたが、とうとう登場である。あまり時間が経ち過ぎて、前編を忘れる程であった。
ここで登場する放送記者は所謂型破りで、毎日のように呑み歩いている。周囲もそれでよく金と体が持つと感心するわけである。それでいてよくスクープをモノにするので、飲み歩いているその実は取材活動なのではないかと疑る。それはテレビ局の同僚だけでなく、情報に飢えている刑事も同じである。
テレビ局の上司も、刑事もこの記者が呑み歩きに付き合ってみるが、単にリラックスして酒を呑み、雰囲気を味わっているだけだと理解する。それで何故スクープをモノにできるのかを不思議がる。
しかし、記者はこのような生活を自然体で日々過ごしているが、そのせいか人脈は育ち、人に好かれていて、事件に有益な情報を入手できるようになってくるようだ。誰もが生活態度を真似をしてできることではなさそうである。
前編でもそうであったが、本編もテレビの報道ワイドショーが舞台となっているが、そこへ登場するキャラクターは面白い。男女のキャスター、デスク、交代番のクルー、夜の番組の制作会議の有り様など、どのようにして番組が作られていくかがよく理解できる。これらは知らない一般読者にとっては興味深い
この2編でおおよその背景は分かってきたし、興味深い情報も示されてきた。さて、これからはどう展開させていくのか? あるいはこれで打ち止めなのか? シリーズモノをいくつも手掛けてきた今野であるが、このシリーズはどう料理するのであろうか。楽しみである。
隠蔽捜査シリーズの方が面白い。
2013/06/23 23:01
3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:BACO - この投稿者のレビュー一覧を見る
読みやすさ、テンポはいつも通り安定している。
ストーリーよりも主人公の描写や行動に重みを置いている感じがして、話の内容自体には物足りなさを感じた。
もっとストーリーにも凝って欲しかった。
投稿元:
レビューを見る
事件をちょっと第三者的に眺める、とこうなるんだろうか。いい着眼点だと思う。ただ、短編の方が魅力を活かせるんじゃないかな。
投稿元:
レビューを見る
シリーズ2作目、だったのだ。やっぱりね。
終盤の盛り上がりが、もうちょっとぐわぐわ~っと行ってほしかった。
ま、こんなもんかな。
無難にまとまった感じでアリマス。
投稿元:
レビューを見る
久々に今野敏さん作品読んだ!
これも面白かった〜(・v・)ノ
警視庁捜査一課第二係の黒田(安住班の黒田さんだよね?)とテレビ局の遊軍記者、布施が活躍するお話。
解説が池上彰さんだった!
池上さんも仰るように布施の「報道マンが正義を振りかざしたら終わりですよ」のセリフにシビれる。
く〜、格好いい꒰ ♡´∀`♡ ꒱
投稿元:
レビューを見る
テレビニュースの仕組みがわかったし、ミステリアスだけど真摯な主人公に肩入れしやすかった。これまた、続編希望!
投稿元:
レビューを見る
マイベースで夜遊び好きにみられているTV社会部記者、布施ちゃん。実は誰よりもスクープを取ってくる優秀な記者。こんなところで。
投稿元:
レビューを見る
布施京一シリーズ第2弾。長編で迷宮入りしそうな1年前の事件解決に活躍。1作目は痛快な面があり、よりおもしろかったが、短編だったから、より読みやすかったのかな。
投稿元:
レビューを見る
新シリーズ待望の文庫化!(短編はあるのか・・・)
次回作がとても楽しみ。
記者と刑事が協力して事件解決を目指す中、事件の本筋もなかなか見当がつかないため読み応えもあるし、それ以上に記者・布施の「テレビ報道」や「ジャーナリズム」に対する考え方が物凄くシンプルで、そして分かりやすく、本質を捉えてるなぁとかっこよく見えた。
キャラがそれぞれ魅力があって、なんだかテレビ化されそうな登場人物たちだな、というのが一番の感想かもしれない。
最近はドラマ化・映画化が本当に多いからうんざりするのだけど、もし映像化されるのであればキャストは読者投票とかにしてほしい。
余談ですけどね。
今野敏作品は、キャラクターがすごく立っているので映像化しやすいんでしょうね・・・その分読者のイメージ・希望もすごくあると思うけど。
それはさておき、刑事・記者の不思議な協力体制は、それぞれ均等に描かれていて、そして同じ事件を扱っていても全く違う視点が面白く、次回作が楽しみ。
投稿元:
レビューを見る
気になっていた作家。
この作品って第2弾だったのね。
順番間違ったか?まあ、問題なく読めるが・・・
短編でもよかったかなという内容。
解説で池上彰が、こんな記者実際いません。
まあ、そりゃそうだ(笑
次は違うシリーズ読んでみることにしよう。
投稿元:
レビューを見る
「スクープ」第2弾。今回は長編。
ニュースイレブンを舞台に報道に携わる人間達の生き方を描く。
未解決のバラバラ殺人に興味を持った記者の布施。
捜査担当である刑事黒田と協力体制を取る。果たして結末は?
報道を舞台にして新しいジャンルの小説であった前作。
今作は著者得意の警察小説にかなり内容は寄ってしまった。
但し、それでもその内容・展開スピードと申し分なく、
400Pに近いボリュームでも、苦もなく、一気読みできる良作小説。
投稿元:
レビューを見る
報道番組の敏腕記者布施のスクープシリーズ、今回は長編でじっくり読ませてくれる。
TVの世界が垣間見えるのも魅力。
刑事と記者が協力?と思うものの、最後はそれぞれ落としどころが違って面白い。
些細な登場人物でもキャラがきっちり書き込まれているのはいつもながらすごい。
投稿元:
レビューを見る
布施ちゃんシリーズの長編。相変わらず布施ちゃん、いい味出してた。どうなるかどうなるか…とあっという間に読めて面白かったけれど、個人的には短編集の方がメリハリがあって面白かった…かも。
シリーズ続いているようだけど、まだ文庫になってないのでガマンガマン。
…と書いたけど、続きは出てないみたいだ。何と勘違い?とほほ。
投稿元:
レビューを見る
スクープ第2弾。長編。
TV局記者と刑事が微妙な協力体勢の中で事件を解決していく。
若い女性の連続失踪、ドラッグ、新興宗教とネタをあわせれば、結論は容易にみえているのに、事件そのものより、報道記者と警察との腹の探り合い、互いの在り方のようなものに重点を置いているのか、いたずらに紙面を浪費している印象。
短編のほうがメリハリがきいてて良かった。
内容的にも新宿鮫と比べてしまうので物足りなさが残る。
(図書館)
投稿元:
レビューを見る
初めての今野敏作品。警察小説は好きなんですが、何故か今まで縁がなく…
すごく読みやすくて、すらすら読めた。何より、布施のキャラが好ましい。布施が何をやるんだろう、という興味が、事件の方より先に来る(笑)逆に、事件の方があまり印象に残らないというか… 池上彰さんの解説も良かった。 前著の「スクープ」も是非読みたい。