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魔法という本来は、ミステリーとは全く相反する禁じ手を導入しておきながら、ファンタジーに寄り切らず、魔法というものも、ある意味、論理的にしか機能しないという論法でミステリーを描いた、非常にチャレンジングな作品である。前編では、その世界観と犯罪の導入部分のみであり、後編の解決編でも同じロジックで最後まで貫けられているかを期待して読みたい。
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ミステリに明るくないから過去にもあったファンタジー(魔法)とミステリ(論理的推理)が交錯するものについて殆ど知らないけども、その手際と基本に忠実な推理はとても面白かった。
領主と騎士と魔術というファンタジーの要素と、密室トリックと探偵と助手というミステリの要素。そのんな中でもミステリとして基本は知識と観察力洞察力度胸と論理の組み立て方の粗のなさに感嘆した。
また、城の娘と探偵の助手の関係のつながり方も面白かった。二人は全く違う世界戦で生きているかのごとく違う人生を歩んできたがそれが事件をきっかけにまじり、命をかけあい、お互いに自分の無力さ、手の届く範囲を考えたそのふたりの友情と表象することのない愛情はとてもみていて納得するとともに竜骨が折れる日を待ち望む。
魔法はわからないものや不思議な力科学的でないもの、ではなくて技術で力でただの手段だった。ある意味で科学的な手順を踏んだ魔法としての魅力は大きいものではなかったが、純粋な魔法など設定できるものでないから仕方ない。そもそも私たちが使う機械だって私からすれば魔術で使用者にすらそもそもどういうことが中で起こっているかわかっていない分さらにたちが悪い。私たちにはこれらのルーツをしらないままに"使い方"しかしらない。
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中世ヨーロッパが舞台で、騎士もいれば魔法もある世界観ですが、それでも荒唐無稽ではなくきちんとミステリーになっているところはさすがです。
全体的な感想は下巻で。
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2013.7.21読了。
思っていたほど…という感じ。魔術とミステリの組み合わせの面白さが分からない。消化不良。期待していただけにちょっとがっかり。下巻に期待。
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上巻はファンタジー色と設定の紹介が主。わかりやすい世界観と魔術。昔の探偵もののドラマの配役のよう。
現実に置き換えやすいもの、そう想像させるもので構成されているせいか、考えることなく組み立てられて行く。
孤島の領主ってのはなんだかそそられるもので、その娘が主人公ってのもなんだかお約束ですき。
騎士と弟子のコンビかハウルの師弟コンビと重なってしまってなんだか微笑ましかった。
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中世ヨーロッパを舞台に魔術や呪いがはびこる中、領主が何者かに殺されてしまう。犯人は誰かー。新感覚のミステリーです(o^^o)
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魔術が存在する中世を舞台に繰り広げられる推理劇。ファンタジーとミステリーの融合という、予想外にハイブリッドな着想が面白い。さらりと軽やかな語り口でさりげなくヒントが提示されていくので、犯人捜しを含めた謎解きも楽しめる。
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ロンドンから出帆し、北海を三日も進んだあたりに浮かぶソロン諸島。その領主を父に持つアミーナは、放浪の旅を続ける騎士、ファルク・フィッツジョンと、その従士の少年ニコラに出会う。ファルクはアミーナの父に、御身は恐るべき魔術の使い手である暗殺騎士に命を狙われている、と告げた…。いま、最も注目を集める俊英が渾身の力で放ち絶賛を浴びた、魔術と剣と謎解きの巨編!
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『警戒するのは悪くない。次は観察、そして論理だ』
「じゃあ、またね。父には勝ってもらうけど、あなたの運命が良くなることを願っているわ」
「ありがとう、アミーナ。我らに勝利の栄光を、君には神の祝福を」
『けれどいま、口の悪い少年がわたしのために戦うと誓ってくれた。彼はわたしの、初めての騎士だ。せっかくなら、もう少し背が高ければ良かったのに。』
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やはり穂信さんにはずれはない。
あっという間に上巻読了です。
習慣。
当たり前のようにしていること。
だからこそ無意識的な行動となることもある。
ご飯を食べる。
トイレにいく。
冷蔵庫から牛乳をとる。
当たり前過ぎて
いつの行動か、何回したか…
それはある意味盲点だ
価値観に置き換えてふと考えると
自分の世界の見方を変える必要がある気がして怖い
もしかして自分では当たり前の行動が
他人に迷惑をかけているのではないか
不快な思いをさせているのではないか
周りはみんな知っている中
自分だけが知らないまま
日常を過ごしてしまっているのではないか
そんなことを考えてしまった。
でも気づきようがないのではないか
それは自分にとって習慣であり
無意識的な行動なのであるから。
いつしか出来上がってしまった自分という人間
そうそう変わることはない
けれども完璧な人間がいないように
人に迷惑をかけない人もいない
自分を省みる機会をいかにして持てるか
その機会次第で大人は変われるのではないだろか。
今の自分に甘んじてはならない。
周囲の温かさに慣れてしまってはならないのだ。
時に環境を変えて
時に刺激を与えて
時に立ち止まって
時に思い出さなければならない
自分はまだまだ未完成であることを
『折れた竜骨』のとある魔術。
魔術といえども日常に潜む盲点だと思った。
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新作が出ている、と購入。中世イギリス物?とちょっとびっくり。そして世界観に入って行けずに上巻を読み終わり結局あまり感慨無く下巻まで読み終わってしまいました。ファンタジー設定のミステリーって難しい。
現実と離れた世界だから面白いというのもあると思うのですが特殊設定の世界観だと何が起こっても不思議じゃないよねえ~と思うのでそれもあるかもしれません。
でもニコラが成長する話しだったらまた読んでみたいなあと思いました。
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こういうジャンルの本を大人になって読む機会がなかったので、新鮮ではあったが読みづらくもあったが、主人公の王女が素敵なキャラクターで飽きることはなかった。下巻も楽しみ。
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魔術とミステリーの融合。
ありと言えば,ありなのだろう。
なんでもできてしまいそうでいて
様々な制限がストーリーをつくる・・・
まるで,ゲームのようだ。
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ファンタジーでミステリーってのはどんなものかと思って読み始めたけど、思ったよりしっかりミステリーしていた。
元々ファンタジーが好きなので、違和感なく楽しく読めた。
下巻の展開が楽しみです。
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色んなミステリ・ランキングで『第1位』『第2位』と並んだ帯に釣られて買ってきた。
夜警の奇妙な死から始まる話は、続いて北海に浮かぶ岩礁と絶壁に守られた小さな島の生活が活き活きと描かれ、まるで翻訳物を読んでいるような感触に、いきなり物語の世界へ引きずり込まれる。
曰く有り気な登場人物が連なり、そして即、領主の殺人事件が起こる。事件を追うのは領主の娘アミーナに、仇敵を追って島まで来た騎士ファルクとその従士ニコラ。
その後の展開は、幾分設定を持て余し気味で多少かったるいところはあるものの、雰囲気の良さに少し甘めの★★★★。下巻に期待ということで。